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zoom RSS 西加奈子「ふくわらい」

<<   作成日時 : 2016/11/14 07:45   >>

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風変りな紀行作家鳴木戸栄蔵の娘,定は子供のころから世界各地を父親に連れられ訪ね歩いていた。父がワニに裂かれて死に、死体を焼いたとき、土地の習慣に従って父の肉を食べた。それが話題になったこともあって、子どもの頃から定には友達がいなく孤独だった。定が一番楽しく遊ぶのは、「ふくわらい」だった。顔のパーツをひとつずつ動かすことで、顔が成り立つことが不思議でもあり、パーツを崩したり交換したりして楽しんだ。言葉もそうだった。 一つ一つの文字から言葉が成り立つ、文章が成り立つ、その瞬間に立ち会えるということが何よりも不思議であり、喜びだった。その言葉を紡ぎ出すのが、ほかの人でも良かった。 そして、定は編集者になった。 


父親と共に過ごした日々、また一人で福笑いで遊んだ日々のためか、定はまるで冷やかな、人々の常識も普通の感情もよくわからない女性に成長していた。 それを一つずつ壊していったのは、編集者として付き合った、風変りな作家たちや変わり者たちだ。 作家の夫の死後、死体にそのまま寄り添い続け、夫になり変わって連載を執筆し続けた妻とか、猪木になりたくてなれないプロレス好きなのに体だけで生きて行けず、言葉を使って語る作家でもあることを恥じているプロレスラー・・・などなど、変わった人々によって、自分が変わってゆく・・・・。


かなり風変りな登場人物だし、風変りな作品だけれども、キライじゃない。むしろ好きな方の作品になる。 この作家の「サラバ!」も風変りで面白かったが、どこか異国の感覚を持ち続けている作家だ。



西加奈子「ふくわらい」(朝日文庫 2015.9.30)

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