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みんなの「本」ブログ

タイトル 日 時
玄田有史編「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」
玄田氏は労働問題に通暁している社会学者、玄田氏の依頼で、「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」というイシューに対する16本の論文を掲載している。学問的な内容なので、データの紹介・解釈、推論・・・と、限定的な前提の内容ばかりだから、玄田氏の「結び」だけ読めば時間の節約にはなる。いちおう各論文にも目を通したが、当然、賃金が上がらない理由は単純な一つの理由だけではなかろう。 ...続きを見る

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2017/08/23 08:20
林京子「長い時間をかけた人間の経験」
ひどく古めかしい本を手にしたが、2000年の発行で、それほどでもない。  ...続きを見る

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2017/08/21 09:13
柴崎友香「かわうそ堀怪談見習い」
なかなか、おもしろい構成になっている。筆者本人に似せたかとも思える主人公、谷崎友希は恋愛小説家から怪談小説家に転向しようとネタ集めをしている。  ...続きを見る

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2017/08/20 09:35
郭洋春「国家戦略特区の正体」
郭洋春「国家戦略特区の正体」 Facebookで先輩の紹介があったので早速手にしてみた。 初めて知った筆者だったが、なかなか鋭い書き手で、たいへん素晴らしい知見を得ることができた。 ...続きを見る

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2017/08/17 15:45
マイク・マッキナニー他「サージャント・ペパー50年」
昔は貧しかったから、プレイヤーもレコードも買えなかった。就職して自分のこずかいを手にして最初に買ったレコードが「サージャント・ペパーズ」だった。 私にとっては記念のアルバムだ。 ...続きを見る

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2017/08/17 12:57
浜矩子「どアホノミクスへ最後の通告」
経済学の言葉は、私にはどうしても頭に残らないので、なんど浜氏のアホノミクス批判を読んでも、その内容は腹に落ちない。だけれども、浜氏の言うことのほうが、たぶん本当だと直観する。 それは、下の三つのパラグラフを読めば、得心する。 ...続きを見る

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2017/08/16 18:58
山崎雅弘「戦前回帰 「大日本病」の再発」全国民必読の書
現政権の首相は、「先の戦争の反省に立って」と何度も口にするが、その「戦争の責任が誰にあるのか」「当時の日本の何が問題だったのか」という重要な点について、実は何も認識してない。 むしろ、言及しない、論点化を避ける問題を見ると、戦前・戦中の国家体制の肯定と是認が浮かび上がる。  ...続きを見る

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2017/08/15 11:02
西加奈子「 i 」
「この世界にアイは存在しません」と高校の数学教師が虚数について(間違って)語った時、アイは自分は存在しないという声を聞いた。 ...続きを見る

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2017/08/14 07:13
苫米地英人「日本人の99%が知らない戦後洗脳史」
全ての本は、内容が正しいかどうかわかったものではない。 また、「正しい」かどうかも歴史に対しては評価しにくい。 人はみかけによらないものだから、筆者の風貌で判断してはいけないだろう。 とは想いつつも、なんとなく、ほんとうかなぁと思うのは、どうしてだろうか。  ...続きを見る

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2017/08/11 09:29
一ノ瀬俊也「日本軍と日本兵 米軍報告書は語る」
日本軍、日本兵とはいかなるものだったのかを、交戦の都度米軍が報告し、それをもとに解説、対処法など広報として書かれたIntelligent Bulletin (IB) から、米軍の見方をとおして知る。 ...続きを見る

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2017/08/11 06:16
山口二郎編「安倍晋三が日本を壊す」
山口二郎氏の対談集である。相手は、内田樹、柳澤協二、水野和夫、山岡淳一郎、鈴木哲夫、外岡秀俊、佐藤優の各氏。それぞれ分野や強弱はあるが、安倍政権が長く続けば日本がどんどん壊れてゆくという危機感だけは共有している。  ...続きを見る

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2017/08/09 10:14
日経ビッグデータ編「グーグルに学ぶディープ・ラーニング」
日経BPのこの手の解説書の定番通り、入門的解説、先進ITリーダーの動向、米国先進ユーザー事例、国内先進ユーザー事例、この流れに乗るには・・・という内容になっている。特にAIのケースは、入門的内容に続く技術解説がほとんどないと、常日頃感じているが、この本もそうだ。 ...続きを見る

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2017/08/07 14:41
三上智恵「戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)」
元琉球朝日放送のアナウンサーにして映画監督、ジャーナリストの三上氏がウェブ・マガジンに連載していた、2014年7月から12月までの投稿を纏めている。ほとんどは辺野古の新基地建設反対行動の話題だが、ちょうど県知事選のさなかでもあり、沖縄県人の政治に対する感覚も伝わっている。 マガジンには動画もあって、以下に纏められている。動画は、沖縄の爺さん婆さんの強い気持ちが伝わる。 有名な島袋文子おばあの言葉(第18回)の激しい、強い言葉が印象的だ。決して楽観的ではない、金目で裏切ってそれでも知事として継続で... ...続きを見る

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2017/08/04 11:38
吉浜忍「沖縄の戦争遺跡 <記憶>を未来につなげる」
修学旅行で沖縄を訪れ、糸数アブチラガマに入った生徒たちは、一気に引き締まった顔になる。 戦争、それも沖縄戦の戦跡を訪ねる旅は、子どもたちに必ず戦争と平和を考えさせるきっかけとなる。 しかし、沖縄の戦跡は必ずしも良い管理状態にはない。  そして、モノをして語らしめると言っても、やはり語る人は必要なのだ。 ...続きを見る

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2017/08/03 16:08
奥野修司「魂でもいいから、そばにいて 3.11後の霊体験を聞く」
筆者奥野修司氏は、宮城県の在宅緩和医療のパイオニア、岡部健医師の強い勧めに従って、取材を始めた。 岡部医師は真面目なTV番組でも話題になっていた方で、震災後に宗教者の参画を求めた方だ。  ...続きを見る

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2017/08/01 15:00
山崎雅弘「「天皇機関説」事件」
自民党改憲草案を作るにあたって、片山さつき氏は、日本にはなじまないと考えたかどうか知らぬが、天賦人権説を採らなかったという。  まるで中学生のようにケネディの演説の「国のために何ができるか」を好んで、個人主義を制限したかったようだ。 ケネディだって憲法は変えないだろうに。  ...続きを見る

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2017/07/31 10:44
マイケル・ブース「限りなく完璧に近い人々」
マイケル・ブース「限りなく完璧に近い人々」 皮肉屋の英国人が、評判高く裕福な北欧の国のあらさがしを500頁に渡って繰り広げた。 もっと簡潔に語ってくれればいいのに、孤独の好きな人々の検証に街角で声をかけるとか、微に入り細に入り、実験しながらインタビューしつづけるので膨大な情報量になる。 ...続きを見る

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2017/07/30 16:10
長田弘・酒井駒子(絵)「小さな本の大きな世界」
長田弘・酒井駒子(絵)「小さな本の大きな世界」 全部で150冊以上もの、絵本が多いが、大人向けの本も含めて、長田弘氏が一冊で2頁使って語っている。 ...続きを見る

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2017/07/28 08:37
大田肇「個人を幸福にしない日本の組織」
筆者大田氏は、「個人の尊重」を基礎とする組織の研究と実現をライフワークにしている。 IBMのプリンシプルの一つが「個人の尊重」だが、勿論大田氏はご存じだ。 必然的に大田氏の主たる関心は、個人の尊重を考えていない、旧態依然たる日本企業に向けられている。   ...続きを見る

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2017/07/26 16:54
廣嶋玲子「妖怪の子預かります2  うそつきの娘」
妖怪から変化したらしい、とびきり眉目秀麗の按摩青年の千弥。 千弥が養い親になっている人間の子ども弥助。 弥助は、子どもの妖怪を預かる保育所、預かり屋を頼まれていて、人間にも、妖怪にも愛されている男の子。  弥助が直面する、江戸の町での事件の数々、もちろん、妖怪たちや、しようもない人間たちのまきおこす事件・・・・ ...続きを見る

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2017/07/17 19:06
太田肇「なぜ日本企業は勝てなくなったのか」
「分化」・・・「異なる諸職能部門の管理者たちの間にある、認知的ならびに情動的な指向の相違」、「均質のものが異質のものに分かれること。また、その結果」、「個人が組織や集団、あるいは他人から物理的、制度的、もしくは認識的に分けられること」・・・という。  原語では”differentiation”というから、原語のほうが意が通じやすい。 ...続きを見る

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2017/07/17 16:06
森見登美彦「夜行」
10年前、英会話スクールの仲間たちと鞍馬の火祭の見物に来て、人気者長谷川さんが失踪した。再開した仲間たちは、宿や画廊で見かけた岸田道生作の銅版画、夜行シリーズにまつわる話を語る。 ...続きを見る

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2017/07/15 09:00
トーン・テレヘン「ハリネズミの願い」
自分には、ハリがあるから自分は嫌われているし、ふれあうこともできないと自己嫌悪するハリネズミ。訪問する友だちもいない、訪ねてくる客もいない、孤独なハリネズミ。 ...続きを見る

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2017/07/14 10:12
大田昌秀編「沖縄健児隊の最後」
沖縄師範学校の教師と生徒たちは、1945年3月31日、第32軍司令官の命令で軍に徴された。生徒461名が鉄血勤皇師範隊として、軍司令部直属で出陣したのだ。勤皇隊は本部、千早隊、斬り込み隊、野戦築城隊、特別編成隊と別れてそれぞれの任務を与えられた。 大田昌秀氏は千早隊で、民間人への広報宣伝や、部隊間の伝令役だった。 ...続きを見る

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2017/07/10 10:04
小笠原みどり「スノーデン、監視社会の恐怖を語る」
小笠原みどり「スノーデン、監視社会の恐怖を語る」 サンデー毎日等に連載したスノーデン・インタビューの全記録に大幅加筆したもの。 それによって、スノーデン氏の言説と筆者の主とが、はっきり区別しにくくなったのではないか。  もつとも両者が矛盾することはないだろうから、内容的には問題なかろうが。 ...続きを見る

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2017/07/09 19:21
青木理「日本会議の正体」
日本会議とその前身組織が重要としてきたことは、@天皇、皇室、天皇制の護持とその崇敬、A現行憲法とそれに象徴される戦後体制の打破、B「愛国的」な教育の推進、C「伝統的」な家族観の固守、 D「自虐的」な歴史観の否定・・・だという。  ...続きを見る

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2017/07/06 09:06
冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」
ひとり、またひとりと、明るいピンク色の、元は病院だった建物の中に、裏口からはいってゆく少年少女たち。入口におかれた金庫のダイアルを回し番号札を受け取ってゆく。1番から順番に、最後は12だ。 少年少女が札を取ってゆくつど、周りの様子や細かな出来事や彼らの持ちが語られている。それは、後のたいせつな伏線になっているのだけれども、いかにも退屈な出だしだ。 ...続きを見る

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2017/07/05 10:01
大城立裕「琉球処分(上下)」
1871年の宮古島島民遭難事件あたりから、琉球藩の設置、台湾出兵を経て、日本政府と琉球王国のなんとも奇妙な「交渉」を繰り返して、1879年の、琉球処分、すなわち、琉球藩が沖縄県へ廃藩置県となるまでを描いている。 ...続きを見る

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2017/06/25 16:56
西多昌規「悪夢障害」
「「悪夢障害」とは、極度に不快な夢を繰り返し見ることで睡眠が妨げられる病」であるそうで、精神科で医師が尋ねれば、悪夢を訴える人は少なくないらしい。  もっとも、悪夢を見ないようにとの治療を依頼する患者はそんなに多くはないらしい。  ...続きを見る

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2017/06/20 16:12
辺見庸「完全版1★9★3★7(上下)」
今年は盧溝橋事件、南京事件から80年になる。 ...続きを見る

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2017/06/19 19:49
早川タダノリ「「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜」
早川タダノリ「「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜」 安倍政権が「美しい国」を言い始めたころから、”クール・ジャパン”は、「日本にこんなスゴイものがある」だったアプローチが、「こんなスゴイものがある日本はスゴイ」という語り口に変化し始めた。 黄文雄氏、竹田恒泰氏、藤岡信勝氏らが代表的な「日本人スゴイ論」のベストセラーを作りだしている。  ...続きを見る

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2017/06/19 19:16
エマニュエル・トッド「問題は英国ではない、EUなのだ」
サッチャーとレーガンから始まった新自由主義とグローバリズムが終わりを迎えている。うまく終わるか、破壊だけか、それはわからない。イギリスのEU離脱は、その先駆けだとトッド氏は歓迎するかのようだ。移民の問題よりも、イギリスの選択は議会の主権の問題だったと。 トッド氏は、グローバリゼーション・ファティーグ(疲労)という言葉で、先進各国のグローバリゼーションから国家、ネイションへの回帰という変遷を表現している。経済だけで語るなとスティグリッツやクルーグマンなどの経済学者にも注文を付けている。 ...続きを見る

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2017/06/19 19:08
内田樹・鈴木邦男「概世の遠吠え2」
内田樹氏の相変わらず豊富な知識と知性溢れる指摘に読みがいがある。  ...続きを見る

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2017/06/19 17:12
村田沙耶香「コンビニ人間」
とてもユニークで興味深い小説だと思った。最近の小説に接するたびに、自分は小説に何を求めているのかなぁと考える。単なる暇つぶしのエンタメか、何か意味を求めているか。 ...続きを見る

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2017/06/12 09:50
米澤穂信「満願」
「王とサーカス」などの太刀洗万智シリーズの作者、米澤穂信氏の本は3冊目になる。 推理小説風の古典的な組み立ての小説は、格別の傑作ではないが、気楽に、安心して読める。純粋にエンターテインメントだ。 ...続きを見る

