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zoom RSS 白井聡「永続敗戦論」

<<   作成日時 : 2015/09/08 20:37   >>

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ところどころ意味不明だが、たいへん読みごたえある、お薦め本だ。

70年前のご聖断は国民の生命をこれ以上失わないためではなく、共産主義から国体を守るためだった。国体は護持され、三島や大岡昇平が恥を知れと密かに語った人は退位もせず、とりまきと、支配層はそのまま残った。彼らおよび日本人はその認識において敗戦を認められないために、敗戦にまつわる諸々の事実を隠ぺいすることで、戦後が続いてゆく。

勿論、敗戦によって政治・経済・軍事的に、日本は米国の国益に沿って対米従属を続ける属国となっている。属国であるから、「この国においては選挙による国民の支持を大部分取り付けている首相であっても、「国民の要望」と「米国の要望」とのどちらかを取り、どちらかを捨てなければならないという二者択一を迫られた場合、後者をとらざるを得ない」

ポツダム宣言も詳らかに読んだことのない首相が出現するほどに敗戦の事実は忘れられている。結局暴力によって決着のつく領土問題もしかり。直近の暴力である第二次世界大戦の敗北結果を隠ぺいして、政府は「固有の領土」という意味不明の言葉を弄んでいる。

「日本が米国の属国にほかならないことを誰もが知りながら、政治家たちは日米の政治的関係は対等であると口先では言う。このことは、一種の精神的ストレスをもたらす。一方で「我が国は立派な主権国家である」と言われながら、それは真っ赤な嘘であることを無意識の水準では熟知しているからである。領土問題に典型的に現れるように、対アジア関係となると「我が国の主権に対する侵害」という観念が異常なる昂奮を惹起するのはこの精神構造ゆえである。無意識の領域に堆積した不満はアジアに対してぶちまけられる。言うなれば、それは「主権の欲求不満」の解消である」 

「安倍首相の発言の非論理性・無根拠性は、悲惨の一語に尽きる」と、自民党政治家や元経団連会長に対する批判は鋭い。しかし、同時に左翼・リベラルに対しても、「本来ならば、対米従属を批判する勢力は、こうした実利主義でしかない平和主義を清算しなければならなかった」と、厳しく、戦争ビジネスと核武装という本音には勝てないと厳しいのだ。


白井聡「永続敗戦論」(太田出版 2013.3.27)
第一章 「戦後」の終わり
第一節 「私らは侮辱のなかに生きている」
第二節 「戦後」の終わり
第三節 永続敗戦
第二章 「戦後の終わり」を告げるもの
第一節 領土問題の本質
第二節 北朝鮮問題に見る永続敗戦
第三章 戦後の「国体」としての永続敗戦
第一節 アメリカの影
第二節 何が勝利して来たのか
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