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zoom RSS 浜本隆志編著「欧米社会の集団妄想とカルト症候群」

<<   作成日時 : 2016/06/24 08:32   >>

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いろんな研究をしている人がいるものだとおもう。 集団妄想には、熱狂型と災禍型の集団妄想があり、前者には、聖地巡礼、舞踏病、悪魔付き、幻視、聖母顕現等が挙げられ、後者には、ペスト蔓延、ユダヤ人儀礼殺人、魔女探し、人狼など、スケープゴートをつくりあげるタイプのものが多いという。 この型の違いも、実はあまり釈然としたものでない。

だいたい、魔女狩り、ルルドの奇蹟、ヒトラーの演説を、ひとつのカテゴリーのように論じることに、意味があるのかなあと疑問にもなる。 しかし、これだけの内容を通史的に概観できるのは、なかなか有意義ではある。

集団妄想もカルトも、それぞれ原因があるが、環境は共通性があるのかもしれない。

 「ヨーロッパ世界はすなわち、内部では異端者に脅かされていた一方で、外部からはイスラームを奉じるオスマン帝国のトルコ人の進出に恐怖を感じていた。」 また、「社会の安定性が揺らぎ、人間関係にひずみが生じたとき、不幸の原因として最初にスケープゴートにされるのは,共同体の周縁に位置する人々だった」

さらに、聖母の出現など「「奇蹟」はカトリック教会の組織が旧体制の象徴として徹底的に破壊されたあたりからあらわれはじめる」


いちばん興味を覚えたのは、なんと、ヒトラーの演説だ。 

ヒトラーの演説の要素は、
 ・ 二者択一で選択させる
 ・ 重要な言葉を千回でも繰り返す
 ・ 「もし〜ならば」という仮定法を多用する・いつのまにか仮定の話が事実に受け取られる
 ・ 誇大な語法をつかう・・・けた外れ、なみはずれた、徹のような、唯一の、すべての・・

などなどで、自民党政権の幹部は、かなり採り入れているのではないかという気もする

さらに、ダブルスピーク・・・口先でいっていることと実際に考えていることが真逆である言葉づかい・・・例として、「1984」(オーウェル)の平和省、心理省、愛情省・・・などを挙げている。  これも、戦争法案を平和云々というのと同じだ。


そのほか、 

「フランス革命以降、ヨーロッパ各地でユダヤ人の解放が宣言されると、ユダヤ人の人口は漸次、増大の一途をたどつた。 すると新たな反ユダヤ主義が台頭してきたのである。それ以前、ユダヤ人は白人として考えられてきたのであって、異教徒ではあっても、「異人種」ではなかった。 にもかかわらず、ユダヤ人に適用できるような、かれらを劣等な「異人種」と規定できるような「人種」の理論が必要となってきたのである」

クー・クラックス・クランは、最初はイタズラが目的の集まりだった。ネズミ講のような集金システムで会員が増え、450万人にもなつて政治的目的を持ち始めた。 人種差別というよりは南北戦争後の南部の安定への貢献

・・・ も。興味深かった





浜本隆志編著「欧米社会の集団妄想とカルト症候群」(明石書店 2015.9.30)
序章 欧米の集団妄想とカルト症候群
第1章 もう一つの十字軍運動とと集団妄想
第2章 フランス、ドイツ、スペインの異端狩り
第3章 ペストの蔓延と鞭打ち苦行者の群れ
第4章 トレントの儀礼殺人とユダヤ人差別
第5章 人狼伝説から人狼裁判へ
第6章 ミュンスターの再洗礼派と1000年王国の興亡
第7章 魔女狩りと集団妄想
第8章 アメリカに飛び火したセイラムの魔女狩り
第9章 フランスの王政復古と幻視
第10章 ルルドの奇蹟と聖母巡礼ブームの生成
第11章 カンバーの顔面角理論からナチスの人種論へ
第12章 アメリカの秘密結社クー・クラックス・クラン
第13章 ヒトラーユーゲントの洗脳
第14章 ヒトラー演説と大衆
終章 集団妄想とカルト症候群の生成メカニズム




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