Dora_PaPa_san's_Pages

アクセスカウンタ

zoom RSS マイケル・ピルズベリー「China2049 秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」」

<<   作成日時 : 2016/12/06 19:23   >>

トラックバック 0 / コメント 0

「見えてきたのは、タカ派が、北京の指導者を通じてアメリカの政策決定者を操作し、情報や軍事的、技術的、経済的支援を得てきたというシナリオだった。これらのタカ派は、毛沢東以降の指導者の耳に、ある計画を吹きこんだ。

 それは、「過去100年に及ぶ屈辱に復讐すべく、中国共産党革命100周年にあたる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取する」というものだ。この計画は「100年マラソン」と呼ばれるようになった。共産党の指導者は、アメリカとの関係が始まったときから、この計画を押し進めてきたのだ。そのゴールは復讐、つまり外国が中国に味わわせた過去の屈辱を「清算」することだ」

100年マラソンのための中国の戦略の実行は、春秋戦国時代の「資治通鑑」などの教えに倣った、極めて巧妙なものだった。

「そこには、戦国時代から伝わる策略の用い方、敵の包囲を避ける方法、好機が訪れるまで既存の覇権国を自己満足にひたらせておく方法などが記されている」

ニクソン、カーター、レーガン、クリントン・・・どの政権も、ソ連に対抗するための弱い中国、米国を便りにする中国を、秘密裏に支援し、軍事情報を与え続け、科学技術の力を養成し続けた。

「アメリカに対ソ協力を申し出て味方につけた。これもまた兵法の戦略の一つだ。「借刀殺人」、つまり、他人の力を利用して、敵を倒すのである」

「キッシンジャーは毛の計略にまんまとはまり、ニクソンに、「中国は英国に次いで、世界観がアメリカに近い国かもしれない」と告げた。中国の戦略を疑う気持ちはみじんもなかったようだ」

笑止千万だ。 アメリカという国は、バカなのか、お人よしなのか、情報機関の質が悪いのか。 そんなアメリカに依存している日本はやはり危ないだろうというのが、この本で、もっとも印象に残った点だ。

警告していた亡命者も居たのだが、誰も信じなかったというのだ。いったん走り始めるとそれに反する意見は誰もまともに取り上げなくなる。

「アメリカは呉の王、夫差と同じく、嘘つきか、愚かな助言者の言葉を信じ、ライバルの真意を知る人の警告を無視している。 共産党の指導者は勾践そのもので、西洋に協力と忠誠を約束し、機が熟すまでへつらいつづける。中国政府は勾践のように密かに行動し、偽りの約束をして進の動機を隠している」

「中国を研究する学者たちはかねてより、中国に関して最も正しいことを述べているのは、中国への入国ビザを拒まれている学者、記者、著者だと知っていた。 ビザ発行を拒否されていないのは、意識的にであれ、半ば無意識にであれ、中国との接触を保つために妥協している人々だ」

中国もまた、被害者意識が強すぎておかしい。

「中国の指導者は、「ジョン・タイラーからビル・クリントンまでのアメリカ大統領は戦国時代の格言を学び、それらの深遠な教えに従って中国の成長を邪魔しようとしている」と主張していた。これは事実とは正反対だ。アメリカは長く中国の統治を支援し、その経済の発展と、国際社会における地位の確立を後押ししてきた」

筆者は自らの中国理解の間違いを正直に語っているが、国家間の理解や外交というのは、この程度の理解で進むのかと、そら恐ろしくなる。


マイケル・ピルズベリー「China2049 秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」」(日経BP社2015.9.7)
序章 希望的観測
第1章 中国の夢
第2章 争う国々
第3章 アプローチしたのは中国
第4章 ミスター・ホワイトとミズ・グリーン
第5章 アメリカという巨大な悪魔
第6章 中国のメッセージポリス
第7章 殺手鐗
第8章 資本主義者の欺瞞
第9章 2049年の中国の世界秩序
第10章 威嚇射撃
第11章 戦国としてのアメリカ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
マイケル・ピルズベリー「China2049 秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」」 Dora_PaPa_san's_Pages/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる