Dora_PaPa_san's_Pages

アクセスカウンタ

zoom RSS 目取真俊「眼の奥の森」・・・沖縄の人でなければ書けない

<<   作成日時 : 2016/08/02 09:25   >>

トラックバック 0 / コメント 0

沖縄本島北部の半島の湾から300mほど離れた小さな島の戦闘はあっという間に終わった。 口だけは勇ましかった日本兵も収容所に集められ、米軍からの食料や衣料の配給を受けてすっかり大人しくなった。区長も米軍にとりいって配給品を住民のために余計に取ってくるのだと合理化しながら、自分もウイスキーなどをせしめていた。


そんな時期に、本島から泳いできた米兵4人が、女児4人の面倒見ていた少女小夜子を暴行した。しかし、島の男たちは何もしなかった。 ずっと小夜子を想っていた貧しい隣家の盛冶は、ひとり機会をうかがい、やはり本島から泳いできた米兵4人に海の中から襲いかかり、ひとりの腹を銛で突き刺し、森の中のガマに逃げ込んだ。村民にそれとしらされた区長は米軍に知らせ、村は敵意がないことを示して配給品が増えることを期待した。ガマからひきずりだされ捕まった盛冶。 村の女たちは区長に石を投げた・・・・


60年後の沖縄、・・・ 区長の懐古談、その場に居た女児のヒサコとフミの懐古、盲目となった盛冶の独白、銛で刺された兵士とその孫のいま、小夜子の妹が戦争体験として語った話を聞く生徒たち、通訳として沖縄戦や事件に関わった通訳官のいま・・・・一つの事件のまわりに、いまだに戦争の終っていない人々がいる。


逃げても逃げても追ってくる記憶の奥の森・・・まるで、ノン・フィクションのような物語。 1995年9月4日に起きた、12歳の少女に対する米兵3名による、沖縄米兵少女暴行事件に触発されたものかもしれない。




目取真俊「眼の奥の森」(影書房2009.5.8)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
目取真俊「眼の奥の森」・・・沖縄の人でなければ書けない Dora_PaPa_san's_Pages/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる