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zoom RSS 西加奈子「サラバ! 上下」 ・・・すこしだけネタバレ・・・

<<   作成日時 : 2016/07/28 19:11   >>

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上下巻約700頁の大作である。 大作ではあるが、大作の面影はなく、普通のサラリーマン家族のひどく日常的なき、しかし、「僕」の誕生から37歳までの、大河ドラマのような物語である。  結論を言えば、なかなか、好きだ。 不覚にもグッとくる。 テーマは「自分を信じ自分の信じるものを見つけろ」という、ハリウッド映画のような陳腐さはあるが、「僕」の家族四人、それぞれの歩みのディテールがすばらしい。


最近、こんな構成の小説を見かけたような気がする。 小説を作り続けている、まさにそのプロセスが物語になっているような構成だ。   「僕」である歩(あゆむ)は、母親であるよりも女を希求しているような母、「私を見て!」と常に奇行や爆弾を踏む姉に囲まれ、ひたすら受け身で、自分の影を隠すように生きてきた。 

そのような抑圧的な姿勢は、一時カイロで親友を得たときに、自分に素直になれたのだが、日本に帰り、姉や母を目の当たりにすると、また元に戻るのだ。 女は嫌だとさえ思う。 そんな思いが女を下に見たり、軽蔑したりする傾向がでる。 しかし、長身、ハンサム、スポーツマンで、映画や音楽にも詳しいから、簡単に女は手に入るのだ。 結局、自分が好きな女も、失ってからでないと好きだと気がつかない。 

友人たちの目、女たちの目、そんなものが気になってもいる。 そして、仕事が減り、容貌に自信がなくなってくると、ひきこもるようになり、自分の周りに誰もいない、孤独だった。 自分も信じられず、どうしようもなくダメな男だと思う。  それもみな、あの母や姉や父のせいではないかともおもう。   

しかし、家族は、みな、それぞれ、自分などよりずっと自分の人生を生きていた ・・・・・





西加奈子「サラバ! 上下」( 小学館2014.11.3)
<上>
第一章 猟奇的な姉と、僕の幼少時代
第二章 えじぷと、かいろ、ザマレク
第三章 サトラコヲモンサマ誕生
<下>
第四章 圷家の、あるいは今橋家の、完全なる崩壊
第五章 残酷な未来
第六章 「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」



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