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zoom RSS 本田由紀・伊藤公雄「国家がなぜ家族に干渉するのか」

<<   作成日時 : 2017/12/10 11:38   >>

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教育基本法、秘密保護法、戦争法、共謀罪、種子法・・・と続いた安倍政権の、復古的で、乱暴で、人権無視の政策の数々。 次に予想されるのは、これだ、家庭教育支援法と親子断絶防止法。 目の敵にしている憲法二十四条の改悪や、産めよ増やせよの官製婚活も含めて、家族に介入し始めた安倍政権の動きや論理を追う。

第一次安倍政権の頃から、政権は日本会議などの保守勢力からの要請を受け、家族への介入を強めてきた。 
2006年の教育基本法によって、「公共の精神を尊び」、「伝統を承継し」て行く教育、家庭教育を謳いながらも、「個人の尊厳を重んじ」ることや、「普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造」は削除してしまった。

教育を変えてゆきたい安倍政権を取り巻く人々は、 「ゆき過ぎた個人主義」という言葉を好み、個人より、家族、国家をはるかに大事にしようとしているようだ。  

家庭教育支援法の立法事実として挙げているのが、「家庭環境の変化とするが、例示されているのは、@家族構成員の減少、Aともに過ごす時間の短縮 B家庭と地域社会との関係の希薄化である」。 なぜこれらが家庭環境支援に結びつくのか、理解しがたい。

「子育てに伴う喜び」の実感を法文に記すことは、近代法の基本原理に反していて、子育てを喜びとする価値観を強制している」し、 「子育ては喜びなのだから家庭で担うべき、三歳までは母の手で、といった考え方を助長」しかねない。  

親子断絶防止法は、簡単に言えば、離婚して子どもを連れて行った母親に対して、父親にももっと会わせろと法律で義務付けるものだ。家族は父親中心で、父親の影響を及ぼす方がよいという信念がうかがわれる。保岡とか馳浩とかが主導して議員立法を目指している。保守派の理念、妄想からきた法案で、立法事実も曖昧であるし、何よりも離婚、DV、子育ての現実を理解していない。 

親子断絶防止法を推進する人々は、 「お母さんが悪意を持って、嫌がらせのために、会わせないんでしょう? しかも親権を取るために連れ去りわするなんて」と、DVの主張すら、親権をとるための悪用ではないかとの疑うが、彼らは、裁判所の実務やねDVの実態など、なにもわかっていない

「親子断絶防止法を推進したい勢力は、シングル家庭の非行率の高さを挙げて、これらの離婚家庭の「リスク」が社会を脅かしていると宣伝までしているのだ」。 つまり、女が離婚にはしること自体が気に入らないのだ


そして、家族を復権したい人々は、婚活に走る。 

2016年6月、 「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定され、内閣府はそれまでは地方自治体に限定していた婚活事業への支援を、企業や団体、大学など民間の取り組みまでも対象とする新たな方針を打ち出した。

「中高生などには、文科省の事業として、国が望ましいと思う伝統的家族を作るように誘導する教材が提供されている。 各都道府県ごとに作成され、郷土自慢などで変化をつけているが、「早く結婚して妊娠しよう」と女子生徒にプレッシャーをかける点では共通している」 

そこに使われて批判を浴びたのが、例の「卵子の老化」とライフプランだ。

「本格的に別姓の導入に向けて国会審議が始まるはずだった」選択的夫婦別姓制度も、突然、阻止された。 家族を推進したい人々は、:憲法24条の変更をたくらむ。 

彼らの懸念は、「別姓制の導入が「家族の解体」を招く、なぜなら別姓論は個人主義であり、家族の領域で個人を主張すれば家族は崩壊する、というものである」

「憲法24条に明記された「個人の合意のみ」に基づく結婚によって形成されてきた」戦後の家族も、個人主義を基本的特質としている。 個人主義といって別姓導入を非難することは戦後家族を否定することである。 しかし、「別姓反対派が「家族の解体」として危惧しているのは、戦後家族ではなく、イエである」


これらの法律案、活動の問題をまとめると以下のようになる。


1. 家族の内部に踏み込んだ特定の在り方を法律や制度で一つの型にはめようとしている。
    ・ 「子に社会とのかかわりを自覚させ、子の人格形成の基礎を培い」
    ・ 「子育てに伴う喜びを実感できるように」、離婚後の別居親との面会交流の義務化、
    ・ 憲法草案における「家族は互いに助け合わなければならない」
    ・ 結婚の奨励

2. 内容が非合理的
    ・ 家族構成員の減少という課題に対して家族教育支援が解決策にならない
    ・ 「婚姻は両性の合意のみに」から、「のみ」をとる理由も定かではない
    ・ 「何が問題であり、その解決策として何をすればどのような改善が得られるのか、という整合性を欠く

3. 諸機関の総動員
    ・ 「地域コミュニティやその内部にある諸機関をいわば総動員する
    ・ 家族や個人に直接的に介入」して、逃げ場がない




本田由紀・伊藤公雄「国家がなぜ家族に干渉するのか」(青弓社2017.9.30)
序章 なぜ家族に焦点が当てられるのか
第1章 家庭教育支援法について
第2章 親子断絶防止法について
第3章 経済政策と連動する官製婚活
第4章 自民党改憲草案第24条の「ねらい」を問う
終章 イデオロギーとしての「家族」と本格的な「家族政策」の不在







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