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zoom RSS 日本財団「子供の貧困が日本を滅ぼす」

<<   作成日時 : 2016/12/18 10:09   >>

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この本の目玉である社会的損失の試算だが、もともとそういう試算には興味がない。 当然いくつかの仮定前提を付けての計算だから、その内容に高い信頼を置くことは難しかろう。  しかし、試算することには意味はある。 主として、進学することができないことからもたらされる損失がその根拠だ。 

「子どもの貧困を放置することによる社会的損失は、無視できない規模に達している。将来の所得の減少および財政収入の減少として子どもの貧困の社会的損失を推計すると、所得の減少は総額で42兆9000億円、財政収入の減少は15兆9000憶円に達する」という。 

また日本財団の研究であるから、現場の活動に即した現実的な提案を期待できるとは思えない。 いわば、二次資料、三次資料といったものか、 欧米の理論的研究を翻訳するのが関の山であろう。 そういういみで限界を承知してさえいれば、日本財団の纏めとしての価値はある。 社会に子どもの貧困の存在を知らしめる役割は果たすだろう。 

そういう意味で、心動かされることは少ないが入門的書籍といってよい。

<定義について>

「子どもの貧困率とは、相対的貧困状態にある17歳以下の 子どもの割合を指す」
「相対的貧困とは、貧困ラインに満たない暮らしを強いられている状態」
貧困ライン=国民の可処分所得を順番に並べたとき、ちょうど真ん中に来る所得額(中央値)の50%

「相対的所得ギャップとは、所得階層の下から10%目の子どもが属する世帯所得が、所得階層の真ん中の世帯所得に比べてどれだけ離れているかを示す指標」


<対策について>

「非認知能力とは、国語・算数・理科・社会といった認知能力(いわゆる学力)ではなく、意欲、自制心、やりぬく力、社会性などの認知能力以外のものを指す」
「子どもの貧困対策を考えるにあたっては、子どもの非認知能力を高めるための支援をはじめに行ったうえで、様々なプログラムを実施することが効果的だと考えられる」

それは、

「ペリー就学前計画で行われた教育プログラムは、幼児期のわずか二年間だけであるにもかかわらず、それが教育面への短期的な効果に留まらず、30年以上経過した後の所得や就業状態にまで影響しているのである」
などから考察される

ただ、あまりに効果の実証に拘るのはいかがかという気もする。 貧困対策に、費用対効果といわれても・・・と、ちょっと違和感を感じる。


また、日本財団自身が、ベネッセと共同で、対策プロジェクトを立ち上げ、拠点作りなどを始めたらしい。 
まだこれからだが、もちろん効果を期待したいものだ。 


日本財団「子供の貧困が日本を滅ぼす」(文春新書2016.9.20)
第一章 子どもの貧困大国・日本
第二章 子どもの貧困がもたらす社会的損失
第三章 当事者が語る「貧困の現場」
第四章 貧困から抜け出すために
第五章 貧困対策で子どもはどう変わるのか
第六章 子どもの貧困問題の解決にむけて



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