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2017/06/10 19:26
ジュリアン・バーンズ「終わりの感覚」
“The Sense Of Ending” 「終わり」とは、人生のエンディングのことだ。 ブッカー賞を受賞したこの作品の味わいが分かるのは、恐らく60歳以上の人だろう。 しかも、どちらかといえば、自分の生きてきた道を振り返ると,悔恨の方が多い人だ。 そういう意味でぴったりの私にしても、この主人公の苦々しい悔恨の想いは強い。 しかし、本当に些細なことが、その悔恨のトリガーになるのだ。 ...続きを見る

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2017/06/04 19:05
エドワード・スノーデン他「スノーデン日本への警告」
2016年6月4日、東大で開催された自由人権協会(JCLU)のシンポジウムの記録。 前半は、ロシアからリモートで参加したスノーデン氏が「日本への警告」を語り、後半は、パネルディスカッションの内容。  ...続きを見る

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2017/06/03 10:20
松田武「対米依存の起源 アメリカのソフト・パワー戦略」
たいへん魅力的なタイトルで、大いに期待したのだが、若干、期待したものと違う感覚がある。 しかし、よく考えてみると、何を期待したのか分からなくなってきた。 期待したのは日本の政治の対米依存の起源であったが、対米依存は政治だけの問題でない、社会の依存も確かにある。  ...続きを見る

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2017/06/02 15:43
岡谷公二「伊勢と出雲 韓神と鉄」
神社や古代史の専門家でもない筆者が立て続けに神社の本を三冊も著したのは、「それほど神社をめぐる謎は深く、私の心をとらえて離さなかった」からだ。それは、なんとなくわかる気がする。 私も神社と古代史には興味が尽きないが、行って調べようという気は起こらない。 ...続きを見る

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2017/06/01 10:59
カベルナリア吉田「沖縄戦 546日を歩く」とても参考になる本
一度このような旅をしてみたいと思っていた。  とはいえ、私にとっての沖縄は、コールセンターを構築するために訪ねたオフィスと、空港と、ホテルと、数件の食事処だけで、こんな旅は今後も実現するはずがない。 カベルナリア吉田氏が紙上で実現してくれた。  ...続きを見る

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2017/05/23 08:35
仲村清司「消えゆく沖縄」・・沖縄の難しさ、重さが伝わって来る
仲村氏は1958年大阪生まれの沖縄二世。 大阪、京都、東京と暮らし、いまは沖縄に移り住んで20年、いちばん長く暮らしている土地になった。 「ちゅらさん」以後、沖縄ブームで移住者も多かったが多くは数年で帰っていった。 仲村氏自身も、そろそろ本土に戻ろうかと思っているようだ。 筆者は明確には語らないが、沖縄自身が沖縄らしさを失いつつあることを哀しんでいるようだし、沖縄の難しさにやりきれなさや物足りなさを感じてもいるようだ。 それは、これらの言葉から察することができる。  ...続きを見る

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2017/05/20 08:16
トーマス・セドラチェク「善と悪の経済学」これぞ良書、ただし理解には幅広い教養が必要だ
これは大変な良書だ。しかし、残念ながら、この本をよく理解するには、私の知性と教養の程度は全く不足している。 ...続きを見る

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2017/05/19 08:39
浜矩子・佐高信「どアホノミクスの正体」
経済政策とは言えない、「アホノミクス」と名づけるのも過大評価ということで、「どアホノミクス」と呼ぶらしい。  全体的に、アホノミクスの批判は、もう既にさんざん語られているので、この本は、意外に、宗教的な話や経済学の話で、幅広く対談されていた。  ...続きを見る

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2017/05/18 08:39
恩田陸「蜜蜂と遠雷」 さすがW受賞だけのことはある
3人の若い天才ピアニストを中心として、日本の地方都市で開催される国際的なコンクールのエントリから本選までをつづる、なんともユニークな小説。 ピアノもコンサートもクラシックにも疎い私は2段組み500頁という量にギョッとしたが、なんのことはない、あっという間に読み終わってしまった。 ...続きを見る

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2017/05/10 17:07
西日本新聞社「戦争とおはぎとグリンピース」
西日本新聞社「戦争とおはぎとグリンピース」 西日本新聞に1954年に開設された女性投稿欄「紅皿」。 戦後70年経って記者たちがふと昔の記事に触れた。 昔、戦地から戻らない息子の好物おはぎを作って待っていた思い出を綴った、「おはぎ」と題された投稿だった。 記者たちは、連載を読み返して42編を選び一冊にまとめた。 ...続きを見る

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2017/05/10 17:00
小川さやか「「その日暮らし」の人類学」
「明日は明日の風が吹く」、つまり、「その日暮らし」、Living for Todayの姿を人類学+経済学的視点で探っている。論文調の文章でやや硬く、なかなか頭にはいらないが、以下のプロローグの文が要約している。 ...続きを見る

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2017/05/09 17:33
横山紘一「阿頼耶識(あらやしき)の発見 よくわかる唯識入門」
目黒の円融寺で「唯識ライブ」という行事があると知り、入門書を手にとった。 入門書だけに、解ったような気もするが、よくよく考えると全く理解できていないと知る。  ...続きを見る

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2017/05/08 09:19
黒川創「岩場の上から」
「いつか、この世界で起こっていたこと」で初めて知った黒川氏の私には2冊目の小説。どちらも、震災と原発事故の後、人びとの暮らしにひっそりと忍び込んだ異常に目を向けている。この「岩場の上から」は、更にもう一歩政治状況にも踏み込んでいる。 ...続きを見る

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2017/05/07 14:41
島田裕已「神道はなぜ教えがないのか」
毎朝洗足池に散歩に出かけると八幡神社にお参りし、娘の幸せや兄弟姉妹の病気平癒、それに宝くじが当たるようにと。 お願いしても、祈りが聞き遂げられることはないと知っていて、お祈りする。  八幡神社は全国一の数多い神社である。 宇佐八幡から分霊・勧請を繰り返し拡がったものだ。 祭神は八幡神、応神天皇と言われている。応神天皇が、こんな祈りを聞き届けるはずかない。 ...続きを見る

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2017/05/05 12:46
中島岳史・島薗進「愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか」
明治維新は「儒教から派生した尊皇の政治の希求」と「古代律令制の日本版である神道国家への回帰」がもたらした。    江戸末期に、「中国は王朝が変遷しているが、日本は万世一系である、それならば、中国よりも日本のほうが儒教的である、だったら、日本の連綿としたものを追求すべきだ」という、中国より日本をよしとする国学が盛んになった。 ...続きを見る

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2017/05/04 20:02
斎藤貴男「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」
ちょっと話が回りくどく長いけれど、たいへん豊富な情報量(資料、インタビュー)とユニークな視点におどろく。 間違いなくお勧め本。  ...続きを見る

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2017/05/02 09:47
塚田穂高編著「徹底検証 日本の右傾化」
宗教社会学の塚田氏が声を掛けた20人の論客や研究者が、日本のいま、右傾化しているのかどうかをそれぞれの専門分野で検証している。 研究者としては、データで検証する必要があるのだろう。 国民全体としての「右傾化」は実証できないかもしれないが、何をデータとして選ぶかによって、いくらでも変わる。  ...続きを見る

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2017/05/01 09:33
池井戸潤「陸王」
恥ずかしながら、池井戸順氏の小説は初めての体験となる。 「下町ロケット」や半沢直樹シリーズであまりにも有名なので逆に避けていた感じだ。  ...続きを見る

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2017/04/30 08:40
松島泰勝「実現可能な五つの方法 琉球独立宣言」
松島氏の琉球独立論はいつか読みたいと思っていた。 よほど精緻な独立理論が展開されるのかと勝手に思い込んでいたが、肩ひじ張らない、しごく自然な、悪く言えば、のんびりアバウトな独立論だった。 ...続きを見る

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2017/04/27 16:34
内藤朝雄「いじめの構造 なぜ人が怪物になるのか」
そんなに難しいことを言っているわけではない、はずだが、モデリングは抽象化であるので、言葉遣いのために理解しにくい。 簡単に言えば、市民社会(のルール)と異なる群生社会の規範が強い環境では、潜在的な人間の怪物性が眼が覚める、ということだ。  ...続きを見る

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2017/04/25 09:20
若松英輔「言葉の贈り物」
「魂に触れる、大震災と、生きている死者」で初めて知った若松英輔氏は、たいへん気になる方だ。 正直に言って、「魂に触れる・・」も、「言葉の繰り物」も、いまいち、わたしの興味関心とは、すこしずれていて、別の言い方をすれば、理解できないところが多いのであるが、それでも、気になるのは、死ということ、言葉というものに、みような拘りを感じるからだ。 ...続きを見る

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2017/04/20 18:38
岡本雅享「出雲を原郷とする人たち」
出雲神社や出雲にちなんだ地名は、北陸・越後だけでなく、関東、信州、紀伊、瀬戸内、九州北部その他にも、こんなにたくさんあるのかとびっくりするほどある。 ...続きを見る

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2017/04/17 11:25
にしのあきひろ「Dr.インクの星空キネマ」
白黒の精緻だけれど変わった図柄の絵が特徴的な絵本。 お話も、それなりにユニークな四つの話が映画の群像劇のようにひろがる。  ...続きを見る

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2017/04/15 10:40
NHKスペシャル「沖縄戦全記録」
2015年6月に放送したNHKスペシャル「沖縄戦全記録」の書籍版。沖縄国際大学石原氏が何十年もかけて記録していた1000本の証言テープ、県が一軒一軒訪ね歩いて記録していた沖縄県民の死亡記録を新たにデータ化したもの、日米両軍兵の生存者の証言、バーンズ曹長の日記などから、沖縄戦を、主として住民がどのように巻き込まれていったのかに焦点を当てて描いている。 ...続きを見る

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2017/04/15 08:17
にしのあきひろ「えんとつ町のプペル」話はともかく、絵が素敵だ
話題になっている絵本のようで、手にしてみた。 お話はよくできてはいるが、特に新味のないお約束に溢れている様に思うけれど、頁全体の絵が一ページおきに展開されていて、すばらしい絵だ。  ...続きを見る

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2017/04/15 07:49
鈴木亘「経済学者 日本の最貧困地域に挑む」
橋下大阪市長の特別顧問として西成地区が抱える問題を一挙に解決するためのプロジェクト「西成特区構想」を地域の諸団体とボトムアップで計画をまとめ、予算を獲得し、事業化を進めた、3年8カ月の活動を報告している。 ...続きを見る

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2017/04/13 14:41
ケヴイン・ケリー「<インターネット>の次に来るもの」
「WIRED」の創刊編集長、映画「マイノリティ・レポート」の未来テクノロジーを決める討論に参加したこともあるケヴィン・ケリー氏が、12の切り口で未来テクノロジーの予測を整理した。ケリー氏はモノ作りの側ではなくジャーナリスティックな視点である。 ...続きを見る

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2017/04/12 19:48
デービッド・アトキンソン「新・所得倍増論」
筆者はゴールドマン・サックスで長く活躍された後、美術工芸社で日本の文化財維持にあたる日本通。 観光立国論でも名をはせた筆者が、日本経済停滞の真実に迫る。経済学的な妥当性は分からないが、言ってることが単純なだけに真実な感じがする。 ...続きを見る

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2017/04/09 19:54
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ「セカンドハンドの時代」
600ページもの分厚さに圧倒されながら、すこしずつ読み進める。スターリン時代をなんとか生き抜き、ペレストロイカやエリツィンの時代を迎えた人々の戸惑い、苦しみが、圧倒的な小さき人々の語りによって押し寄せてくる。 ...続きを見る

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2017/04/09 17:58
アルノー・ヴォレラン「フクシマの荒廃」
わずか200頁の読み物だが、なかなか読み進められない。フランスのジャーナリストの割には(?)きっちりフクシマの現場に入り込んで取材した重みがずっしり響く。原題の直訳は「使い捨て人間たち」 ...続きを見る

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2017/04/07 08:26
角田光代「坂の途中の家」重苦しい心理劇
なんとも重苦しい小説だ。  ...続きを見る

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2017/04/01 12:27
小島毅「近代日本の陽明学」・・何でも抱える行動主義が日本的
私は日本人の中韓を差別する心や「国体」に従う心の成り立ちを知りたいと常々思っている。わずか200頁余の教科書のような本書はかなり参考になった。 ...続きを見る

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2017/04/01 12:24
滝口悠生「死んでいない者」
なんとも不思議で退屈な小説だ。 「死んでいない」者とは、通夜の集会所に集まる故人の親族、友人たち。 淡々とひとりひとりの、ささやかな歴史、ひととなり、思い出、心の動きなど、煙がたたなびくように、流れるように語られる。  語りは誰の視点か定かではない。 故人の孫だったり、故人だったり、あるいは誰でもない空からの俯瞰のようだったり・・・・ある意味、むかしの小説風だ。 ...続きを見る

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2017/03/27 07:56
平木典子「アサーション入門」
コミュニケーションの根幹として自己表現について、自分の意見や気持ちを言わない、言っても伝わりにくい非主張的自己表現、自分の言い分や気持ちを通そうとする攻撃的自己表現と並んで、自分が話したい事も率直に伝えると同時に、話した後には、相手の反応を待ち、対応することも含んだ自己表現。  ...続きを見る

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2017/03/26 18:47
池澤夏樹編「作家と楽しむ古典」
池澤夏樹氏の「個人編集」に基づく日本文学全集の訳、編纂を担当した各氏が、講演として訳の方針や工夫を紹介している。それぞれ、たいへんキャラの濃い人々なのでユニークなことこのうえない。印象に残ったものを一言ずつ。 ...続きを見る

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2017/03/26 18:43
朝井リョウ「何様」
「何者」の続きのような「何様」を含むいくつかの短編。 ...続きを見る

