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zoom RSS 星徹「私たちが中国でしたこと 中国帰還者連絡会の人びと」

<<   作成日時 : 2015/10/01 16:19   >>

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満州でソ連の捕虜となり、偶々日本に送還されずに中国に移送された方々、中国でつかまった方々が、戦犯として撫順と太原の戦犯管理所に集められた。 そこで、静かに学習・反省を繰り返し、自らの犯罪行為を認め、告白した人びとが、処刑されることなく、日本に帰される。 彼らは中国帰還者連絡会を組織し、自分達の犯罪行為を冊子にしたり、講演したりして、語り続けた。


偶々通りがかった集落での強奪、放火、暴行殺人、強姦、初年兵教育の仕上げとしての実的刺突、将校の試し切り(首切り)、生体解剖による手術実習やペスト菌感染実験・・・よくもまあ・・・と。 手術演習など想像もしなかったが、確かに経験のない軍医の教育にはこれほど「便利」なものはないのだろう。 虫垂摘出、腕の切断・縫合、腸の切断・吻合(腹部銃弾取り出し)など、戦場で必要なことだ。 しかし、ではある。。。。

最初は恐ろしかったり、罪の意識を感じた兵士も、犯行を重ねるにつれ、支那人は劣等民族だから、チャンコロなど殺しても構わないと思うようになる。天皇陛下のため、戦争に勝つため、上官の命令だから、出世・昇進できるから、やらなければ自分が鉄拳制裁を受けたり、臆病者とののしられる、部下からなめられる・・・・いろいろな理屈だが、決して、抗することができない。

「天皇陛下をいただく神国日本こそが、アジアをそして世界を支配すべきであり、それに歯向かう中国人を懲らしめることが自らの使命」と、自然に三光作戦(殺しつくし、奪いつくし、焼きつくし)を実行していたのだ。

帰国して語り始めると、アカだ、洗脳されている、なぜ日本軍の悪いところばかり言うのか、もう聞きたくない・・・という反発がある。警察もやってきてアカだという。彼らは、自分達が中国によって洗脳されたのではなく、逆に日本軍国主義に洗脳されていたのだと気づく。勿論中国共産党の「教育」もあったろうが、自省と告白の日々を過ごした。同じ犯罪行為をしても、その時間を持たず、帰国して日々の生活に追われ、忘れていった人びとは、決して告白もしないし、罪を認めることもしない。戦友会でも自慢話に終始し、彼らを、なぜ戦友や上官を悪く言うのかと逆切れしたりする。


日本は、ドイツと違って、加害者としての総括をしてこなかった。自省すれば、多少は「自虐」にもなろう。自虐と言って、直視することを避けた。そして、率直に自分犯罪行為に向き合った人間をアカと呼んで変人視したのだ。


筆者と一人の兵士は、いまの日本をこういう。「再び戦争のできる日本にしようとする人々は、「何も目新しいとをしているのではない」という。敵を作り出し、脅威を煽り立てる。愛国心を植え付け、国民の上に国家を置く。歴史の改竄、教育への国家意思の押しつけ、思想弾圧・・・。「地ならしが着々と進んでいるんですよ。「満州事変」の少し前と時代の雰囲気が似てきたと思います。マスコミの多くは御用機関になり下がり、国民の多くは現在起こりつつある動きを見ようともせず、歴史から学ぼうともしない。」(実的刺突の絵嶋さん) ・・・ 全く、その通りだ。。。


しかし、彼らは帰国してから、本当に苦労しただろう。 この国では、本当のことを言ったり、「和」を乱すことを言うのが、本当にたいへんだからだ。  そのうえ、米国の方針もある。  「米国は、731部隊などの人体実験やその他の”研究”資料を手に入れることを条件に、これら戦争犯罪を追及しない、という取引をし」、石井四郎部隊長の米国入国を許可しながら証言している篠塚の入国は拒否した」 というように、公表する人間は危険人物なのは米国も同じだ。

寛大だった管理所の職員達は、その後、たいへんな苦労をしたらしい。 戦犯管理所の職員の多くは、文革時に、日本人戦犯に寛大すぎたと罵られ、つるしあげられ、職場追放や投獄されたという

この本は、2006年出版の本だが、筆者は、まるで、2015年現在を見通していたかのようだ。  いや、2006年現在でも、気づかなければならなかったことを、多くの日本人は、気づかなかったのだろう。

米国と共に戦争のできる国へと着々と進んでいる
 1989 – 91 冷戦構造崩壊
 1996 日米安保共同宣言
1997 日米新ガイドライン
1999 周辺事態法
2001 テロ対策特措法
2003 イラク特措法
2003 – 04 有事法制
2004 新たな防衛計画の大綱
2006 在日米軍再編ロードマップ



星徹「私たちが中国でしたこと 中国帰還者連絡会の人びと」(緑風出版 2006.7.25)
第T部 中国へ「帰郷」した日本人戦犯たち
第U部 時代に翻弄されて
 第一章 侵略の流れに抗しきれなかった私
 第二章 私も実的刺突に関わった
 第三章 「肝だめし」の名のもとに
 第四章 虐げられている者同士で
第V部 出世のためか、天皇のためか、憂さ晴らしのためか
 第一章 南京事件と三光作戦
 第二章 なぜあんな酷いことを
 第三章 強かんは日常茶飯事だった
 第四章 強かんの事実を担白して
第W部 憲兵、軍医、そして731部隊
 第一章 最後の認罪
 第二章 忘れえぬ731部隊の狂気
 第三章 悔恨の生体解剖
 第四章 日本の憲兵はアジアで何をしたか
第X部 将校の矜持
 第一章 将校の矜持、そして牟高軒烈士のこと
 第二章 戦争だから仕方なかったか?
 第三章 「将校になりたい」と思ったばかりに
 第四章 あの老婆の眼差しが忘れられない
第Y部 彼らはなぜこのようなことをしたのか?
第Z部 日本はどこへ向かうのか 




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