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zoom RSS ナシーム・ニコラス・タレブ「ブラック・スワン(上)」

<<   作成日時 : 2014/02/01 17:43   >>

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たいへん率直で、経済学者などをこき下ろしている(らしい)懐疑的実証主義者でもあり、金融実務にも長けたタレブ氏のこの本は、たいへん魅力的である。 ベクトルは私と合致しているだろうと思いこみながらも、正直言って、何を言っているか解らないことが多すぎる。 部分的に理解できるところが、自分の趣向とおなじと勘違いしているからかもしれず、ほんとは理解などしていないのかもしれない。

わかりにくい理由の一つは、筆者の、諧謔、皮肉、冗談のせいもある。 例えば、「イェフゲニアの黒い白鳥」のパラグラフは、珍しくわかりやすい物語だと思ったら、次章の小さな注記に、ググってみた人には申し訳ないが架空の人だと。なんという諧謔、おふざけ、そんな皮肉っぽい話がいたるところに転がっている本だ。何が真面目で何が冗談なのか、よくわからない。

「だいたいは、成功すると「才能」があることになる」・・・「残念ながら、私たちが能力だと思っているもののほとんどは、結果から後づけで決められる」・・・こんな話は、本論とは別なのだろうが、ついついこういう挿話に気をとられる

タレブ氏の主張は、下巻を呼んで、もう一度プロローグを読んでから再度考えたい。 ただ、わかる範囲では、未来のことなどわからないのだ。 ブラック・スワンとは、想定もしていない、あり得ない事象であり、予測もできず、強い衝撃を与えるが、いったん起きてしまうと、それらしい説明がされてゆくものだ。 そう、911や、2008年の金融危機や、日本の311なんかも、典型的なブラックスワンなのだろう。

専門家と称する人々が、結局、予測などできていないじゃないかとおもう。 金融にしても、原発にしても、結局専門家は役に立たなかった。 タレブ氏によれば、専門家らしい仕事をしているのは、宇宙飛行士、テスト・パイロット、会計士・・・党であって、専門家が専門家でないことが多い仕事をしているのは、証券会社の営業程度、臨床心理学者、精神科医、裁判官、議員、・・・ 経済学者、金融予想屋、ファイナンスの教授、政治学者・・・らしい。 ある面、素人と同じだ。 

更にこんな指摘もしている。 「・・・専門家の一般的な欠陥を詳しく見ていこう。彼らは不公平な勝負をしている。 自分がたまたま当たったときは、自分はよくわかっているからだ、自分には能力があるからだと言う。 自分が間違っていたときは、異常なことが起こったからだと言って状況のせいにかるか、もっと悪くすると、自分が間違っていたことさえわからずに、また講釈を垂れてはしたり顔をする」

黒い白鳥がわからないのも、私たちが、演繹的思考ができず、情緒的、経験的、ヒューリスティックな思考をしているためだと、主張している


タレブ氏の、「月並みの国」、「果ての国」、ランダム性、プラトン的・・・解るようでわからない言葉がいっぱい出てくる。  たいへん、魅力的だが、わからないだろうな。



ナシーム・ニコラス・タレブ「ブラック・スワン」( ダイヤモンド社2009.6.18)☆☆☆☆
プロローグ
第1部 ウンベルト・エーコの反蔵書、あるいは認められたい私たちのやり口
第1章 実証的懐疑主義者への道
第2章 イエフゲニアの黒い白鳥
第3章 投機家と売春婦
第4章 千と一日、あるいはだまされないために
第5章 追認、ああ追認
第6章 講釈の誤り
第7章 希望の控えの間で暮らす
第8章 ジャコモ・カサノヴァの尽きない運
第9章 お遊びの誤り、またの名をオタクの不確実性

第2部 私たちには先が見えない
第10章 予測のスキャンダル
第11章  
第12章  
第13章  

第3部 果ての国に棲む灰色の白鳥
第14章  
第15章  
第16章  
第17章  
第18章  

第4部 おしまい
第19章  













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