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2017/03/20 12:23
山口栄一「イノベーションはなぜ途絶えたか―科学立国日本の危機」
「日本は80年初頭から大企業の研究所における科学研究を中心に技術革新を行ってきた。 ところが、大企業は90年代後半に研究機関を次々に閉鎖・縮小していった」。 ところが、同様に研究所を閉鎖した米国(例えばベル研は90年、IBMは91年に基礎研究から撤退)は、イノベーションが続いている。  ...続きを見る

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2017/03/18 08:05
笙野頼子「ひょうすべの国」衝撃的な反TPPファンタジー
なんとも不思議な小説だ。政治的な危機感から描かれたらしい、TPP批准後の世界を、これほど鋭い切り口で、しかし、極端なファンタジーとして構築するなんて・・・物語の内容はまったく理解できないけれども、筆者の危機感だけは伝わってくる。 ...続きを見る

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2017/03/15 08:09
フレッド・ピアス「外来種は本当に悪者か?」
私はセイタカアワダチソウを好きなのだが、世間では、所構わず繁茂して日本の草花を駆逐する悪い花になっていると思う。  ほんとに悪い花なのか、かねてから疑問に思っていた。 だから、この本に飛びついたけれど、残念ながら、セイタカアワダチソウの話はなく、もっと大所高所の学問的な議論が中心ではあった。 ...続きを見る

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2017/03/10 09:44
町山智浩「最も危険なアメリカ映画」 町山氏の博識に脱帽
かなり古い、しかもマイナーなので、知らない作品が多い。作品の紹介よりもその周辺、ハリウッドの関係者をとりまく町山氏の知識に脱帽である。 ...続きを見る

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2017/03/08 16:31
堤未果「政府は必ず嘘をつく 増補版」
堤未果氏の一連のレポート・主張は常に衝撃的だ。 何冊目かで随分慣れてきたがそれでも新しい衝撃に事欠かない。 今回は、「政府は必ず嘘をつく」に、TPPとマイナンバーカードについて若干追加されている。 ...続きを見る

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2017/03/08 08:32
松本直樹「神話で読みとく古代日本―古事記・日本書紀・風土記」
国家神道・古来からの神道・古来からの日本なるものを、いつかキチンと勉強したいと思っている。 ...続きを見る

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2017/03/08 07:55
マイケ・ファン・デン・ボーム「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅して」
ひさしぶりに、最後まで読めなかった。  ただでさえ幸福論は退屈なのに、13か国の旅の話と、処方箋なる話の構成が訳が分からないのだ。 処方箋はその国のまとめでもなく、その国に特有な幸福の条件でもなく、ただ漫然と書かれている、としか読めない。 勿論、私の読み方が悪いのだろうけれど。  ...続きを見る

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2017/02/21 19:39
猪瀬直樹「東京の敵」
東京にとって望ましくない「敵」として、猪瀬氏は二人を挙げている。 いわずとしれた都議会のドン内田茂氏と、五輪組織委員会を牛耳る森喜朗氏である。 この手の本はまず読まないのだけれど、森喜朗氏についての記述を見たくて手にした。  ...続きを見る

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2017/02/19 18:19
加藤陽子「戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗」
加藤陽子氏の近現代史の授業は他の機会でも何度か接している。 中高校生が相手でも、大人と変わらない質問が飛び交い、史料にあたって議論する姿がとても勉強になる。  ...続きを見る

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2017/02/19 15:42
ボブ・グレアム「わたしたちのてんごくバス」
ある日、少女ステラの家の前に大きな、粗大ごみとして、行き先を天国と書いた、おんぼろパスが置かれていた。ステラと街の人々は、パスを綺麗に掃除し、綺麗な絵を描き、中に重い思いのものを持ち寄って、みな集い始めた・・・・ ...続きを見る

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2017/02/13 11:29
田中克彦「従軍慰安婦と靖国神社」
従軍慰安婦についても靖国神社についても、筆者は特に勉強していない、歴史学者と対極にいる言語学者としての単なる随想だという。 謙遜かとおもったが、ほんとに大した勉強はしていなのかもしれない。  ...続きを見る

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2017/02/12 15:57
早川英男「金融政策の「誤解」」
経済学は苦手なので、この筆者の主張が正解なのかどうかはさっぱりわからないが、なかなか理論的、常識的で、説得力がある。 ただ、どうすればよいかという点は、あまり賛同したくないけれども・・・。  ...続きを見る

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2017/02/10 08:04
山田詠美「珠玉の短編」
短編集の最後、「あとがき」風一文にこんなものがあった。 「私は通常、胸やけするほどコッテリとした性愛を描く作家、もしくは、思春期の少年少女の有様に美辞麗句を並べてハッタリかます作家、さらには、手のかかる子供らに無垢という罪状をでっちあげる作家として知られていますが、実は言葉用の重箱の隅をつつく病の重症者なのです」・・・そう、まったく山田詠美の世界をいいと思わない私にも、氏の言葉の使い方にはなかなか吃驚する。 ...続きを見る

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2017/02/09 07:56
マッケンジー・ファンク「地球を「売り物」にする人たち」
若干読みづらいのは、場面がよく変わるのと、淡々と取材対象者を記述しつづけ、筆者の意見がほとんど語られないからかもしれない。 しかし、400ページ余にもわたって、それだけ,広汎な分野で取材を重ねたエピソードが豊富だということでもある。 ...続きを見る

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2017/02/08 15:21
須賀しのぶ「また、桜の国で」
1944年8月1日のワルシャワ蜂起に向かって、外交官の棚倉慎とポーランド人の友人たちとの、信頼と友情の物語。 ...続きを見る

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2017/02/07 05:06
伊藤桂一「静かなノモンハン」国民必読の書
以前、司馬遼太郎氏はノモンハンの資料を集めているが、書きたくても書けないと語っていたように記憶している。 ここに掲載されている対談でも、ノモンハンの戦闘が、日本軍のいかにひどい面を見せていたか語っている。  ...続きを見る

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2017/01/29 18:50
高野誠鮮・木村秋則「日本農業再生論」
「奇跡のリンゴ」で称賛され、映画にもなった木村秋則氏は、リンゴが実ってからマスコミが聞きに来ないと冗談を言うが、感動の話以後、木村氏が精力的に自然栽培の普及活動をしていることは知られていない。 47都道府県で講演や指導をしている。  ...続きを見る

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2017/01/29 18:44
白川静「サイのものがたり」
「サイ」とは、口の形と考えられていたもので、神に祈り、誓うときの祝詞を入れる器の形。 名、告、右などの字にある口は、耳や口の口と考えられていたが、それでは矛盾が生じるという。 ...続きを見る

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2017/01/29 18:38
湊かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」読み進めるのが辛い心理戦
本の題名となっている「ポイズンドーター」、「ホーリーマザー」を含む6編の短編のどれも、女性が、母親、妹、友人、競争相手との苦しい戦いの果てに悲劇を迎えてしまう。  ...続きを見る

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2017/01/25 15:55
ペイカレント・コンサルティング「デジタル・トランスフォーメーション」
言わんとしていることはわかる。事例はよくでてくる企業で、Uber、Airbnb や FinTech だから、「新しい技術」を活用して、既存の業界を破壊しつつあるディスラプターである。だから、既存企業も、どうやって、「そういった」戦略を立て、実行していけばよいかをコンサルタントとしては語らなければならない、ということだ。 ...続きを見る

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2017/01/24 17:08
馬立誠「憎しみに未来はない 中日関係新思考」
2002年末に人民日報の解説委員?である馬立誠氏が雑誌に投稿した論文は、中日関係に対する「新思考」を提案し、大変な論議をよんだ。 賛同も少なくなかったが、「売国奴のイヌ、民族のクズ、ブタやイヌにも劣る、口から出まかせ、恥知らず、バカ野郎、人間のクズ」など、ネットを始め、非難の嵐が巻き起こったという。 日本のネトウヨとおんなじだ。 ...続きを見る

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2017/01/22 18:26
黒川創「いつか、この世界で起こっていたこと」
「ESA と NASAによる、人工衛星からの地球観測では、311の津波は、発生から18時間かけて、一万三千キロあまり離れた南極のスルツバー棚氷まで到達した。  波高は、わずか30センチほどのものとなっていた。 だが、このうねりは、それから数十時間にわたり、棚氷に次々と押し寄せ、圧迫をかけつづけて、ついに、巨大な氷山を南極から分離させた。 南極海上を、これらは漂流しはじめている。 このうち、最大の氷山は、長さ9.5キロ、幅6.5キロ、厚さ80メートル」・・・ということもあったらしい。   ...続きを見る

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2017/01/22 08:07
梶本修身「すべての疲労は脳が原因」
疲労は脳の疲労であって、「疲労の原因は活性酸素による細胞の酸化であり、それに関連して疲労因子FFが作用して疲労感をもたらす」という。  ...続きを見る

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2017/01/20 20:20
秋山千佳「ルポ保健室」
「保健室登校」という言葉を初めて知った。 教室に行けず、授業に出られないが、保健室にはなんとか登校でき、保健室で過ごす生徒が少なくないそうだ。  「困った時はいつでも来ていいんだよ」という養護教諭の言葉で不登校から保健室登校に変わることができる。 その後、チームや生徒仲間の支援で教室に戻る生徒もある。 ...続きを見る

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2017/01/17 09:06
アンソニー・ドーア「すべての見えない光」 映画化すれば大ヒット間違いなし。
520ページもの長い小説の450頁まで来たあたりでは、想像はつくとはいえ、ハラハラドキドキの展開で読み進めるのが怖いから少しずつ読んでいた。 少しずつ読むのに大変便利なのは、この小説の独特の構成だ。 1,2頁、長くても4,5頁で、場面が変わる。  まるでモザイク細工のような、パズルのような、細かな、緻密な切片が、すこしずつ進み、1944年8月に向かってゆく。 ...続きを見る

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2017/01/17 08:11
辺見庸「もう戦争がはじまっている」
私以上に辺見氏はシュショウAを嫌っている。 その罵倒たるや、すさまじい。  シュショウAとネトウヨがもたらす日本社会の激変に悪態の付きっぱなしである。 ...続きを見る

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2017/01/07 08:04
原田マハ「太陽の棘」は感動的な物語
映画であれば、based on true story というタイトルが出る。 図書館でふと手にし、表紙の肖像画が気になった。 すばらしい物語だった。 沖縄生まれの画家玉那覇正吉氏と、1948年24歳で軍医として沖縄に赴任したスタンレー・スタインバーグ氏をモデルとした感動的な物語だ。  ...続きを見る

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2017/01/07 07:59
岸井成格・佐高信「偽りの保守・安倍晋三の正体」
今年は、嫌な辛い年になりそうな悪い予感がある。特定秘密保護法から始まり、安保法制、武器輸出解禁、原発再稼働に輸出、辺野古や高江での強行、高市発言などの言論・報道統制、年金カット法案の強行・・・とロクでもないことが続いているが、2017年は、更に、共謀罪、憲法緊急事態条項・家族条項改悪などが予想されている。 ...続きを見る

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2017/01/07 07:46
宮地ゆう「シリコンバレーで起きている本当のこと」
朝日のサンフランシスコ支局長らしく、そつなくシリコンバレーの「光と影」「現在と未来」をまとめたようで、朝日らしさがぷんぷん。つまり、”So What?!”、 “だからどうした”といいたくなる。 ...続きを見る

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2017/01/02 19:23
安田浩一「沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか」
「琉球新報」と「沖縄タイムス」は、偏向しているから潰せと、自民党議員の勉強会で百田尚樹氏が語ったという。 抗議に対して、相変わらず冗談だと逃げたようだが、安田氏は、激しく、かつ真面目に、反発、対応し、沖縄二紙の実態を二紙の記者や周辺を取材することによって、あきらかにしてゆく。 ...続きを見る

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2017/01/02 19:21
アトゥール・ガワンデ「死すべき定め」
最期の時をどう迎えるのか、その患者に対して医師としてはどう対処すべきなのか、筆者の父親も含めた数人の実例について迷いながらの考察を続けている。 なんとも重く辛い話が続く。  ...続きを見る

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2017/01/02 19:20
井上章一「京都嫌い」
なんとも奇妙な読後感がある。  ...続きを見る

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2016/12/30 11:07
ジョセフ・E・スティグリッツ「ユーロから始まる世界経済の大崩壊」
比較的読みやすいのだけれども、経済学は頭に入らない。極端に要約すると、政治統合をおいて通貨統合だけしたユーロは、始めから間違っていて、構造的にユーロは機能しないという。 ...続きを見る

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2016/12/30 11:05
長田弘「幼年の色、人生の色」
学生時代「現代詩手帖」はいつも見ていた。でも、好きな詩人を得たわけでも、気に入った詩を暗誦できたわけでもない。詩や詩人は、結局、私には遠い存在だった。このエッセイ集の著者長田弘氏もそうだ。彼の詩は、読んでいたはずだが、何一つ覚えていない、 が、エッセイは、とても変化に富み、美しく楽しい話に満ちている。 ...続きを見る

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2016/12/22 17:51
チャディー・メン・タン「サーチ・インサイド・ユアセルフ」
「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」は、グーグルのマインドフルネス研修カリキュラムの名称で、筆者もそのプログラムを開発したメンバーの一人だ。   瞑想をプログラム化するのに、EI(EQ) Emotional Intelligenceを使っている。 EI(EQ) は、随分昔に一時期はやったが、自分自身と他人の気持ちや情動をモニターし、見分け、その情報を使って自分の思考や行動を導く能力であって、自己認識、自己統制、モチベーション、共感、社会的技能に加えて、内省的知能、対人的機能を領域とし... ...続きを見る

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2016/12/18 10:22
日本財団「子供の貧困が日本を滅ぼす」
この本の目玉である社会的損失の試算だが、もともとそういう試算には興味がない。 当然いくつかの仮定前提を付けての計算だから、その内容に高い信頼を置くことは難しかろう。  しかし、試算することには意味はある。 主として、進学することができないことからもたらされる損失がその根拠だ。  ...続きを見る

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2016/12/18 10:09
伊藤桂一「遥かなインパール」
1944年3月15日にスタートし、8月末に悲惨な終わり方をした、インパール作戦の詳細な経緯を、第60連隊(松村部隊、祭兵団)の将校・兵士の証言をもとに構成、戦記小説化したもの。 ...続きを見る

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2016/12/16 09:51
朝井リョウ「何者」は、切ない
大学四年生になる五人の若者が「就活」を通して、自分自身の姿、生き方、友達との関係などを思い知らされてゆく。 ...続きを見る

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2016/12/14 14:12
角井亮一「アマゾンと物流大戦争」
アマゾンは、梱包・配送が容易で、商品品質にリスクのない書籍からネット通販を始めて、ロジスティックスを磨き続け、低コスト化、合理化の武器としてきた。  物流ネットワークは短期間にできるものではなく、売上規模に応じた投資をしていかないと、危険でもある。 ...続きを見る

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2016/12/08 14:26
マイケル・ピルズベリー「China2049 秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」」
「見えてきたのは、タカ派が、北京の指導者を通じてアメリカの政策決定者を操作し、情報や軍事的、技術的、経済的支援を得てきたというシナリオだった。これらのタカ派は、毛沢東以降の指導者の耳に、ある計画を吹きこんだ。 ...続きを見る

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2016/12/06 19:23
エマニュエル・トッド「グローバリズム以後」
トッド氏やジェフリーサックス氏は、家族制度(長子相続など)、識字率(特に女性の)、共同体への帰属・・・など人類学的、人口学的な分析で世界を俯瞰していて、予測が当たることからよく読まれている。 ...続きを見る

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2016/11/30 14:52
原田伊織「明治維新という過ち」・・・長州のテロリストたちを語る痛快な読み物
昨年発行の本だが、ことし読んだ中ではいちばん痛快な書だ。 歴史は勝者がつくるもので、「封建鎖国の時代から近代化に向け勤王の志士たちが闘った明治維新」は、薩長がつくりだした都合のよいストーリーだ。  ...続きを見る

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2016/11/30 14:47
三浦展「東京田園モダン 大正・昭和の郊外を歩く」・・・東京雑学の宝庫
東京の街歩きが好きで土地の由緒に興味ある人には、とてもいい本に違いない。 ...続きを見る

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2016/11/29 19:05
稲葉剛「貧困の現場から社会を変える」・・・必読の書
路上生活者の支援をはじめ、福祉の現場で、湯浅誠氏といっしょに奮闘されてきた稲葉氏の言葉は、どこをとっても、とても勉強になる。 ...続きを見る

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2016/11/27 16:08
村上春樹「女のいない男たち」
おっ、私と同類項の話かと、題名に惹かれて手に取った。 ...続きを見る

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2016/11/25 18:15
五木寛之「ただ生きていく、それだけで素晴らしい」
高級軍人や官僚がすでに逃げた後、とり残された普通の人々のひとりとして、敗戦を平壌で迎えたために、五木寛之氏は壮絶な体験をした。優しい人ほど死んでしまう現実だった。引揚者だからといっていじめられたり、貧しく働きずめの孤独な人生だった。何度も死のうと思ったし、三度も鬱になった。・・・それでも生きているだけで価値があると思う、生きる目的も生きる意味などもなくてもいい。ただ生きているだけで素晴らしい。だって、たった一本のカラス麦でもその根は11200kmもあるのだと。  ...続きを見る

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2016/11/25 18:12
メイ・サートン「70歳の日記」
1982年5月3日(月曜日)70歳の誕生日からはじまり、1983年5月2日までの一年間の詩人にして作家、メイ・サートンの日記。恥ずかしながらメイ・サートンは知らなかったし、当然読んだこともない。孤独を何よりも好み、かつ必要とし、孤独なときが最も生産的な人らしい。といっても日記に見る日常は、多くのファンからの手紙に返信を書き、ファンや友人の来訪を迎え、講演に出かける、忙しい日々で、ちっとも孤独ではない。 ...続きを見る

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2016/11/21 18:37
中島京子「彼女に関する十二章」
伊藤整の「女性に関する十二章」と同じ章立てである。 伊藤整が男の視点から女性一般をエッセイとして語ったのに対し、中島京子氏は、50歳になった主婦聖子の日常に起った小さな出来事を通して、彼女聖子の想いと男性を語っている。それも、伊藤整のエッセイをフィクションの中に素材としても取り入れていて、妙な、入り組んだ構成になっている。 ...続きを見る

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2016/11/17 08:07
森川すいめい「その島のひとたちはひとの話をきかない」
精神科医師、森川すいめい氏が、和歌山県立医科大学の岡氏の研究で明らかにされた自殺稀少地域五か所をフィールドワークした結果の簡単な要約レポートだ。 ...続きを見る

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2016/11/16 10:07
伊勢崎賢治「9条もアメリカも日本を守れない 新国防論」
アフガニスタンや東ティモールの現場で実際に国連の活動をしていた「紛争屋」、伊勢崎氏は、昨年、する安倍政権が現実離れの説明をしていた安保法制に強く反対していた。 しかし、伊勢崎氏は、単純な護憲派ではない。  ...続きを見る

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2016/11/16 08:22
ノーム・チョムスキー「金儲けがすべてでいいのか」
「新自由主義が単に経済制度としてだけでなく、政治と文化の制度としても機能するその仕方は、他でもない非市場勢力への圧迫にある。ここでファシズムとの違いが、際立つ。ファシズムは、形式を整えた民主主義を軽蔑し、人種差別と民族主義に基づく高度に動員された社会運動を持つ。新自由主義が最もよく機能するのは、形式的な選挙制民主主義が整っていながら、同時に国民が情報や、アクセスや、意思決定への意味のある参加に必要な公的討論の場から疎外されているときである」 ...続きを見る

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2016/11/14 08:18
クライド・プレストウィッツ「近未来シミュレーション
筆者には、ひとむかし前のジャパンバッシングで聞き覚えがある。2050年の日本は素晴らしい国になっていて、その復活の道筋を2017年から描いている。2017年アベノミクスは失敗してIMF管理下になり、日本再生委員会が再生のためのデザインを描き、それが成功したという。 ...続きを見る

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2016/11/14 07:57
辻田真佐憲「大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争」
大本営発表といえば嘘とでたらめの代名詞だが、そのきっかけはひどく単純だった。42年4月頃までは大本営の発表は比較的正確であり、米国の発表は誤りが多かったため、国民の間に信頼感がある程度あった。負け始めて本当のことが言えなかったのだ。嘘は嘘を呼び、繕いようがなくなる。更に負け続けて戦果の発表はなおざりになり、戦況説明、特攻の称賛ばかりになってくる。 ...続きを見る

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2016/11/14 07:54
西加奈子「ふくわらい」
風変りな紀行作家鳴木戸栄蔵の娘,定は子供のころから世界各地を父親に連れられ訪ね歩いていた。父がワニに裂かれて死に、死体を焼いたとき、土地の習慣に従って父の肉を食べた。それが話題になったこともあって、子どもの頃から定には友達がいなく孤独だった。定が一番楽しく遊ぶのは、「ふくわらい」だった。顔のパーツをひとつずつ動かすことで、顔が成り立つことが不思議でもあり、パーツを崩したり交換したりして楽しんだ。言葉もそうだった。 一つ一つの文字から言葉が成り立つ、文章が成り立つ、その瞬間に立ち会えるということが... ...続きを見る

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2016/11/14 07:45
橋本卓典「捨てられる銀行」
地域経済に、地銀・信金などの地域金融機関が本来の役割を果たしていないことを問題にし、金融庁は新任の森長官の下、多胡氏、日下氏など、地域金融を立て直そうと試みている    かつて金融庁は、不良債権処理を徹底するために、検査マニュアルをつくり、詳細なチェックリストを装備して、厳しい検査を続けた。この検査マニュアルとチェックリストの15年間のお陰で、地域金融機関は、顧客企業の成長を促す営業がまったくできなくなってしまった。 いわく、「わずか15年程度の歴史しかない検査マニュアルへ、銀行の実力の結晶... ...続きを見る

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2016/11/03 19:02
伊藤智永「忘却された支配」
久しぶりに読みでのある良い本に出会えた。 いま世界で問題になっているテロリズムも、元はといえば植民地支配の後遺症だと筆者は言う。 戦争の記憶は日本では懐旧、愛惜、被害者の記憶でしかなく戦争責任が限定的だが、植民地の記憶にまで広げれば、植民地支配の責任を思い出さざるを得ない。  ...続きを見る

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2016/11/01 10:54
出井康博「ルポ ニッポン絶望工場」
読み進めるに従い、ひどく暗い気持ちになってくる。  この本は休み休みでないと辛くて読めない。 絶望的なのは絶望工場ではなく、日本の移民政策だ。  ...続きを見る

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2016/11/01 06:36
郷内心瞳「拝み屋怪談 逆さ稲荷」
怖い話がこれでもかと満載されている。短い話は半頁、長くても4,5ページだ。 ...続きを見る

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2016/10/31 12:17
月村了衛「土漠の花」
二年前に刊行された作品だが、たいへん今日的な話題でもある。   いま注目されている南スーダンとは、間にエチオピアをはさんで東にあるソマリアとジブチ。 ソマリアの海賊対策として派遣され、ジブチに駐在する自衛隊が、近くで墜落した米軍ヘリの救出に向かったところ、ソマリアの一部族による虐殺から逃げてきた他部族スルタンの娘を保護したことから、激しい戦闘に巻き込まれてゆく。一人、また一人と失いながら、ジブチの拠点に戻ることをめざす。 ...続きを見る

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2016/10/27 15:30
福井健策「「ネットの自由」vs.著作権」
2012年、民主党政権の頃の本だが、TPPの記事は現在でもまだ、たぶん有効だ。TPPの知財分野については、まだヴェールにかぶったままで、何の報道も無いからわからないのだ(私だけ?)。  4年前の時点でのネットの自由と著作権に関わる話題が、要領よくまとまっていて、たいへん勉強になる。 ...続きを見る

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2016/10/25 15:47
東山彰良「流」(りゅう)
なかなかおもしろかった。 ...続きを見る

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2016/10/25 13:27
堤未果「政府はもう嘘をつけない」
TPPが動き始めたら、ISDS条項によって、法人税の増税や、薬価の切り下げなど、事実上できなくなるのではないか。ましてや脱原発などできないだろうと筆者は言う。スウェーデンの企業はドイツの脱原発政策によって損害を被ったとしてISDS裁判を起こした実績がある。ヒラリーはいまはTPPに反対と言っているが、TPP条文を書いた回転ドアの多国籍企業がもっともヒラリーに資金提供しているのだから、TPP反対などできるわけがないとも。 ...続きを見る

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2016/10/20 19:39
野田あすか「発達障害のピアニストからの手紙」
筆者紹介のプロファイルが簡潔に物語っている。 ...続きを見る

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2016/10/13 16:38
松田青子「ロマンティックあげない」
新潮社のデジタル雑誌「yomyom pocket」連載コラム? の書籍化らしいが、新潮社のHPを見ても ”yomyom” には季刊本とtwitterしか見つからなかった。 ...続きを見る

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2016/10/11 19:15
ジャック・アタリ「「ちゃぶ台返し」のススメ」
ジャック・アタリの著作とは思えない、まるで自己啓発書のような内容だ。「「ちゃぶ台返し」のススメ」とは、えらく思いきった邦題にしたものだ。気持ちはわかるけれど・・・・・・原題は “Devenir Soi “ だから、”自分になる” といった程度のことか。こんな厳しい時代でも自分になることはできるし、自分にならない世界は終わるといいたいようだ。 ご丁寧にそのためのステップまで示している。 ...続きを見る

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2016/10/11 19:14
マイケル・ピュエット「ハーバードの人生が変わる東洋哲学」
「東洋哲学」と邦題を付けても、原題に,“The Path What Chinese Philosophers Can Teach Us About the Good Life”とあるように中国思想家の紹介である。 ...続きを見る

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2016/10/06 08:12
宮下奈都「羊と鋼の森」
「羊のハンマーが鋼の弦を叩く。それが音楽になる」それがピアノだ。 北海道の山間の集落に育った、外村少年はピアノを弾いたこともなかった。しかし、17歳、街の高校の体育館にあるピアノを板鳥さんが調律しているのを見て、その場で、自分が探していたものはこれだと知った。ピアノの音に森の匂いを感じた。頂いた名刺の店に行き、弟子にしてくださいと頼む。そして、勧められた調律師の専門学校に進み、板鳥さんのいる江藤楽器に就職し、見習い調律師として修業中だ。 ...続きを見る

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2016/10/05 09:00
綿矢りさ「ウォーク・イン・クローゼット」
「いなか、の、すとーかー」・・・故郷に戻って、窯を持ち、器を作っている透は、少しずつ認められてきて、TVのドキュメンタリー番組に出演したりした。すると以前から、妙な誤解をして付きまとっていた女が、番組で自分あてのメッセージを受け取ったと称して、ここまでやって来た。たまらなく怖いし、邪魔だし、腹が立つ。 そのうち、死ねと書かれた紙まで工房に入れるので、怒り狂って追いかけた。・・・・ ...続きを見る

