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zoom RSS 黒川祥子「誕生日を知らない女の子」政治家に読ませたい 

<<   作成日時 : 2015/11/18 10:11   >>

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子どもの養護に関するドキュメントを見たり読んだりすると必ず涙がでる。それをめめしいと友人に笑われたこともある。確かにめめしいかもしれないが、この本でも涙をふく。同時に幼児の虐待の過酷さを私は全く理解していなかったと知った。親から離れ温かな里親と暮らせば解決、なんて簡単なものではなかった。

虐待は脳に器質的な変化をもたらすから、その後遺症に本人も里親も苦しむ。保育の根幹であるアタッチメントがないための愛着障害、離人感・幻視など解離性の諸症状・・などをも「治療」しないといけないのだ。解離性思考障害患者の8割は被虐待児だという医師もいる。 

そして基本的に親から全く何も教わっていない状況がある。箸の持ち方、髪の洗い方、お尻の拭き方、歯の磨き方など、本当に基本的なことを教えないといけない。 何も教わっていないから、不潔だし、共同生活をして他人とうまくやる術を知らない。当然、養護施設や学校では、他の児童や教師とぶつかる。 養護施設では、子どもたち同士の力関係のなかで、支配・被支配の関係で生きる過酷な生活になりがちで、つねに、喧嘩も絶えず、警戒心をいだいて過覚醒状態の子も多いという。 当然、勉強はできないし、学校で問題を起こす。

問題が起きれば、施設の中には、きちんとした対応ができずに、子ども自身の障害や知能・性格の問題だとしてしまう例もある。 子どもの問題であれば、施設や学校側は責任を問われずに済むからでもある。

紹介されている里親と子どもたちの多くは、「ファミリーホーム」で同様な境遇の複数の子どもたちの親代わりになっている。私には到底できない、すさまじい努力と信念だ。その方がふっと洩らす。「小学校四年生で死んだ方がいいと思うなんて、どんな生き方をしてきたのだろう」


虐待と養護に関わる、知識や用語がある

・代理ミュンヒハウゼン症候群(Münchhausen Syndrome by Proxy : MSSP)・・・虚偽の症状や病歴をねつ造して診察に訪れては治療や検査を要求する人々にミュンヒハウゼン(ほら吹き男爵)症候群と疾患名を名付けていたが、本人ではなく、他の人を代わりに病気にさせ、自分に周囲の関心を引き付けようとする症例がある。 母親が子を虐待する例もある

・性化行動・・・性的虐待を受けた子どもはスイッチが入ってしまうと、自分も性的な行動をしてしまう

・解離過程症状には、離人感、被影響体験、解離性幻覚、トランス体験、交代人格状態、スイッチ行動、解離性思考障害などがある

・愛着障害には、「痛みに対して忍耐強い」、「人の目を見ない。見られるのもいやがる。」 「自分自身、人間関係、人生に否定的な考えをもっている」 「パターンに固執し、柔軟な考えができない」

・「なんらかの事情により家庭で子どもが育てられない場合、国や地方自治体が家庭に代わって子どもを養育する責任がある。これが「社会的養護」で、「家庭養護」、「施設養護」、「家庭的養護」の三種に分かれている

非常に印象に残る言葉がある。

・「子どもは養育者に依存して生きる存在です。”捨てられた”も同然のように施設や里親に措置されても、それを認めたくない。”見捨てられる”ことへの不安と恐怖を強く抱いています。しかし時間と共に、事実として向き合わなければいけなくなったときに、それは大きな喪失体験となって子どもを苦しめます。虐待はトラウマという、傷つけられた体験で語られがちですが、一番重要なキーワードは、喪失なのだと思います。」(増沢高 子どもの虹情報研修センター・研修部長)






黒川祥子「誕生日を知らない女の子」( 集英社2013.11.30) 
はじめに
第一章 美由 ―壁になっていた女の子
第二章 雅人 ―カーテンのお部屋
第三章 拓海 ―「大人になるって、つらいことだろう」
第四章 明日香―「奴隷でもいいから、帰りたい」
第五章 沙織 ―「無条件に愛せますか」

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