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zoom RSS 島田裕已「神道はなぜ教えがないのか」

<<   作成日時 : 2017/05/05 12:46   >>

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毎朝洗足池に散歩に出かけると八幡神社にお参りし、娘の幸せや兄弟姉妹の病気平癒、それに宝くじが当たるようにと。 お願いしても、祈りが聞き遂げられることはないと知っていて、お祈りする。  八幡神社は全国一の数多い神社である。 宇佐八幡から分霊・勧請を繰り返し拡がったものだ。 祭神は八幡神、応神天皇と言われている。応神天皇が、こんな祈りを聞き届けるはずかない。

島田氏は、神道は、「開祖も、宗祖も、教義も、救済もなく、「ない宗教」というところにその本質がある」と言う。 一方、仏教は、開祖も、宗祖も、教義も、救済も備わった「ある宗教」であるから、もともと、神道と仏教は、うまく補完し合えた。 それが神仏習俗だ。 日本人はずっとこれでやってきたのだ。 

「仏教と神道とが融合した神仏習合の事態を理論化したものが、「本地垂迹説」である。これは、神道の神々は実は仏教の諸仏が化身して日本にあらわれたものだという考え方である。その際に、仏の方は「本地仏」と呼ばれ、神は「垂迹神」と呼ばれた。 本地は本来のあり方を意味するから、これは仏教優位の考え方である」

なんと天皇家だって、江戸時代まで泉涌寺を代々の天皇の弔う菩提寺ととて、宮中の「お黒戸」と呼ばれる仏間に歴代の天皇や皇后の位牌が祀られていたのだ。 

とにかく、明治政府がいけないのだ。 宮中の「お黒戸」は泉涌寺に移され、新たに賢所、皇霊殿、神殿からなる「宮中三殿」が設けられて、祭祀が営まれるようになった。 祭祀というのも、ほとんどは明治の世から始まったもので、昔から続いているのは新嘗祭くらいなものだ。 誰かが言った「天皇を中心とした神の国」など、日本の伝統ではない、明治からのたかだか150年のものでしかないのだ。

島田氏は、こんなことも言う。「明治になると、天皇家からは仏教関係の信仰が一掃されてしまう。 皇族個人が望んでも仏教式で葬られることが禁じられるようにさえなっていく。 皇室は信教の自由を奪われてしまった」。 天皇家もずっと利用され続ける存在なのだな。 

ずっと神仏習合でやってきた日本人が、江戸時代は仏教寺院への帰属を強制され、明治からは国家神道を強制された。 国学者は仏教の影響を排除した神道の道を探っていた学者たちであって、それを別に国家による管理・強制を意図していたわけではない。 そして、敗戦後、GHQの「神道指令」によって、神道の国家管理・強制が排除され、仏教と並ぶ民間宗教になった。 適当に神道と仏教を使い分けていた日本人が、どっちも選べないから、日本人は「無宗教」と言っているだけで、神仏習合の宗教の中に居たのだ。 こ

日本人は、神道に対して、「現状がそのまま無事に続いてくれることや、少し状態が改善されることを望みはするものの、今抱えている悩みや苦しみから根本的に救ってもらうことを望んだりはしない」 だから、悩んでる人は仏教には向かうが神道には行かない。

「ない」宗教として、神道は、場合によっては、社殿もない、御神体もない、神主も祭りの時だけいればいい。 最も古い祭祀が行われていた沖ノ島や三輪山では、岩陰で行われていたのだ。 「神道における祭祀とは、何もない空間を作りだし、そこに神を封じ込めることで営まれるものだと定義することもできる」。  御神体だって、神が一時的にやどる仮のものだし、仏教の仏像のようなものは神道にはない。 そんなこんなで、結構、神道はイスラム教と似たところがある。 

何もないから、仏教伝来にも、キリスト教にも、また環境の変化にも、ずっと潰れずにやってきたのだろう。









島田裕已「神道はなぜ教えがないのか」(KKベストセラーズ2013.1.20)
第1章 「ない宗教」としての神道
第2章 もともとは神殿などなかった
第3章 岩と火 原初の信仰対象と閉じらその神様がれた空間
第4章 日本の神道は創造神のない宗教である
第5章 神社建築はいつからあるのか
第6章 「ない宗教」神道と「ある宗教」仏教との共存
第7章 人を神として祀る神道
第8章 神道とイスラム教の共通性
第9章 神主は、要らない
第10章 神道は変化を拒む宗教である
第11章 遷宮に見られる変化しないことの難しさ
第12章 救済しない宗教
第13章 姿かたちを持たないがゆえの自由
第14章 浄土としての神社空間
第15章 仏教からの脱却をめざした神道理論
第16章 神道は宗教にあらず
第17章 「ない宗教」から「ある宗教」への転換
第18章 神道の戦後史と現在






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