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zoom RSS 樋口陽一・小林節「「憲法改正」の真実」

<<   作成日時 : 2016/07/15 08:45   >>

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ふたりの憲法学者、護憲派の泰斗樋口氏と改憲派の重鎮小林氏の、自民党改憲草案に対する批判的な対談である。

 「個人の尊重」を社是のひとつとする企業に35年も暮らしたせいだろうか、「すべて国民は、個人として尊重される・・・」という現憲法13条が一番大切におもう。

軍部のファシズム時代を懐かしむ戦前支配層の子孫たちと無知な改憲マニアたちは、戦後の日本が権利ばかり主張する個人主義が強くなったからいけないと、「個」をはずし、「人として尊重される・・・」と修正する。

自由と人権を尊重し主権者・国民が権力を縛る憲法から、国民を縛り義務を課す憲法に180度変えようとするのだ。協力義務、国を愛する責務、家族を大切にする義務・・・・

家族の互助といった本来道徳の領域に属することを憲法で規定し混同する。今でさえ、介護殺人が2週間に一件発生する日本だ。家族だから仕事を辞めて介護せざるを得ない人に行政の助けは薄い。自民党改憲草案は、その介護や保育も、「自己責任」として、家族に一層押し付けるに違いない。公序良俗違反として。

そして、9条の変更で、米国の2軍として、米国の不条理な戦争に加担する。 これは、解釈改憲で、もう実施できることになっているが。。。。

この本で改憲草案について初めて知ったことは少ないが、ひとつ重要な視点がある。前文に「活力ある経済活動を通じて国を成長させる」と異様な規定がある。そして憲法論で経済的基本権とされる22条には、自民党の好きな「公益および公の秩序を害しない限り」といった制約がない。つまり、新自由主義の経済活動を国是とし、何をやっても良いということだ。「美しい国」とか「伝統」とか「和」とかは、新自由主義のひずみを覆い隠す「癒し」の誤魔化しにすぎない。
  
  
擁護義務がある憲法を無視し、三権分立を壊し、年金原資を株に投資して大損をこく・・・国民をなめきった自民党・公明党の政権に、それでも投票しようという人の気持ちが理解できないが、参院選では相変わらず改憲勢力が2/3を占めること確実なようだ。読売新聞と地デジのテレビを見ているだけでは、日本はすべてうまくいっていると誤解するのだろうか。

神経過敏と言われようが、この自民党改憲草案の国に生きたくない。樋口氏は、明治憲法はもっとまじめに勉強してつくられたものであって、この草案は、慶安のお触書だという。 何百年もの人類の資産、多くの人の血を流して得られた自由と人権を、西欧のもので日本の伝統にないと、無知ゆえの発想でひっくり返そうとする。





批判的な対談である。批判的な対談である。批判的な対談である。
樋口陽一・小林節「「憲法改正」の真実」(集英社新書2016.3.22)
第一章 破壊された立憲主義とふたりの民主主義
第二章 改憲草案が目指す「旧体制」回帰とは?
第三章 憲法から「個人」が消える衝撃
第四章 自民党草案の考える権利と義務
第五章 緊急事態条項は「お試し」ではなく「本丸」だ
第六章 キメラのような自民党草案全文
第七章 九条改正議論に欠けているもの
第八章 憲法制定権力と国民の自覚
第九章 憲法を奪還し、保守する闘い
対論を終えて

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