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zoom RSS 長田弘「幼年の色、人生の色」

<<   作成日時 : 2016/12/22 17:51   >>

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学生時代「現代詩手帖」はいつも見ていた。でも、好きな詩人を得たわけでも、気に入った詩を暗誦できたわけでもない。詩や詩人は、結局、私には遠い存在だった。このエッセイ集の著者長田弘氏もそうだ。彼の詩は、読んでいたはずだが、何一つ覚えていない、 が、エッセイは、とても変化に富み、美しく楽しい話に満ちている。

T 追分の油屋旅館、サミュエル・ジョンソン、京都の疎水、桂歌丸の「真景累ヶ淵」、・・・・

U 中国の詩のこと、エズラ・パウンドのこと、・・・・

V アメリカのへそ曲がり老人、アメリカのひとり旅、ホイットマン、ボブ・ディランは21世紀の「草の葉」、ナバホへの旅とコヨーテ、メキシコのテポストラン、詩人マーウィン ・・・・

W 「流浪の民」、時刻と時間、「戦争のレクイエム」、エリック・ドルフィーと小鳥 ・・・・

X いなくなった猫、蕎麦好きの猫、音楽を聴く猫、友人の死、福島 ・・・・


音楽の話が、とくに印象的だ。

「音楽になくてはならないのは、どこにでもあるものだ。 どこにでもあるけれども、それを手に入れることは、しごく簡単に見えて、なかなかできない。 どこにでも、いつでもあってそれでいて、日々に容易に手に入れられないもの。 それは、時間だ。 音楽になくてはならないのは、時間である。」

「交響曲を、違う楽器で? そう、オーケストラでなく、ピアノ一台で。 それも交響曲中の交響曲、「運命」と「田園」を、ピアノ・ソロで。 編曲は、あのリスト。 そして演奏が、あのグレン・グールド。聴けば、わかる。 不可能を可能にするのが音楽なのだ。

楽器一つで、驚きをつくりだせる。やっぱりクラシックは、天使の手品に似ている。」

12月にふさわしい音楽・・モンテヴェルディ「聖母マリアのための夕べの祈り」、バツハ「クリスマス・オラトリオ」、「マタイ受難曲」、「ミサ曲ロ短調」、ヴェートーヴェン「第九」

「聴いていて難しい音楽というようなものはない。 聴く。 音楽はそれがすべてだからだ。難しいのは、音楽ではない。音楽のくれる時間をすっぽり受け容れられるだけのスペースをこころのなかにつくることが、むずかしいのだ」


長田弘「幼年の色、人生の色」(みすず書房2016.10.28)

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