Dora_PaPa_san's_Pages

アクセスカウンタ

zoom RSS ジュディ・バドニッツ「元気で大きいアメリカの赤ちゃん」

<<   作成日時 : 2015/04/26 11:19   >>

トラックバック 0 / コメント 0

ジュディ・バドニッツの短編集「Nice Big American Baby」。  あり得ないファンタジックなストーリーで、少しだけ、辛辣な批判精神をのぞかせている短編ばかり。 ちょっとびっくりで、ちょっと怖い、おもしろい話ばかり。 

批判精神と書いたが、肌の色や障害に対する差別、戦争、為政者の圧政、それらに対する批判精神なのか、諧謔なのか、シニカルなのか、それらを心底嫌っているのか、そのへんのところは、ほんとのところ分からない。 




ジュディ・バドニッツ「元気で大きいアメリカの赤ちゃん」(文藝春秋2015.2.10 “Nice Big American Babt ”)


わたしたちの来たところ

おなかの子どもは何としてもアメリカの地で出生させ、アメリカの市民権をとらせたいと願うプレシャスは、何度失敗しても密入国を図る。 そのうち臨月も過ぎ、3年と半年が過ぎ、国境の警備員が見逃してくれた。そして4歳近くにもなる赤ん坊は病院で産まれ、アメリカ市民になって、里親のもとに引き取られる。国に帰ったプレシャスは、息子恋しさで・・・

流す

順番に実家の親の様子を見に行く姉妹。母親にマンモグラフィーの検査につきあうが母親は検査を嫌がってトイレに逃げ込む。 トイレに大きな魚が泳いでいるなんてことをいう。 隠れている母親の代わりに自分が検査を受けてしまう。  魚はトイレに流れてはいなかった。  しかし母親はどうやって逃げたのだろう。

ナディア

ナディア・コマネチではないナディアは、友人で教師のジョエルの写真花嫁でやってきた、やせ細った子どものような女。 女には祖国に秘密があった

来訪者

父と母がやってくるのに、道を間違えてばかりいて、なかなかたどりつかない。 どんどん遠くに離れていくようだ。 



「1984年」のディストピアのような世界。首相の顔がそこかしこに飾ってあって、検査官が突然やって来ては、反政府活動のチェックをする。 母親もひっぱられてしまった。 国家の水泳選手としていい暮らしができていたけれど、好きなジョスは美大で検査官に選ばれ、首相の顔を描き直すよう指示され、私の顔を書いてしまう。

奇跡

生まれた赤ちゃんは真っ黒な子だった。 夫も誰もが黒人と不倫していたと疑ったが、勿論そんなことはあり得ない。 どんなに色がおかしくても赤ちゃんは可愛い。 しかし、ある日、不思議なことに普通の白人の赤ちゃんに変わっていた。

セールス

兄嫁が裸で窓際に立つと、たくさんのセールスマンが寄ってくる。 そして、兄はセールスマンを裏庭の柵に閉じ込めて、スーツケースから、いろいろなサンプルを頂戴してしまう。

象と少年

貴婦人は夫の遺言で、遺産贈与の条件として、未開の国の人々に善行を施すこと義務としていた。 ある国の象使いの少年が象の奴隷になっているとみなした貴婦人は、策を弄して、少年が片時も離れられない愛する象をさらってしまう。 

水のなか

夏休みに、毎日プールで水遊びしていた。 柵の向こうで黒人の子どもたちが眺めている。 いとこのマティが余計なことに、入っておいでよと誘ったものだから、みな入ってきた。 黒人の子どもたちがプールに入り始めたら、白人の子どもたちが一斉にプールから上がった。 だって汚いから嫌なのだ。 大人たちもプールの監視員に文句を言うが、止められないという。

優しい切断

虐殺が繰り返される戦争のさなか、傷を追った兵士の腕を切り、脚を切りしている外科医 
「多くのことを見てきた今もなお、彼にはわからない。自ら進んで誇り高く死を受け入れてあっさり闇に消えていくのと、なりふり構わず生にしがみつき、抵抗し、わずかな命をつなぐためにどんな屈辱をも耐え忍ぶのと、いったいどちらがいいのかが」

備え

独裁政権の大統領が最後の日の予行演習を、事前の知らせなしに実施したところ、国民は、これが世界の最期だと、シェルターになど行かず、思いのたけをその場その場で楽しんだ。 あとで演習と分かっても、その時の楽しさを忘れられない。 怒った大統領は何度も予行演習を繰り返す・・・

母たちの島

戦争で男たちが皆出ていった島に、敵国の男たちがやってくる。 おとこたちがまた出て行ったあと、島は、たくさんの赤ん坊が生まれた。 島の女たちは、生まれた赤ん坊を男の子と女の子に分け、島の反対側に住まわせ、交流しないように管理をした。・・・










テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ジュディ・バドニッツ「元気で大きいアメリカの赤ちゃん」 Dora_PaPa_san's_Pages/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる