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zoom RSS 最相葉月「セラピスト」

<<   作成日時 : 2014/10/15 05:19   >>

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箱庭療法を始めた河合隼雄、風景構成法を編み出した中井久夫、ボーン・セラピストといわれる山中康裕など、戦後の精神療法の歴史を俯瞰する内容でもある。 認知行動療法の盛んな今、昔の心理療法を紹介して意味があるのかと言う声もあると、筆者もあとがきで述べていたが、セラピストとクライアントとの「同行二人」を治療の原点とする良さを訴えているかのようだ。


「「私」の箱庭」の章で、病気で失明してナイフとピストルを欲しいと願っていた伊東悦子さんが、木村晴子氏に箱庭の作成を自ら依頼し、何回かの制作の過程を綴っている。自分の作る箱庭を見られないという変則的な方法だったが、回を重ねるごとに、失明後に育ってきた”ちいさな悦子”が成長し、自信を深めてゆく。 こころにずっしりと響いてくるプロセスだ。 もし自分が箱庭を作ったとしたら、それは、泣きながらの作業になるだろうと容易に想像できる。

風景構成法について、筆者自身が中井医師のもとで実施してみた逐語録がある。読み取ることには拘っていないとはいえ、そんなに一枚の絵で心のあり様を解釈、読み取ることができるのだろうか。夢判断と同様、なんとなく釈然としないものがある。それほど、一人ひとりの心には、ユニークさはないのだということなのかもしれない。

ただ最近は、箱庭療法も、風景構成法も実施が難しいという。 医師が忙しすぎて時間をかけられない理由と、患者に「主体」がなく自分の悩みのイメージも持てないからだという。




最相葉月「セラピスト」( 新潮社2014.1.30)
逐語録(上)
第一章 少年と箱庭
第二章 カウンセラーをつくる
第三章 日本人をカウンセリングせよ
第四章 「私」の箱庭
第五章 ボーン・セラピスト
逐語録(中)
第六章 砂と画用紙
第七章 黒船の到来
逐語録(下)
第八章 悩めない病
第九章 回復のかなしみ


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