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zoom RSS 吉田敏浩「「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る」

<<   作成日時 : 2017/12/20 08:51   >>

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本を読みながら、後々記録しておきたい箇所にはポスト・イットの付箋をつけておくのだが、この本は、途中から、付箋をつける気がなくなった。 これでもか、これでもかと、密約と隠ぺいが続いているので、もう際限がないからだ。 

国権の最高機関である国会にも公開できないとする日米合同委員会の合意事項は、曖昧な要約だけ公開して、密約に関わる詳細は隠ぺいされる。 公開すると米国との信頼関係が損なわれると理由づけるが、同じ内容の文書が米国で公開されていても、そういう理由を言い続ける政府って・・・。  

日米合同委員会の合意事項は、国内法とも関係なく、実行されてゆく。 横田空域や沖縄の航空管制業務など、その最たるものだ。 全く法的根拠がないのに、米軍による管制業務も実施されている。 占領期からの米軍の特権が、行政協定、地位協定と変わっても、その前と同様の特権が、簡単に言って、治外法権が、密約によって保障されてゆくのだ。 

筆者は憤る。

 「注目すべきなのは、日本の領土・領海・領空の一部を「施設・区域」として外国軍隊に提供するという、国家主権に関わる重大な決定を、「国権の最高機関」(憲法第四十一条)である国会が関与できない日米合同委員会の密室での協議にまかせていいのかという点です。それは憲法の国民主権の原理に反しています」

占領時代から米国大使、米軍高官は、合同委員会の官僚だけでなく、法務大臣、外務大臣に働きかけてきた内容が米国で公開されてゆくに従い、いかに属国になっているかが明るみに出て来る。 アチソンと岡崎・犬養、ジョンソンと牛場信彦、東郷文彦など、言われたことを実行するだけでなく、どうすればごまかせるかと協力しているのだ。 



政治家や官僚の言葉は不思議だ。 「民事裁判管轄権文化委員会の代表は法務省大臣官房審議官たが、これをもって法務省がこの分科委員会に関与していたとは言えない」し、「関与したことを示す記録は存在しない」「という。 会議の長をしていてもその会議に関与していないなんて。



体表的な密約・・・・・

裁判権放棄密約・・・日本側が第一次裁判権を持つ公務外の事件であっても「日本にとって著しく重要な事件以外は裁判権を行使しない」という密約

米軍人・軍属被疑者の身柄引き渡し密約・・・刑事特別法の解釈とは異なり、公務の執行中に行われたものであるか否かが疑問であるときには、被疑者の身柄を当該憲兵司令官に引き渡すものとする、という密約

航空管制委任密約・・・航空法特例法上も何ら根拠となる条文がないにもかかわらず、日米合同委員会のいわば実施細則に過ぎない合意によって認めている。

嘉手納ラプコン移管密約・・・嘉手納ラプコンの日本への移管にかかわらず、従前のように進入管制業務は米軍の手に握られる密約

航空管制・米軍機優先密約・・・防空任務に就く航空機、戦術的演習に参加する航空機は航空交通管制の承認に関し、優先的取り扱い与える。米軍はアルトラブによって一時的に空域制限でき、民間機の通行を排除できる。

民事裁判権密約・・・民事裁判において、機密に属する場合、法律上若しくは動詞句上の義務に違反かる場合、合衆国の利益を害すると認められる場合など・いろいろな条件をつけ、米軍が出したくない情報は出さなくてもよい仕組みになっている

富士演習場・優先使用権密約・・・富士演習場は日本に返還されたが、年間使用日数も保証し、実質的に米軍の施設。日本の国旗を掲揚して見かけ上日本の施設として、費用も節約できる。

秘密基地密約・・・軍事的性質によっては基地の存在を公表しなくてもいいという密約

基地権密約・・・岸・藤山によって、地位協定に代わっても、米軍の基地使用の特権は行政協定時代と実質的に変わらないとする密約




吉田敏浩「「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る」(創元社2016.12.20)
PART1 日米合同委員会とは何か
PART2 なぜ日米の空は、いまでも米軍に支配されているのか
PART3 日米占領管理はどのようにして継続したのか 占領管理法体系から安保法体系
PART4 最高裁にもあった裏マニュアル
PART5 密室の協議はこうしておこなわれる 富士演習場をめぐる密約


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