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2016/10/01 06:07
佐藤栄佐久「福島原発の真実」
経産省、保安院などの官僚、東電の、度重なる嘘やデータのねつ造・改竄・隠蔽に業を煮やした福島県は、識者を呼び、まじめに原子力とその政策について勉強を重ねた。  プルトニウム削減のためのプルサーマル導入を国策として進めたい国・経産省は、地方の想いや疑問や依頼をいい加減に嘘であしらい、金で解決できると思っている。 ...続きを見る

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2016/09/29 09:53
チェシル(崔実)「ジニのパズル」
パク・ジニは在日韓国人。小学校までは日本の学校に通ったが、名前も日本の通称名を使わず韓国名で隠すつもりもなかった。でも私は朝鮮人と気楽に言っているうちにだんだん友達がいなくなってきた。 ...続きを見る

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2016/09/23 05:46
伊東乾「笑う親鸞 楽しい念仏、歌う説教」、ユニークな、音楽家による親鸞布教の洞察
筆者は、クラシック音楽家にして作家、音響に詳しい、真宗にも詳しい、ユニークな方だ。  小沢昭一氏が集めた日本の話芸の中に真宗の「節談説教」があり、感動した筆者が、親鸞聖人の布教が文字も読めない民衆でもわかるような、楽しく歌うようなものではなかったかと研究してゆく。  ...続きを見る

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2016/09/22 05:58
ベアテ・シロタ・ゴードン「1945年のクリスマス」
ベアテ・シロタ・ゴードン氏はキエフ生まれの両親の下、1923年、ウィーン生まれのオーストリア人。ピアニストの父親が山田耕作に請われて来日、東京音楽学校(芸大)教授となったことから、5歳から15歳までの10年間、東京乃木坂で過ごした。 ...続きを見る

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2016/09/20 08:28
近藤史恵「タルト・タタンの夢」
街の気さくで小さな、しかし、腕は確かなフランス家庭料理のビストロのシェフが、いろいろな料理にまつわる揉め事を、料理を通じて解決してゆく短編推理小説集。推理小説と言っても別に事件が起こるわけではない。 ...続きを見る

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2016/09/16 20:13
WOWOW ジョン・アーヴィングの特集
「ホテル・ニュー・ハンプシャー」、「ガープの世界」、「サイモン・バーチ」の3作は、私の好きな映画ベスト40にはいるほど、どれも好きな映画だ。   ...続きを見る

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2016/09/15 18:12
夏目漱石「こころ」・・・何十年振りの出会いは、やや淋しい
青空文庫が保管管理している、著作者死後50年の保護期間を過ぎた作品を利用して、販売している大型プリンターをショー会場に設置して印刷、その場で製本して来場者に配布したことがある。 もちろん私ではなく、同僚・先輩がハード・ソフト技術を駆使して両面・面付け印刷していたのだが、見た目にも面白く好評だった。 ...続きを見る

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2016/09/14 14:51
蒲生俊敬「日本海 その深層で起こっていること」
インド亜大陸がユーラシア大陸に激突した余波、地殻亀裂の進行で日本海が生まれたという。もし亀裂が早く終わって、もっと小さな日本海だったら、大陸とより密接につながり、日本の国ができたかどうか。またもっと亀裂が続いてはるか東方に日本列島が離れたら、列島に人類が渡るのがもっと遅くなった。絶妙なタイミングと大きさ(距離)だったという。 ...続きを見る

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2016/09/14 11:35
ノーム・チョムスキー「9.11 アメリカに報復する資格はない」
チョムスキー氏は、もちろん、9.11のテロは、明らかにテロであって許されるものではないと断言している。 しかし、同時に、アメリカには報復する資格などないと主張する。なぜなら、米国はテロ国家の親玉だからなのだ。 ...続きを見る

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2016/09/11 15:28
鈴木邦男「<愛国心>に気をつけろ!」・・・もう、右翼ではない、まともな議論
生長の家の出身で、右翼活動家の鈴木邦男氏は、改憲派でありながら、いまの安倍政権がすすめる改憲の動きには、反対だ。  ...続きを見る

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2016/09/11 15:24
山田優・岩井勇人「亡国の密約 TPPはなぜ歪められたのか」
TPP何でも早わかりといった類の本ではない。 ウルグアイラウンドを巡る農林官僚、農林族、米国の動きに全体の半分ほど頁を割いているのは、日米の「交渉」には、密約が必ずあり、TPPも同様だと筆者はみているからだろう。  ...続きを見る

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2016/09/09 15:22
吾明益「歩道橋の魔術師」・・・わたし好みの素敵な子ども時代の記憶の物語
これはわたし好みの小説だ。何十年も前の子供の頃、子どもたちが遊んだ商場(台湾の商店街)の風景、商店で働く人々の思い出、さまざまな事件には、商場の棟をつなぐ歩道橋で不思議なマジックをみせる魔術師の存在が欠かせない。 ...続きを見る

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2016/09/08 18:46
ティク・ナット・ハン「大地に触れる瞑想」
ティク・ナット・ハン師の言葉をTV番組などで聴くと、その静かな語り口と説得力ある比喩など感動する話が多い。 ところが、活字になって「マインドフルネスを生きるための46のメソッド」として瞑想に活かそうとしても、どうもしっくりこない。 ...続きを見る

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2016/09/06 16:31
黒木あるじ「怪談実話傑作選 弔」
遺影、形見、天狗、神隠、大黒・・・など二文字のタイトルがつけられた65の怖い話が語られる。夏になると稲川淳二がでてくるが、それと同じだ。平山夢明氏、黒木あるじ氏が、この業界の代表格らしい。 ...続きを見る

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2016/09/04 12:54
柴崎友香「ビリジアン」
ビリジアンは絵画で使う顔料で緑色だそうだ、と聞いたからと言って、この小説の理解が進むわけでもない。小学生時代から高校生時代までの、少女山田解の記憶、思い出の話が淡々と続く。少女山田解は部分的に柴崎友香なのかもしれず、一見ごく普通の子でありながら風変りで、感性豊かな子であって、その孤独で、感じるままの行動と心の動きは、たしかに清冽ではある。  ...続きを見る

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2016/09/03 16:26
頭木弘樹「絶望読書」・・絶望のときには、それにふさわしい物語がある
筆者のプロフィールには文学紹介者とあり、カフカの訳本・紹介本もある。  難病で入退院を繰り返し、絶望的だった時期に救ってくれたのは、ドストエフスキーなどの本だったという。 絶望的な時期は、あまり明るくすぐ立ち直りを促すようなものでなく、絶望に浸って共感を得られるものがいい。 「悲しいときには悲しい音楽を聴く方がいい」(アリストテレスの同質効果)ので、すぐ立ち直ったかと見えても、そこに無理があれば後になって、「遅延化された悲嘆」が起こるのだ。  ...続きを見る

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2016/08/30 08:39
ガブリエル・ガルシア=マルケス「族長の秋」・・・なんとも奇想天外な、しかし読みにくい小説
ガルシア=マルケス氏が、何を言いたくてこんな小説を作ったのか、まったく想像の外だが、中米カリブ海を望む国の独裁大統領の孤独と悪行が延々と続く。 さらに、それを語る文章が、これもまたダラダラと延々と続く。 しかも、せりふが無く、地の文が、ただただ、延々と続く。 そのうえ誰が語っているのか、さっぽりわからないし、語り手がころころ変わってゆくのだ。 こんな小説の文章、はじめて読んだ。 なんとも読みにくい。  ...続きを見る

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2016/08/29 06:56
週刊金曜日「テレビ現場からの告発! 安倍政治と言論統制」
自民党や、たくさんの応援団は直接番組に対して文書でクレームを送りつづける。 官邸は電話攻勢で、番組とリアルタイムでクレームを入れる。 首相は、メディアのトップと会食を続ける。 官房長官はオフレコでメディアやパン雲に対する不満をそっと告げる ・・・・ 必ずしも、直接的でないメディア・コントロールに対して、メディア自身が、ジャーナリズムの役割を果たさずに、自主規制と忖度を続けてゆく ・・・  ...続きを見る

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2016/08/28 07:34
石川九楊「<花>の構造 ―日本文化の基層―」
なんともユニークな説だ。京都精華大学での講義を本にしたものだ。「<花>の構造」といっても、植物学の話ではない。 ...続きを見る

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2016/08/26 14:54
ニコラス・カールソン「FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争」
題名 ”FAILING FAST“の意味を読み過ごしたかもしれないが、原題には無さそうで、:シンプルに、”Marissa Mayer and the fight to save yahoo”。  ...続きを見る

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2016/08/25 18:56
山本博文「格差と序列の日本史」
久しぶりに途中でギブアップした本だが、本がつまらないとかくだらないとか言う訳ではない。 なかなかユニークな視点で、よく調べられ、まとめられてい、よい本だと思う。 ...続きを見る

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2016/08/20 08:06
原田マハ「暗幕のゲルニカ」
1937年4月に始まり、45年、戦争の終結まで、パリのピカソとドラ・マールに起こる、ゲルニカ制作とその「亡命」に関わるエピソードが主奏。 2001年の911からイラク戦争まで、ニューヨーク近代美術館の日本人キュレーターがゲルニカを追う出来事が副奏。 それぞれ並行して、かわるがわる登場し、進行してゆく。 それぞれが回想シーンを持つので、けっこう複雑で、途中からうるさくなってくる。 ...続きを見る

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2016/08/18 06:02
ブレイディみかこ「ヨーロッパ・コーリング」
ブレイディみかこ氏は、ロンドンの南の港町ブライトン在住。現地の「地べたからのポリティカルレポート」をネットに掲載している。2014年3月からのレポートをまとめたもの。 ...続きを見る

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2016/08/16 19:13
莫言「透明な人参 莫言珠玉集 」
ノーベル賞を受賞した莫言(モーイェン)は、「魔術的リアリズム」の作家と言われているらしい。映画にもなった長編の「赤い高粱」は、正直ちっとも面白くなかった(読む力がなかった?)。 ...続きを見る

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2016/08/15 19:04
石黒圭「語彙力を鍛える」・・鍛える実践は容易ではないが語彙知識は興味深い
あとがきにあるように、「言葉をめぐる現代社会の病と戦うために」筆者はこの本を書いたそうです 病とは、次のようなことを指します。 ...続きを見る

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2016/08/15 19:01
若松英輔「魂にふれる 大震災と、生きている死者」
「大震災と、生きている死者」と副題がついていて、そこに期待したのだけれども、あまり震災の死者についての文章はなかった。 震災後、被災地では、死者を見かける話が多く、たいへん興味をもっていた。 興味本位で不謹慎といわれそうであるけれども。 ...続きを見る

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2016/08/15 18:58
荻原浩「海の見える理髪店」・・・前に進むためには、過ぎ去りし日々を静かに振り返らないといけない
書名と同じ「海の見える理髪店」をはじめ、6篇の味わい深い短編小説集である。それぞれなんとなくうまくいかなかった人生を振り返って、立ち止まって見まわしているかのようだ。あるいは、新たな旅立ちに際して、どうしても振り返ってしまう、そんな人々だ。 ...続きを見る

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2016/08/12 19:03
蓮池透「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」
蓮池透さんは激しい人だ。 不正や政治家の不作為が許せないから、つい黙っていられず激しい主張をしてしまう。まったく動かなかった拉致問題が小泉訪朝で一挙に表舞台に担ぎ出され、舞い上がったり、周囲の求めに応じて激しい北朝鮮非難を言ったり。 いま、落ち着いて振り返って語る言葉は、かなり真実をついているようだ。 ...続きを見る

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2016/08/08 17:21
白井聡・内田樹「属国民主主義」
「夕陽の荒野をとぼとぼ歩いて行く青年と老人二人の落ち武者」と自嘲する内田氏、今は珍しいレーニン主義者の白井氏とともに、相変わらず素晴らしい視点で、安倍政権や劣化する日本に対する処方箋を描く。 といっても、あまり有効な処方箋はなさそうだ。  ...続きを見る

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2016/08/08 11:32
伊藤比呂美「ラニーニャ」
詩人だけに、流れるような言葉の氾濫、それも「あたし」の頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消えする言葉の洪水・・・。 ...続きを見る

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2016/08/03 17:48
カール=ヨハン・エリーン「おやすみ、ロジャー」
「魔法のぐっすり絵本」と副題のついた絵本で、70万部のベストセラーになったらしい。それほど夜寝てくれない幼児に苦労している親が多いということか。 睡眠を促すための心理学や行動科学に裏打ちされた絵本だというが、個人的には、なんだかバカバカしい感じがする。 お話しを語るための絵本ではなく、眠らせるための絵本なんて。   ストーリーはあるよな、ないような。 だんだん眠くなるよと、催眠術のような語りかけを、ここであくびをするとか、ここは静かにゆっくりお話しするとか、演出も指定されている。ロジャーが眠... ...続きを見る

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2016/08/03 17:38
目取真俊「眼の奥の森」・・・沖縄の人でなければ書けない
沖縄本島北部の半島の湾から300mほど離れた小さな島の戦闘はあっという間に終わった。 口だけは勇ましかった日本兵も収容所に集められ、米軍からの食料や衣料の配給を受けてすっかり大人しくなった。区長も米軍にとりいって配給品を住民のために余計に取ってくるのだと合理化しながら、自分もウイスキーなどをせしめていた。 ...続きを見る

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2016/08/02 09:25
ジョセフ・E・スティグリッツ「これから始まる新しい世界経済の教科書」
そういえば、先般、安倍政権と大手メディアは、スティグリッツ氏の消費税増税反対の意見だけをとりあげたが、実は格差への対応等、全般的な経済政策の転換を提言していたらしい。 それは今の政権は聞く耳を持たないだろう。 この書は、あまりにも格差が広がったアメリカ経済を再生するための処方箋、教科書である。 サンダース氏ならともかく、誰が、この有益ですばらしい提言を実現してくれるのだろうか。 ...続きを見る

