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zoom RSS 笠井潔/白井聡「日本劣化論」

<<   作成日時 : 2015/06/06 09:00   >>

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笠井潔氏は初めての体験である。 作家や学究というより、活動家にして論客といった雰囲気だ。 それも並みの論客ではない。 日本の劣化については誰も否定しないだろう。 その劣化の内容の解説には、目から鱗のような思いもある。 ただ我々の世代特有な、じゃあどうしたらいいんだに対する答が少ないような気もする。


いくつかの引用で、おおよその議論の雰囲気がわかる。

「強靭な目的意識性など少しもない。自分は正しいことを言っている、している。それで戦争になるならそれでもかまわないというのが、安倍の本音でしょう。これはそのまま、日米戦争の開戦に「なんとなく」雪崩れ込んでいった戦前日本の反復です」

根拠なき楽観主義、というのは、この国の伝統であり、戦争に至った道であるが、いまも、同じだ。

「もしも安倍自民党が日中戦争を想定しているのなら、原発は即時全廃し、大急ぎで核物質を国有地の地下数十メートルに埋めてしまうしかない。

そうなれば打つ手がないから、原発が攻撃されるなんてことは考えたくない。考えたくないことは考えない、考えなくても何とかなると思っているんでしょう。 これから起きるかもしれない日中戦争に限らず、かつての対米戦争や原発事故の際も同じでした」

「いくら中国でも、それほど「非常識」なことはやらないだろうと、何の根拠もなく思いこもうとしている。 幼児的というかなんというか。」


子どもじみているというのは、この政権の世評だが、「悪口外交」は、韓国の大統領だけでない。 この政権も、中国の脅威をどこにでも言って歩居ている割には、たしかに大した備えをしているわけでもない。  



まえから個人的に気になっていた官房長官の発言について、我が意を得たりの一節もあった。

「「安重根はテロリストだ」と言明した官房長官は、朝鮮を植民地化した日本帝国の立場に立つことを宣言しています」

「日本は朝鮮の独立をサンフランシスコ条約で承認しました。この時点で、朝鮮の独立運動家による非合法活動を犯罪とする根拠も失われています。」 ・・・ 「要するに安重根問題とは、戦後憲法と極東軍事裁判とサンフランシスコ条約を本音では否定したい、あるいは対外的には容認しながら体内的には否定しようとしてきた、自民党の欺瞞的な二枚舌の問題なんですね」

集団的自衛権について、憲法や自衛権の、その背景にある戦争の歴史観が、また新鮮だった。

「いずれにしても交戦権は有名無実化している。 第二次大戦以降、交戦権の行使として闘われた戦争など存在しない」 

第一次大戦後、1928年のパリ不戦条約によって、「国家間の利害対立を戦争で解決することは禁止され、国家が他国に宣戦布告することも非合法化されました。日本を含む不戦条約の批准国は、この時点で交戦権を放棄しています」

そうか、つまり、日本国憲法は、至極スタンダードな内容を明文化しているだけだ。

以降の戦争は、犯罪者としての侵略者に対する自衛の戦争になり、犯罪者の敵の体制崩壊、せん滅する絶対戦争・・・ドイツと日本は「平和に対する罪」で裁かれた。 


そして、沖縄独立論だ

沖縄にとって「基地は観光立国路線の妨害物に過ぎません。 要するに邪魔なだけです」







笠井潔/白井聡「日本劣化論」( ちくま新書2014.7.10) 
第一章 日本の保守はいかに劣化しているのか
第二章 日本の砦アメリカと天皇
第三章 アジアで孤立する日本
第四章 右と左がどちらも軟弱になる理由
第五章 反知性主義の源流
第六章 独立という思想へ



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