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zoom RSS 映画「ミツバチのささやき」何年振りだろう。

<<   作成日時 : 2011/05/07 09:14   >>

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都内で名画座華やかなりしころ、「ミツバチのささやき」と「エル・スール」の組み合わせは、いつも、どこかの名画座で上映されていたものだ。 名画座が次々と潰れて行くにつれ、見かけなくなった。 久方ぶりに、キネカ大森で上映されていた。 5/6、期間最後の日に、ぎりぎりセーフだった。

過去、この二作は、3,4回は見ている。 私の一番好きな映画群のひとつと言っていい。 

「ミツバチのささやき」は、1940年頃のスペイン中部、カスティリヤ地方の村のできごと。 村にやってきた映画「フランケンシュタイン」を見て、アナ(アナ・トレント)は、姉のイザベルから、フランケンシュタインは、ほんとうは精霊で、村の外れの小屋に住んでいると聞く。 勿論、イザベルは適当なことを言ったのだが、アナは、信じて小屋に通い始める。 

ビクトル・エリセ監督の映画では、何事も詳しく語ることは無いが、スペイン内戦は、36年に始まり、39年に、右派反乱側の勝利に終り、フランコのファシズム体制が始まる。 共和国政府側、人民戦線側は、敗北によって、激しい迫害をうけることになる。 アナの両親も、共和国側で戦って、敗れ、ひそやかに暮らすインテリのようだ。 

あるとき、列車からひとりの兵士が飛び降り、傷ついた体を小屋で休める。 兵士に遭遇したアナは、映画の中でフランケンシュタインに花をあげる少女のように、兵士にリンゴを差し出す。 そのうえ、家から持ち出した、父親のコートや靴もあげる。 しかし、恐らく人民戦線側の兵士で手配されていたのだろう、 銃撃戦の結果、射殺されてしまう。

アナは、父親に問われることを恐れて、逃げ出してしまう。 

大人になると言うのは言いすぎだが、幼児から、自意識を得て、少女に成長してゆく通過儀礼のような、出来事である。 精霊と、友達になり、仲良くなるために、「私はアナ(スイ アナ)」と、語りかけてゆく。 

その通過儀礼らしい出来事はたくさんある。  イザベルの死んだふり、 火渡りの遊び、 精霊への問いかけ、親からの逃亡、 ひとりの旅 ・・・・。

アナ・トレントの何でも見通してしまうような大きな瞳が、可愛らしく、神秘的だ。 アナ・トレントは、「カラスの飼育」や「エル・ニド」も良かったが、なんといっても、初主演のこの作品が第一だ。 映像のレンブラント、光と影の作家と言ってよい、ビクトルエリセ監督の作品、そして、アナの成長をめぐる、この繊細な物語は、私には、特別な作品だ。




映画「ミツバチのささやき」(ビクトル・エリセ監督、スペイン、1973)
映画「エル・スール」(ビクトル・エリセ監督、スペイン、1982)

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