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2016/07/29 09:15
西加奈子「サラバ! 上下」 ・・・すこしだけネタバレ・・・
上下巻約700頁の大作である。 大作ではあるが、大作の面影はなく、普通のサラリーマン家族のひどく日常的なき、しかし、「僕」の誕生から37歳までの、大河ドラマのような物語である。  結論を言えば、なかなか、好きだ。 不覚にもグッとくる。 テーマは「自分を信じ自分の信じるものを見つけろ」という、ハリウッド映画のような陳腐さはあるが、「僕」の家族四人、それぞれの歩みのディテールがすばらしい。 ...続きを見る

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2016/07/28 19:11
原田実「江戸しぐさの正体」
ひところ、駅などにポスターが貼ってあって、「江戸しぐさ」なるものを初めて知った。「江戸しぐさ」は、公共広告として浸透し、企業や学校で講演などが盛んになり、なんと教科書にも記されているそうだ。 ...続きを見る

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2016/07/28 16:06
浅井春夫「沖縄戦と孤児院」
1945年6月23日の戦闘終了後、沖縄は交戦中の占領状態にはいった。米軍は本土攻略に向けた体制を構築しつつ、沖縄の占領統治を開始し、県民の85%が収容所生活になったと言われる。 ...続きを見る

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2016/07/28 16:01
池田利通「23区格差」
たいへん興味と期待をもって手にしたのだけれども、読み終えて、この興味とは一体何なんだろうと、かなりこの本を読む動機に疑問を感じた。 何を知りたいのかは人によって異なるだろう。 しかし、どの区が豊かで、どの区が貧しくて・・・といった下衆の興味であることに間違いはない。 ...続きを見る

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2016/07/21 14:33
島次郎「これからの死に方 葬送はどこまで自由か」
主題の「これからの死に方」というより、副題の「 葬送はどこまで自由か」が、この本のテーマだ。 安楽死や遺体の「活用」についても触れている ...続きを見る

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2016/07/20 19:32
吉永満夫「崩壊している司法」
「崩壊している司法」とはかなり大げさなタイトルではあるが、同時期に「絶望の裁判所」なる新書も出版されているくらいだから、実態としては確かに崩壊しているのだろう。 ...続きを見る

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2016/07/20 19:28
樋口陽一・小林節「「憲法改正」の真実」
ふたりの憲法学者、護憲派の泰斗樋口氏と改憲派の重鎮小林氏の、自民党改憲草案に対する批判的な対談である。 ...続きを見る

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2016/07/15 08:45
川上澄江「不仲の母を介護し看取って気づいた人生でいちばん大切なこと」
強い母親から離れるためカナダに逃れて結婚したり、うつ病を発症して、催眠療法のセラピーを受け、母親との関係の修復を図ったり・・・そんな不仲な母親が腹膜がんと乳がんのダブル・キャンサー、それもかなり進行していたことがわかる。 ...続きを見る

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2016/07/15 08:07
池上正樹「ひきこもる女性たち」
「ひきこもり」といえば、若い男のイメージが強いが、女性も実は少なくとも3割以上占めていると筆者は言う。女性の場合、主婦とか家事手伝いとかに隠れて表面に現れないケースがあるため実際より少なく見えるのだという。 ...続きを見る

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2016/07/14 14:25
エマニュエル・トッド「シャルリとは誰か?」
トッド氏の著作はできるだけ読むようにしているが、多くの本は私の頭ではなかなか理解しにくい。 トッド氏は常に歴史や人口学を振り返って本質を追求してゆくから、この本ではフランスの歴史や地理を知らないと、正しい理解は困難だ。  ...続きを見る

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2016/07/11 11:32
七沢潔「テレビと原発報道の60年」
長く原発について報道して来た七沢氏は、上司からも「原発番組ばかり作らないほうがいい」と言われ続けたが、原発誘致の裏を探る番組をつくった後、関連会社に飛ばされた。関連会社でも原発番組を模索し続け、東海村臨界事故の原因を掘り下げた番組を造ったら、あからさまに放送すべきでないと攻撃を受け、研究所に飛ばされ制作にたちできなくなった。 311が起こり、急遽現場に呼びもどされて参加して出来た番組が「ネットワークでつくる放射能汚染地図」。木村真三氏の熱意もあって、たいへん評判になり、数々の賞も受賞し、シリーズ... ...続きを見る

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2016/07/11 10:36
辻村深月「ハケンアニメ」
アニメ業界で、ひたすら好きなアニメ作りに没頭する、イケメン天才監督と気配り女性プロデューサー、努力家女性監督とビジネス人脈豊富な敏腕プロデューサー、下請け会社で神原画を描くオタクで孤独な女性アニメーターとアニメのロケ地を活用して観光に生かそうとする真面目な公務員、この三組を中心に、芸能人アイドルでもある人気声優、フィギュア作りの造形師・・・などなど、アニメの好きな人々の、苦しい仕事と熱い絆の物語。 ...続きを見る

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2016/07/04 15:54
半藤一利・保阪正康「賊軍の昭和史」
この前の戦争を、ある視点で大雑把に言うと、官軍が始めた戦争を賊軍が集結させた、ということができる。 その骨子を言うならば、官軍、すなわち薩長は、自分たちが作った国を自分たちがどう壊そうが勝手だと考える人々であって、賊軍の人々は、錦の御旗に敗れた経験を二度と繰り返したくないために天皇の終戦の意志を支えた、というのだ。 ちょっと無理な視点のような気もするか。 ...続きを見る

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2016/07/02 07:30
宇江佐真理「雪まろげ 古手屋喜十為事覚え」
浅草の古手屋(古着屋)喜十の美世、日之出屋に、業平しじみを売りに来た新太は、この家なら末の弟捨吉を託すにいいと確信して、捨てた。  どうしようもない母親の命令でもあったし、捨吉はその方が幸せだと新太も考えた。 ...続きを見る

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2016/07/01 14:51
白井聡「「戦後」の墓碑銘」・・・とにかくお勧めの本
「週刊金曜日」の連載を中心に、2013年から2015年夏までの新聞・雑誌等の論評を集めたものである。そのため主張の重複もあり、それだけ白井氏の主張が理解しやすいともいえる。 ...続きを見る

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2016/06/27 09:23
米澤穂信「真実の10メートル手前」
記者、大刀洗万智と聞いてどこかで読んだと思ったら「王とサーカス」だった。そう、大刀洗万智のシリーズができていたのだ。しかし、常に大刀洗万智でないだれかが、大刀洗万智について語る、その秘密めいた魅力的な印象が特徴だったが、「真実の10メートル手前」は、大刀洗万智が「わたし」と称して語っている。 これは異色だと思ったら、あとがきで作者自身が、そうするかどうか迷ったと記していた。 ...続きを見る

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2016/06/25 15:16
浜本隆志編著「欧米社会の集団妄想とカルト症候群」
いろんな研究をしている人がいるものだとおもう。 集団妄想には、熱狂型と災禍型の集団妄想があり、前者には、聖地巡礼、舞踏病、悪魔付き、幻視、聖母顕現等が挙げられ、後者には、ペスト蔓延、ユダヤ人儀礼殺人、魔女探し、人狼など、スケープゴートをつくりあげるタイプのものが多いという。 この型の違いも、実はあまり釈然としたものでない。 ...続きを見る

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2016/06/24 08:32
アルボムッレ・スマナサーラ「自分を変える気づきの瞑想法」
おなじみ、スマナサーラ氏の瞑想法である。 この本は、ただ読むだけでは意味がない。瞑想をやってみないと意味がない。 最近はやりのマインドフルネスは、もともとは、このヴィパッサナー瞑想が元になっていると思う。  ...続きを見る

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2016/06/21 15:44
朝井リョウ「ままならないから私とあなた」
短編「レンタル世界」と中編「ままならないから私とあなた」の2作品。  「レンタル世界」の方が好きかな。 ...続きを見る

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2016/06/19 15:36
アマルティア・セン、ジャン・ドレーズ「開発なき成長の限界」
アマルティア・セン氏の著作は、よほど専門的なものを除き、できるだけ多く接してみたいとおもう。 この書は、全体で500ページ以上にも及ぶ大部であって、残念ながら、途中で時間切れになってしまった ...続きを見る

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2016/06/16 19:55
前泊博盛「本当は憲法より大切な日米地位協定入門」
戦後再発見双書の一冊。サンフランシスコ講和条約調印の日、吉田茂ただひとりが調印した安保条約と日米行政協定。前日まで調印の場所も時間も知らされず和文もなかった。治外法権や米軍がいつどこでも駐留する権利を確保した売国的条約。それを岸信介が改定したと安倍が誇る新安保条約と日米地位協定は、岸ではなくマッカーサー大使主導で進められ、上っ面の言葉は変わったが内容は全く変わらなかった。 ...続きを見る

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2016/06/16 19:31
ノーム・チョムスキー「すばらしきアメリカ帝国」
また10年近く前のチョムスキーのインタビューを手にした。 この人の葉に衣着せぬ主張には本当に驚かされる。 ...続きを見る

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2016/06/13 18:35
サム・ニューマン「マイクロサービスアーキテクチャ」
ビジネス機能に沿って小さく分割したサービスの連携として、デプロイやスケーラビリティを向上させるアーキテクチャ ...続きを見る

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2016/06/13 18:31
教皇フランシスコ「教皇フランシスコ  いつくしみの教会」
教皇フランシスコには、以前から興味を持っている。 もともと隠れキリシタンでもあるので、キリスト教の動向にも興味をもっている。 それで、手にしてみたが、残念ながら、私のような素人ではなく、本当のキリスト者、教会関係者、司祭に向けてスピーチされたもののようだ。 ...続きを見る

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2016/06/09 09:04
映画「レフト・ビハインド」キリスト教エンタテインメント・ムービーなんてジャンルがあるんだ
キリスト教エンタテインメント・ムービーなんてジャンルがあるんだ。  牧師の書いたベストセラーの映画化で、神を信じる人々を変人扱いする現代人に対する警鐘なのか。 ある日、福音書どおりに、子どもたち全員と、神を信じる人々が突然、衣服を残して忽然と消えた。  みな天国にめされたのだ。 ...続きを見る

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2016/06/05 09:06
在中日本人108人プロジェクト編「それでも私たちが中国に住む理由」
2005年小泉首相の靖国参拝で反日デモが荒れた。 そして、2012年9月、野田首相の尖閣国有化によって、中国各地で反日デモが起こり、日本企業が襲撃され多大な被害に遭った。そのとき中国で暮らしていた日本人の有志が、それぞれの体験や想いを集め本にした。中国に対する想いの吐露でもあり、日中関係の改善を最前線で願う書でもある。  ...続きを見る

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2016/06/05 07:29
川村元気「億男」
一男は、弟の3000万の借金を引き受け、昼間は司書、夜はパン工場で働きづめの毎日、幸せな家庭も壊れて妻子と別れ貧しい暮らしを一人おくる ...続きを見る

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2016/06/03 08:43
ケリー・マクゴニガル「スタンフォードのストレスを力に変える」
「自分を変える教室」でベストセラーになったケリー・マクゴニガルがTEDで、ストレスについて自分は間違っていたと恥ずかしそうにプレゼンしていた。そのストレスについての著作である。 ...続きを見る

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2016/06/02 11:03
アルボムッレ・スマナサーラ「ブッダが教える意志力の鍛え方」
スマナサーラ師の本は何冊か読み、学んでいる。 釈迦の教えと近い初期仏教は、ほんとに宗教ではなく、哲学であり、科学であるとおもう。 たいへん合理的な考え方であり、ある意味、とてもクールである。 意志の力は目的の大きさに応じた程度の大きさでよく、目的を達成したらその意志はもういらないのだ・・・なんと合理的。 ...続きを見る

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2016/06/01 09:10
涌井学「世界からボクが消えたなら」
川村元気の原作「世界から猫が消えたなら」と同名映画を、主人公の飼い猫キャベツの眼から見なおした物語。原作も映画も見ていないので、違いの有無は分からないが、これは映画にぴったりの作品だ。映画ならハート・ウォーミングな感動のファンタジーという謳い文句になる。 ...続きを見る

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2016/05/21 10:26
菅野完「日本会議の研究」(扶
安倍晋三氏や最近の右傾化する自民党などを支える日本会議と、その周辺の人々の「研究」である。 恐らく、政財官、メディアなど、この「業界」の人は、みな知っている事実なのだろうが、 筆者が様々な資料を苦労して集め、裏を取って書いたところに、価値がありそうだ。 ...続きを見る

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2016/05/18 09:30
トリスタン・ブルネ「水曜日のアニメが待ち遠しい」
1976年生まれの筆者が子どもの頃、フランスの小学校は水曜日が休みだった。 たった二つの国営放送しかなかったテレビ局は競って子ども向けの番組を水曜日に放送したという。  ...続きを見る

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2016/05/18 08:44
木村友祐「イサの氾濫」
東日本大震災で被害を受けた八戸の漁村を故郷とする将司は、クラス会の知らせをきっかけに故郷に帰って来た。東京の仕事や暮らしにすっかり打ちひしがれていたことも、最近なぜか夢に見る破天荒な叔父イサオについてもっと知りたかったという理由もあった。 ...続きを見る

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2016/05/15 16:55
宮本輝「いのちの姿」
京都の高級料亭「高台寺和久傳」の女将が夢だったエッセイ誌の発行に協力するため、めったに書かないエッセイを連載していた。 その単行本化である。  ...続きを見る

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2016/05/12 13:10
堀田善衛「方丈記私記」
堀田善衛氏は3月10日の大空襲の日、洗足池近くの友人の家で、赤い東の空を見ていたようだ。  その後日、知人の安否を確認するため、深川の富岡八幡宮近くに行き、偶々、視察に来た昭和天皇に対して、被災者がなんと申し訳ありませんと謝る姿を目撃した。 堀田氏は、それを見て、この国の政治や体制に対する怒りと憤りを隠せなかった。 ...続きを見る

