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zoom RSS 仲村清司「消えゆく沖縄」・・沖縄の難しさ、重さが伝わって来る

<<   作成日時 : 2017/05/20 08:16   >>

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仲村氏は1958年大阪生まれの沖縄二世。 大阪、京都、東京と暮らし、いまは沖縄に移り住んで20年、いちばん長く暮らしている土地になった。 「ちゅらさん」以後、沖縄ブームで移住者も多かったが多くは数年で帰っていった。 仲村氏自身も、そろそろ本土に戻ろうかと思っているようだ。 筆者は明確には語らないが、沖縄自身が沖縄らしさを失いつつあることを哀しんでいるようだし、沖縄の難しさにやりきれなさや物足りなさを感じてもいるようだ。 それは、これらの言葉から察することができる。 

「自分が生まれ育った島に誇りと愛着を感じているはずなのに、未来構想を切り拓こうとせず、沖縄らしさをみずからの手で壊していくこの島のありように疲れてしまったからである」
「子どもの三人に一人が貧困状態に置かれているわけだが、その数値があまりに高く、事態の深刻さをうけとめられなくなっている自分がいる」


コンクリートばかりの沖縄市内よりも、京都や東京の方が緑が多くて落ち着くというのは意外だ。 
狭い土地で急速に進んだ都市化、観光地化が、街や沖縄の自然を破壊しているのだろうか。 
沖縄らしさが無くなってゆくのは自然だけではない。 
ウチナータイムや「テーゲー」、「なんくるないさ」などの気風も随分変わってきたという。 
沖縄だけ変わらないことを望む方がおかしいのかもしれない。


筆者は反基地の運動にもそれなりに参加してきたようだが、以前のように、安保破棄、基地撤廃と簡単ではなく、保守も革新も基地反対では一致していた時代とは、いまはちがう。 日米同盟、米軍基地重視の中央と直結する保守勢力も結構多いという。 

なりふりかまわずお金と埋め立てを談合したのが仲井眞氏だったし、「新基地建設をあからさまに公言した知事は県政史上、仲井眞氏が初めてである。 要するに政治の世界でも沖縄の保守の一部が「変質」し、これまでの伝統的な保守とはまったく異なる潮流が生まれたわけだ」という。 

そうであっても、沖縄二紙と、本土の大手紙を比べたら、沖縄国際大学にヘリ墜落した時の記事をみても、どっちが偏向し、どっちが異常か、あきらかだと。

大阪の機動隊員の「土人」発言で、幼少時代、「土人」が自分の渾名だったと思いだした筆者は、大阪は変わっていないという感慨とともに、「差別というものを実感していなかった若い世代までもが、本土がどのような眼差しで自分たちを見ているのか気づき始めたのである」と感じる

「辺野古は、沖縄三大霊所で、辺野古マナル岩を龍の頭、琉球の世界遺産の一つ、セーファー御嶽を腹、久高島を龍の尻尾」であって、「大浦湾はそもそも龍神信仰のある特別な聖域であり、ニライカナイを象徴する海なのである」から、「もし政府の策謀に手を貸せば、自身で竜神の頭をつぶし、腹まで埋めてしまうことになる」と、あまり知られていないことも語っている。 腹にあたる、斎場御嶽(せーふぁ・うたき)は世界遺産に登録されてから、正視に耐えない破壊が進んでしまったらしい。 

しかし、「沖縄を表層で語ると叱られるし、深入りすると火傷する」し、「腐れヤマトゥー」「腐れナイチャー」と思われているかもしれないのだ。 

筆者は、ここではなにも語っていないが、沖縄は独立しないと、ほんとうには解決できないと、考えているのではないか。 








仲村清司「消えゆく沖縄」(光文社新書 2016.11.20)
プロローグ
第一章 戸惑い ― 観光立県・沖縄の現在
第二章 失われゆく風景 ― 故郷、那覇、農連市場
第三章 溝 ― 移住者の揺らぎ
第四章 葛藤 ― まとまる沖縄とまとまらない沖縄
第五章 民意 ― 沖縄の真価が問われる時代
第六章 信仰 ― 消える聖域と畏れ
エピローグ



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