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zoom RSS 堤未果「沈みゆく大国アメリカ <逃げ切れ!日本の医療>」

<<   作成日時 : 2015/08/13 09:09   >>

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米国の強欲な投資家、保険会社、製薬会社は、強力な資金力でワシントンを制圧、医療・介護で最大の利益を上げる仕組みを作ってきた。  保険会社は幹部をオバマのスタッフとして送り込み3000頁にのぼるオバマケア法を作り上げた。  協力した大学教授は国民が愚かで無知だから成立した法だという。

国民皆保険で保険料も安くなると期待した普通の人々は、やがて騙されたと知る。  日本のシングルペイヤーの仕組みと異なり、民間保険の契約を強制するという仕組み自体に無理がある。  薬価交渉権のない政府は製薬会社がつり上げる薬価になすすべもない。  

医師にとっては、膨大な保険書類作成で患者をみる時間がなくなったばかりか、7割しか支払われない保険、自分の診断よりも保険会社に聞かないと処方もできず、すこしずつ保険をやめる医師が出てくる。  

患者にとっては、オバマケアを契約しても医師も少なく役に立たない例も多い。 免責も多く、使える薬も制約がある。 期待したほどの保険ではなかった。 だから、罰金払っても、脱退する人すらいる。 

患者、医師共に苦しむなか、製薬会社と保険会社だけが利益を上げている。  成立した途端薬価は2倍、3倍に跳ね上がった。

彼らが狙うのは日本。 安倍晋三と竹中平蔵は、2013年12月、ひっそり国家戦略特区法を成立させ、米国企業が活動するための規制をはずす。 いったん外した規制はラチェット条項により、じきに固定化、一般化する。 それを推し進めるのが、TPPであり、TiSA(新サービス貿易協定)だ。  混合診療で風穴があけば、国民皆保険の範囲が狭くなり、一挙に日本の皆保険制度は崩壊に向かう。  

同じ保険でも米国は保険、日本は憲法25条に基づく社会保障なのだ。 だから国の責任なのだ。 自己責任ではない。

堤氏のレポートには反論も多いらしいが、私はたぶん殆ど堤氏の分析は正しいとおもう。  ただ、米国企業と日本という対立の構造を筆者は強調しすぎるように感じる。 私は日本企業も米国企業と同様に危険な存在になりうるとおもっている


そのほか、興味深い話が多い。 

・1983年、厚生省の吉村保険局長が書いた医療費亡国論で医師数の削減が始まったが、医師数が増えると医療費が増えるという説は実証的に否定されている。

・宇沢弘文氏が経済財政諮問会議について、「これほど民主主義の政治理念に反し、リベラリズムの思想に反する制度はない。ちなみに、1939年、史上最高のワイマール憲法の下で、首相となったヒトラーが、独裁権力を掌握して史上最悪のナチ独裁制を構築していったプロセスをそのまま適用したものである」

・医師会などは審議会に殆ど参加していない。医師を悪者にし始めると政府の動きを怪しんだ方がいい。

・開発費に膨大な費用をかけているのだから薬価が高くても仕方ないという議論が多い。  しかし、開発費よりマーケティングにかける費用の方が大きいのだ





堤未果「沈みゆく大国アメリカ <逃げ切れ!日本の医療>」(集英社新書2015.5.20)
序章 「臨終」の格差
第一章 オバマもびっくり!こんなにアメリカ化していた日本医療
第二章 (株)アメリカに学ぶ、大衆のだまし方
第三章 マネーゲームから逃げ出すアメリカ人
第四章 逃げ切れ!日本



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