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2016/05/12 09:05
朴慶南「あなたが希望です」
朴慶南(きょんなむ)氏の本は殆ど全部読んでいる。  在日として、日本と韓国を繋ぐ人々、いろいろな差別と戦う市井の人びとを紹介していて、浅川巧氏、山元加津子氏なども朴慶南氏の著作で初めて知った人である。  といってもキョンナムさんは堅物でなく野毛の大道で芝居するような人でもある。 ...続きを見る

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2016/05/11 15:02
山折哲雄「思想としての死の準備」
山折哲雄氏が、吉本隆明氏、河合隼雄氏、押田成人氏と、それぞれ対談し、死にまつわる考え方を探っている。 脳死 日本人の死の特質、死に行く者に対する看護・・・などなどが印象に残る。 ...続きを見る

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2016/05/10 06:20
内田樹・福島みずほ「「意地悪」化する日本」
内田樹氏は私が最も信頼する論者のひとりだ。 福島みずほ氏との対談で、安保法制、安倍晋三氏・橋下徹氏の行動や心理の推理、日本社会の「意地悪」化・・・等々、ふたりの率直な意見交換だ。 内田氏は相変わらず鋭いが、福島氏はたいへんピュアな人柄のようだ。 ...続きを見る

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2016/05/09 17:34
小林よしのり・宮台真司・東浩紀「戦争する国の道徳」
ひとことで言えば保守の小林よしのり氏とリベラルの宮台真司氏が、その歴史認識の違いや政治的立場のちがいにもかかわらず、接近し、共闘して、「「ネトウヨ」化する安倍晋三政権に抵抗する「人民戦線」の設立宣言のような趣の書物になった」。共闘しなければならないほど事態は切迫していると、東氏は捉える。 ...続きを見る

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2016/05/07 16:25
パオロ・マッツァリーノ「エラい人にはウソがある」
以前、ある立派な日本企業の役員スピーチを聴く機会があった。彼が論語の有名な「・・・其れ恕か・・」の話をして、私の頭の中はびっくり真っ白になったことがある。外資で「論語」を語る人はまずいないし、いまどき古めかしい論語なんて!と。 ...続きを見る

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2016/05/05 15:43
鈴木真奈美「核大国化する日本」
10年前、311の5年前の本。原爆など兵器の時には「核」で、原発など「平和利用」のときは「原子力」と使い分けているけれど、どちらも同じものと筆者は強調し、核兵器と原発の2006年時点の世界の状況と、原子力の基本について、まるで用語辞書のように解説している。 ...続きを見る

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2016/05/05 15:40
矢部宏治「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」
孫崎氏の「戦後史の正体」で有名になった「戦後再発見」シリーズ。 これは孫崎氏の著述ではなく、矢部氏のもの。 全体的に、衝撃的ではあるが、多くの公開された米国の資料にもとづく分析で、かなりの部分は、おそらく正しい歴史事実なのだろう。 ただ、憲法制定過程は、ちょっと単純化しすぎているのではないかと、根拠はないが、そう思う。 ...続きを見る

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2016/05/05 15:33
桑津浩太郎「2030年のI o T」
IoTの現状と予測をレポートしている。 大きな実例がいまだにコマツぐらいしか挙がらないのは、騒がれる割には進んでいないのかもしれない。  ...続きを見る

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2016/05/05 14:09
ラズロ・ボック「ワーク・ルールズ」
筆者は、グーグル人事担当副社長。 550ページに及ぶグーグルの人事施策や考え方についての詳細な説明である。 企業の人事担当者が、丹念に読めば、相当参考になることは確実だ。 ...続きを見る

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2016/04/25 08:55
ジョン・ブルックス「人と企業はどこで間違えるのか?」
10章からなる本の2章を読んだところで、随分と古い話が続くなぁと気になり、訳者あとがきを読むと、なんと1959〜69年に書かれたエッセイのアンソロジーだと、そして、パフェットから借りて読んだゲイツが絶賛して20年読み続けた本らしい。 ...続きを見る

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2016/04/22 08:30
宮家邦彦「日本の敵 よみがえる民族主義に備える」
「日本の敵 よみがえる民族主義に備えよ」と、宮家氏は、冷戦崩壊後の世界は再び民族主義が勃興し、日本はそれに対処しなければならないと語る。 宮家氏の仮説や主張に反論する知識も材料もないが、宮家氏の仮説はこの本の中では検証されていないし、主張の根拠も説明されていない。 悪く言えば、単なる思い込みを羅列しているだけだ。 ...続きを見る

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2016/04/18 14:13
柳田邦男「自分を見つめるもうひとりの自分」
御子息を自死で喪った体験もあるらしい?柳田氏が、月刊誌「佼成」に連載したコラムをまとめ、七十年以上生きてきたなかで、生きる上で支えになった出会いや考え方を集めた小冊子。 ...続きを見る

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2016/04/15 09:13
ゲイリー・シュタインガート「スーパー・サッド・トゥルー・ラブス・トーリー」崩壊するアメリカに咲いた恋
アメリカは、経済政策で失敗、ルーベンスタイン国防長官が率いる超党派党の実質一党独裁政権のアメリカ復興局が個人の隅々まで計数管理していた。  街なかにはクレジット・ポール(柱)が立ち、通りかかる個人のクレジット(つまり財産・信用力)をLEDで表示している。     ...続きを見る

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2016/04/15 09:07
日本人類学会教育普及委員会「人類学63の大疑問」
日本では中学・高校の生物学にヒトがでてくることは稀だが、外国ではよくでてくるという。人類学を通して生物としてのヒトをもっと知ろう・・・という趣旨で作られた本だ。しかし、中学生向けでも、化学や生物が好きでなかったおじさん向けでもなかった。    理解しにくいところも読み進めたが、記憶に残るのは、あまり多くない。 言葉を替えると意味も変わるかもしれないが要約は・・・ ...続きを見る

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2016/04/12 17:24
中脇初枝「世界の果てのこどもたち」
珠子は、まだ国民学校一年生。 昭和18年の9月、高知県の山間の村から満州に開拓民の家族としてわたった。 村では半分近くの家族が、貧しい順に、半ば強制的に満州行きを選ばれたのだ。 ...続きを見る

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2016/04/07 17:38
東浩紀編「福島第一原発観光地化計画」
戦争、災害などの跡地を訪ねる旅、ダークツーリズムは、「観光」のひとつの形態になっている。 チェルノブイリでも石棺等を訪ねるツアーがある。  ...続きを見る

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2016/04/04 09:18
吉松崇「大格差社会アメリカの資本主義」
内容に比してちょっとタイトルが大げさだなあ、というのが読後の第一印象。 大格差社会であることは否定していないけれど、主たる内容は、ピケティ批判と筆者の米国金融企業体験の話だ。 ...続きを見る

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2016/04/02 12:06
松本泰生「東京の階段」
10年ほど前の本だから、変化の激しい東京の風景は随分変わっているかもしれない。早稲田建築科の講師でもある筆者の、階段への傾倒は、もはやカルトだ。  ...続きを見る

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2016/04/02 10:51
松尾豊「人工知能は人間を超えるか」
筆者が人工知能の研究を始めた頃、ちょうど冬の季節で、AIの研究者は嘘ばかりつくと非難され、研究費がつかなかったと述解する。 いま三度目のブームを迎えているが、ディープラーニングによって、大きな山を越えようとしている。 ...続きを見る

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2016/03/30 03:54
山康幸「だれが幸運をつかむのか 昔話に描かれた「贈与」の秘密」
幸せになるにはどうしたらよいかを、わざわざ昔話を紐解いて、主人公が幸福になった理由を分析し、構造化してゆくという、ちょっと変化球的な試みだ。 どう考えても幸福論には遠いし、昔話の秘密を探るには中途半端な試みで、どちらも成功していないと私はおもうのだが、結構売れて評価も高いらしい。 ...続きを見る

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2016/03/24 07:22
入山章栄「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」は、自信もってお薦めできる
読み始めて、これはいい本だと実感した。  経営学には関心はあるが、「学」として勉強したことのない人(私)には、たいへん素晴らしい入門書(?)だ。 筆者も書いているが、こういう本がいままでなかったのは、米国AAUメンバーの研究大学で経営学PhDをとり、研究者になっているような日本人はいないからだ。 ...続きを見る

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2016/03/23 05:38
中村文訓「教団X」
手にしたとき、560頁余の分厚さに吃驚した。  ...続きを見る

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2016/03/22 18:24
押川剛「「子供を殺してください」という親たち」
押川氏は、警備の経験から必要を感じて、‘96年、精神障害者移送サービスを立ち上げた。  こんなサービスがあると初めて知った。 親が子どもを殺してしまいたいと思うほど、暴力や異常な行動にでる子どもに手を出せなくなり、このサービスを依頼する。 警察力を通じた法的な強制入院ではなく、筆者が、本人と対話して納得させ、病院を探し出し、移送し、その後もフォローしてゆく。  ...続きを見る

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2016/03/22 08:14
高橋源一郎「ぼくらの民主主義なんだぜ」
朝日新聞で連載されている論壇時評だ。 新聞の方がたぶん時宜に適した印象があるだろうが、なぜか新聞紙上では殆ど読まない。 そのときどきの雑誌、単行本の話題を解題してくれる。 一冊通じて、概ね「民主主義」の在り様についての話題が多い。 高橋氏の主眼か、それとも時節か。 ...続きを見る

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2016/03/19 06:39
アン・ヴァン・ディーンデレン他「誰がネロとパトラッシュを殺すのか」
イギリスの作家ウィーダが19世紀後半に書いた短編小説「フランダースの犬」は、フランダースではまったく知られていないし、113年後にようやくフランダース語で翻訳された小説も、フランダース人からまったく評価されなかった。  フランダース地方およびアントワープ市は、若くエネルギッシュな革命者というルーベンスのイメージを大切にしたいし、最新のファッションの街として観光客を迎えたいのに、日本人観光客は、大聖堂にネロとパトラッシュのイメージを求めているのだ。「大聖堂で絵を照らす月の光が入ってくる窓を観たい... ...続きを見る

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2016/03/15 16:56
米澤穂信「王とサーカス」
大手の新聞社を辞め、フリーの記者となって、月刊誌の旅記事の依頼でネパールはカトマンズを訪れた太刀洗万智。 一日目は、観光客をカモに、たくましく稼ぎまくる少年サガルに出会い、街を案内してもらう。 そして二日目に、国王一族が、八名も殺される事件が勃発する。事件の真相を密かに取材した軍人が殺害され、自分も危ない立場になってゆく。。。。。 ...続きを見る

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2016/03/15 16:33
上野千鶴子「生き延びるための思想 新版」
上野千鶴子氏といえばフェミニズムの代表格であって、その類まれな言説で近寄りがたい雰囲気があるが、実はきちんと読んだことはない。 文庫本ではあるが、どちらかといえば学術の本、いわゆる「女性学」の本で、硬派の本だ。 ...続きを見る

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2016/03/12 14:11
古市憲寿「保育園義務教育化」
新進気鋭の社会学者で、いろいろと引っ張りだこの人。 私が彼の著作に触れるのは3冊目だ。 言ってることはまあまあいいのだけれど、なんとなく、ほんもの感がしない、というのが、私の見方だ。 この本も、もちろん役に立つ人はいるだろうが、どこまで本気なのか。 社会学者と言うよりも、タレントの本みたいな、アバウトさがある。 ...続きを見る

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2016/03/12 13:58
内海愛子・大沼保昭・田中宏・加藤陽子「戦後責任 アジアのまなざしに応えて」・・・日本人必読の書
初めて知ったことがたくさんある。 日本人必読の書だと保証できる。 ...続きを見る

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2016/03/10 09:55
プリーモ・レーヴィ「溺れるものと救われるもの」
筆者は自身の体験をもとにした「アウシュヴィッツは終わらない」を1947年に著した。体験が風化し、若者の理解がなくなってきたことに苛立ち、1986年に、この「溺れるものと救われるもの」を刊行、その翌年自死してしまった。 ...続きを見る

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2016/03/09 17:16
高階秀爾「日本人にとって美しさとは何か」
美術館にはまず行かないし、絵画や彫刻にはめったに感動しない私だが、美意識の話や美術解説は好きだ。 この本は高階氏の評論や雑誌記事を集めたもの。  ...続きを見る

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2016/03/08 17:14
アニタ・エルバース「ブロックバスター戦略」
1ブロック全体を破壊できるほど強力な爆弾の意味であるプロックバスターから転じて、1ブロックをぐるりとチケットを求める客が並ぶほどの大型ヒット映画に称された業界の俗語という。  ...続きを見る

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2016/03/07 05:26
森達也「私たちはどこから来て、どこへ行くのか」・・・おもしろい
「私たちはどこから来たのか。私たちは何ものか。私たちはどこへ行くのか」という、ポール・ゴーギャンの絵に掲げられた言葉を、映画監督・作家で、子どものころから問い続けている森達也氏がそれぞれの専門家を訪ね、インタビューする。  ...続きを見る

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2016/02/27 07:28
水無田気流(みなしたきりう)「「居場所」のない男、「時間」がない女」
題名から心理学系の本かと予想したら、統計データ満載の純社会学の本。「居場所のない男」とは、日本社会の男性は、多く、就業第一主義で、家庭にも地域にも自分の居場所がなく、孤立してゆくということである。 そして、「時間のない女」とは、仕事から帰れば家事・育児という無償長時間労働が待っていて、まったく時間のない女のことである。 ...続きを見る

