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zoom RSS カズオ・イシグロ「私を離さないで」は、予想通り、素晴らしい

<<   作成日時 : 2011/09/14 09:47   >>

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映画「私を離さないで」を見て、カズオ・イシグロ氏の著作に、たいへん興味をもった。 「日の名残り」に感銘を受け、二冊目の本が「私を離さないで」。 イシグロ氏の筆致なのか、土屋政雄氏の訳の素晴らしさか、落ち着いた、抑制された緻密な文章にも拘わらず、全く退屈させず、一気に読み終えてしまった。 たいへん満足感のある読後だった。

子どもの頃から愛していたキャシーとトミー。 リーダー格ルースは、ふたりの間にはいってトミーとカップルになってしまう。 そして、二度目の提供の前、ルースはキャシーに赦しを請い、トミーとふたりで、愛し合っていることを証明できれば、提供を猶予してくれるという噂を確かめ、頼むよう、調べたマダムのアドレスを渡す。

あらかじめ早い死が定められた人生、好きに生きることはできず、人のために生きるしかない人生、長くない、限りある人生の終了を前にして、大事にしたいことは何か。 キャシーにとっては、子どもの頃からの仲間であり、ほかの世界を知らない、育ったヘールシャムの記憶だった。 

キャシーがヘールシャムの静かな部屋で聞いていた、「私を離さないで」(Never Let Me Go) という歌は、ジュディ・ブリッジウォーターのアルバム「夜を聞く歌」の三曲目にある歌と言う。 聞きたくて早速探してみたが、どこにもない。 どうやらイシグロ氏の創作のようだ。 キャシーによると、子どもに恵まれなかった女性にやっとできた赤ん坊を抱きながら、「ベイビー、私を離さないで」と歌っていると言う。  

この場面をマダムが見て涙にあふれる、 「かわいそうなこどもたち」と。  確かに、愛するものから離れることなく、私をどこにも行かさないでと、歌う心は、たまらなく、いとおしい。  


関連するブログエントリも挙げておく。

NHK 「カズオ・イシグロを探して」
http://46460707.at.webry.info/201105/article_33.html

映画「私を離さないで」
http://46460707.at.webry.info/201104/article_9.html


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