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zoom RSS 黒川創「いつか、この世界で起こっていたこと」

<<   作成日時 : 2017/01/22 08:07   >>

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「ESA と NASAによる、人工衛星からの地球観測では、311の津波は、発生から18時間かけて、一万三千キロあまり離れた南極のスルツバー棚氷まで到達した。  波高は、わずか30センチほどのものとなっていた。 だが、このうねりは、それから数十時間にわたり、棚氷に次々と押し寄せ、圧迫をかけつづけて、ついに、巨大な氷山を南極から分離させた。 南極海上を、これらは漂流しはじめている。 このうち、最大の氷山は、長さ9.5キロ、幅6.5キロ、厚さ80メートル」・・・ということもあったらしい。  

6編の短編小説。  震災、津波、原発事故の起こっていたこの世界、それぞれの人生と交差する、 これらの出来事 ・・・  自然の怒り、民族紛争、ウラン鉱山の被害、長崎型原爆、チェルノブイリ、関東大震災 ・・・・ それぞれ、さりげなく、背景として、サイドストーリーとして置かれている。 

決して、声高に主張しているわけではない、震災、津波、原発事故が、じんわりと日々の生活に忍び込んでくる。、




黒川創「いつか、この世界で起こっていたこと」(新潮社 2012.5.30)
うらん亭

泣く男
チェーホフの学校
神風




うらん亭
妻とも別れ、仕事もないので、地方都市に住む姉に誘われて、引っ越した。ポロ屋をタダ同然の家賃で借り、自分で少しずつ改造して、うらん亭というスナックにして営業をはじめ、すこしずつ軌道に乗り始めた。甥の少年も手伝っていた。しかしある時、異様なものがいることに気づく。


大震災のあと、それはやってきた。 子どもを車に乗せ、急いで山に向かうが。子どもを怖がらせないため、なぞなぞを始める・・・流された家の屋根に登って漂流するばあちゃんと孫。 いろんな昔話をする。流れてきて船にうつって秤量するが、ヘリコプターも気づいてくれない・・・・

泣く男
高校生の頃、近所のレコード屋のアルバイトを続けた。 店主は輸入品を集めながら、原子力を勉強していた。 知らなくてはいけないことだからと。 店主の友人がシアトルで夏季のスクールを持ちかけ、店主とともに参加することになった。 そして、ウランの採鉱、長崎に落とした原爆のプルトニウムを製造していた場所も訪れた・・・

チェーホフの学校
作家チェーホフは医師でもあった。 特に有名でもない作家、松田は、チェーホフの成果を訪ねて、講演する旅に出た。 ベラルーシ人は、あのあと、チエルノブイリ人になったという。 子どもたちにキノコは食べさせることができなくなった。

神風
ユーゴスラビアの歌手、イェレーナは、日本で公演、滞在していたとき、国は分裂、内戦になり、帰国できなくなった。 家族の訃報が次々にもたらされる。  内戦が終わって落ち着いた頃、東日本大震災での原発の映像が世界に発信されると、逆に残った知人から、早く帰って来たらと促される。 ・・・


作家白村と妻蝶子は、鎌倉の別荘で、関東大震災に被災する。 からくも崩れた家から脱出した二人は、小高い丘を目指すが、足が不自由だった白村のため、途中の橋で津波に呑まれ、それがもとで白村は翌日息を引き取る。 その経緯を調べつつ、いつか予想される地震に備えるため、作家榎本は、鎌倉と白村を調べているのだ。

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