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2016/02/27 07:17
重信メイ「「アラブの春」の正体」日本のメディアとことなる真実がわかる
チュニジアから始まった「アラブの春」を、レバノンで育ち、通暁している重信氏が、現地取材を通じて得た「真実」を語る。 チュニジア、エジプトの「革命」は、苦しい生活に対する強い経済的不満、腐敗した政権に対する政治的府不満が、ふとしたきっかけで爆発したものだった。  しかし、リビアやシリアなどは、全く様相が違う。 どちらも外部勢力が拡大させたものだ。 ...続きを見る

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2016/02/27 07:13
パット・シップマン「ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた」
興味深いタイトルではあるが、それほど興味深くは読めなかった。  必ずしも専門書という訳ではないのだが、記述が詳しいので、専門書の雰囲気になって立ち止まる個所が多い。  結論的に、題名が断定しているほど確かなことではなく、筆者の、まだ証明されていない仮説にすぎないと知った。  しかし、この領域に興味のある人にはこたえられない面白さに違いない。 ...続きを見る

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2016/02/23 07:55
橘玲「日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル」
久しぶりに最後まで読めず、2/3くらい読んだところでギブアップした。 決して難しい本ではないし、普通の人なら何の問題もなく読み進めて、自分の資産保護の参考にするだろう。 ...続きを見る

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2016/02/22 18:16
若森みどり「カール・ポランニーの経済学入門」新自由主義の誤謬が解る
カール・ポランニーの著作を紐解きながら、「経済的自由主義」のちに新自由主義と名乗る思潮に対する批判を歴史的に解説する入門書。 入門書とはいえ、経済学や金儲けには滅法弱い私には、かなりむずかしかったが、上っ面だけ要約すれば・・・ ...続きを見る

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2016/02/13 09:17
住野よる「君の膵臓をたべたい」、文句なく、お薦め本
なんともどぎつい題名の小説が、こんなにも、清新で、すばらしいとは、想像だにしなかった。恥ずかしながら、私は私自身があまりに貧しい青春時代だったせいなのか、この歳になっても青春映画が大好きだ。それと同じようにこの小説も大好きになった。   ここから先は、映画好きしか通じないかもしれないが・・・ ...続きを見る

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2016/02/13 08:04
伊藤亜紗「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
いきなり大岡山はやはり「山」ではないかと、結構身近な駅の名前がでてきた。筆者の勤め先である東京工大に「見えない人」が訪ねた時の話だ。「見える人」にとっては単なる坂道を、「見えない人」は、立体的に「山」としてとらえる。 そこには、「視点」というものがない。視点がないから死角もない。「見える人」にはお盆のように見える二次元の月は、「見えない人」には、三次元の球体だ。 ...続きを見る

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2016/02/12 19:47
ジャック・フィニイ「ゲイルズバーグの春を愛す」
読み進めていくうちに、デジャブのような感覚がおきる。 そう、昔よく見たアメリカのTV番組に、「世にも不思議な物語」とか、「未知の世界」とかがあって、一話完結の、不思議な、ときには怖い、しかし、どうしても見てしまう物語があった。 それとよく似た雰囲気の短編がぎっしり詰まっている。  ...続きを見る

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2016/02/07 15:24
ステファノ・マンクーゾ「植物は<知性>をもっている」
「知性」を問題を解決する能力と定義し、植物はなかなか優れた知性を持っていると結論付ける。ただ動かないだけで、また脳に当たる器官がないだけで、人は植物に「知性」を認めていないのは、人間のおごった見方だという。なにしろ、人間をはじめ動物は、酸素も食物もエネルギーも植物に負うている。 ...続きを見る

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2016/02/04 18:30
森田幸孝「インターネットが壊した「こころ」と「言葉」」
この本の評価は大きくわかれるだろう。 たいへんな教養人と察せられる筆者の精緻な知識と人間性が存分に表現され、そうそう、これが本当のことだよと高く評価する人もいるだろう。 ...続きを見る

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2016/02/03 08:24
安田正「超一流の雑談力」結構コミュニケーションに役立つかも
一回の「雑談」から親密な人間関係やビジネスの成功につなげる、38項目にわたるテクニックを紹介している。声の出し方から、相槌、言葉の選び方、話題作り、相手のタイプによる対応・・・と、確かにこれだけ実践していれば、上手なコミュニケーションができそうだ。  ...続きを見る

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2016/02/01 08:30
羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」
120頁の短編。 まあまあだな、とFACEBOOKに読後感を載せたら、読んでた人が意外に多く、そのわけは芥川賞受賞作だとか。 そんな事も知らずに読んでいる方もおかしいかもしれないが。 ただ、あまり良い評価はなかった。 受賞作だからといって、「深〜い」意味があるとはかぎらない。 別に、そんな深〜い意味はなくてもいいし。。。。 ...続きを見る

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2016/02/01 07:52
浜矩子「国民なき経済成長 脱・アホノミクスのすすめ」
以前ヘンなオバサンと思っていたが、FB友達のお勧めで著書を読むと、大変素晴らしい考え方の持主と知った。この本でも豊かな教養と人間性に裏打ちされた経済観でアホノミクスと政権の底流、本音の狙いをきめ細かく、徹底的に批判している。 ...続きを見る

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2016/01/28 08:39
初田賢司「ユーザーのためのシステム開発の見積もり評価」
FPのエキスパートが参加したシステム開発の見積もりとその評価を進める基本的考え方が綺麗にまとめられている。 ...続きを見る

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2016/01/26 15:45
三田ゾーマ「ウェブニュース一億総バカ時代」 これを読んでおかないとウェブは見れない
ヤフーニュースを筆頭に、多くのニュースサイトは、他社作成のニュースをジャンルごとの契約に基づいて集めたポータルにすぎない。だから責任の所在は曖昧だ。  ...続きを見る

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2016/01/23 15:20
樋野興夫「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」
表題の言葉に惹かれて手にした。 その言葉は、「もし明日世界が終わるとしても、私は今日もリンゴの木を植えるでしょう」という、マルティン・ルターの言葉をもじったもので、自分以外のものに関心を持つことを託している。 自分のことばかり考えているうちは、残りの人生で必要な役割と使命はみつからないと。   ...続きを見る

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2016/01/20 08:52
エドワード・アーティゾーニ「チムとゆうかんなせんちょうさん」
アーティゾーニ氏は絵が好きで挿絵画家になろうと考えていたらしい。5歳の息子のために描いたお話しが、この「チムとゆうかんなせんちょうさん」。 船と海が好きで、船に乗って冒険がしたいチム。 ある日、ひょんなことから大きな船に乗ることができて、水夫やコックや航海士さんの手伝いをしながら、可愛がられていた。 そして、ある日大きな嵐が来て、船長さんとチムだけ残った船でが沈没してしまった・・・・ ...続きを見る

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2016/01/19 11:49
中島京子「かたづの!」は、なかなかおもしろい切り口の時代劇ファンタジー
一本角の羚羊(かもしか)と、その角が、南部八戸藩の行く末を見守ってゆくファンタジー兼時代劇小説。  ...続きを見る

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2016/01/19 09:55
和田秀樹「感情的にならない本」
この手の本はあまり読まないのだけれど、何のきっかけか手にしてみた。  つい感情的になって人間関係を壊した経験のある人には、役立つ内容もあるのかもしれない。  ...続きを見る

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2016/01/17 15:11
エマニュエル・トッド「「ドイツ帝国」が世界を破滅させる」
ソ連の崩壊を予言し、「帝国以後」で米国の終わりを語ったエマニュエル・トッド氏のインタビューを選択・翻訳してまとめたもの。 氏の著作は可能な限り追いかけている。 ジェフリーサックス氏にも近い人口動態から説き起こす歴史観や、家族制度に見る文化論は、嘘ばかりの経済統計や経済論より正しく歴史を見通せるようだ。 ...続きを見る

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2016/01/17 08:13
高木春夫「組織能力のハイブリッド戦略」
ケイパビリティ論を一時勉強したことはある。 「組織能力」という言葉で示しているのは、ケイパビリティ論で言う意味とは異なる。  「組織の能力」ではなく、「組織(で形作られる)能力」のことを語っている。   ...続きを見る

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2016/01/15 08:10
山岸俊男「「日本人」という、うそ」
最後の章で筆者の著作の動機がわかる。企業の不祥事、いじめをはじめ、日本社会の諸問題に対して、伝統的な日本らしさや武士道精神を思い起こし、道徳・倫理の教育を強化すればよいという意見が強い。筆者は、社会心理学の研究を通して、それに強い危機感をもっている。 ...続きを見る

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2016/01/13 18:28
菊地洋一「原発をつくった私が、原発に反対する理由」
筆者は1941年生まれ、20歳の頃から建築設計や建築プロジェクトの企画工程管理にたずさわり、32歳、73年から80年まで、GEの技術者として、福島第一6号機、東海第二の原発構築の企画工程管理にあたった。 ...続きを見る

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2016/01/12 17:28
広瀬隆「東京が壊滅する日 フクシマと日本の運命」 歯に衣着せない驚愕の歴史的事実が次々に
タイトルにある「東京の壊滅」は、後半に少し触れてある。 そもそも原発とは何ものなのかを、原爆の開発の歴史から説き起こす。 筆者が過去に書いたものを改めてリマインドするものだ。  ...続きを見る

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2016/01/10 07:36
イーユン・リー「独りでいるより優しくて」孤独から救われる濃密な物語
図書館の本に、ところどころの文章に線が引かれているのは、最近では珍しい。まだ新しい本なのに、鉛筆でひかれた線が多い。確かに。つい線を引きたくなるような魅力的な文章が全編ちりばめられている。  ...続きを見る

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2016/01/07 09:20
佐々木譲「砂の街路図」
表紙裏に簡略な街の地図が描かれている。読み進めながら、なんども地図を見返して、主人公が歩く通りや建物を確認する。 一種のサスペンスものなのだが、作者の関心は、街の地図とストーリーと、どちらが強いのか疑問になるほどだ。 ...続きを見る

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2016/01/04 10:52
片田珠美「孤独病 寂しい日本人の正体」
「他人を攻撃せずにはいられない人」の著者の新刊のひとつ。  「攻撃」のほうは、まだ、いろいろと感心する内容もあったような気がする( 実はほとんど忘れている) が、 こちらは、ちょっと・・・・・読んでもなにも頭に残らなかったのは、すべて、わたしの読む力がないからとばかり言えないのではないか。。  ...続きを見る

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2016/01/01 08:47
偏見に満ちた、2015に読んだ本ベスト
今年読んだ本、別にランク付けする必要は何も無いけれど、一年のまとめをするきっかけになればいい。  ...続きを見る

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2015/12/30 12:16
ジェレミー・リフキン「限界費用ゼロ社会」
封建時代の囲い込み、蒸気機関と印刷技術の第一次産業革命、石油と中央集権型コミュニケーションに裏打ちされた垂直統合型製造業の第二次産業革命、そして限界費用ほぼセロの現在、再生可能エネルギーと分散型コミュニケーションのIoT・・・・と、歴史的にも壮大で、コミュニケーション、エネルギー、ロジスティックスの三分野のセットで文明を語る幅広い内容は、最新の教養を得たい人にはたいへんありがたい内容だろう。再生可能エネルギーがすぐにでも主流になる見通しや、GNU GPLの話題 ・・・などなど、なんとも守備範囲の... ...続きを見る

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2015/12/26 10:32
ポール・ロバーツ「「衝動」に支配される世界」
原題が”The Impulse Society: America in the Age of Instant Gratification” この邦題が「「衝動」に支配される世界 我慢しない消費者が社会を食いつくす」・・・読後の印象も、この邦題は、まちがいはないけれど、なんとなくしっくりこない。 ...続きを見る

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2015/12/26 08:55
孫崎享・マーティン・ファクラー「崖っぷち国家日本の決断」
大使まで務めた外務官僚がこんなにリベラルなのが驚きだ。対談相手のファクラー氏はNYTの東京支局長で、リベラルだが保守でもある。両者とも日本も米国と同様に既存権益層である一部グループの支配になっていると、日本が崖っぷちであるとの認識では一致している。 ...続きを見る

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2015/12/25 13:29
アンディ・クラーク「生まれながらのサイボーグ」
興味深いのは、「四肢麻痺の患者が普通に四肢を動かす際と同じように考えるだけで、義肢を動かせるような、実用的なインターフェースを開発することだ。患者の脳に接続されたコンピューターの回路に、種々の運動を指示する神経信号を感知させ、それを利用して機械式義肢を動かそうというものである」・・・というように、生物と技術(電子装置)の融合の進行は、確かにサイボーグである。 ...続きを見る

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2015/12/13 09:02
筒井清忠「満州事変はなぜ起きたのか」
あとがきで筆者が述べている。一章程度との予想が思いのほか一冊に膨らんでしまったと。つまり筆者にとっても資料を調べ学び考えた結果の内容であって、悪く言えば、なんでもかんでも記述されている。あまりに細々と追いかけているので、結果的に、「満州事変はなぜ起きたのか」がよくわからない。いや、筆者の味方をすれば、歴史は所詮細部の積み重ねであって、主な原因などあげられないということか。 ...続きを見る

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2015/12/06 12:47
島田裕已・中田考「世界はこのままイスラーム化するのか」
先日読んだ小説「服従」では、2020年にフランスでイスラム政権ができたが、「世界はこのままイスラーム化するのか」という疑問の答えは、残念ながらこの本にはない。知りたい肝心なことはここには書いていない。この題名は内容を表していない。 内容はイスラムの入門書的な本であった。 それでも、いろいろおもしろい話題はあった。 ...続きを見る

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2015/12/04 13:40
ジェレミー・ウォルドロン「ヘイト・スピーチという危害」
内容があまりに広汎、高尚なせいか、二重否定の多用や、長くて回りくどい文章のせいか、たいへん読みにくく、久しぶりに半分過ぎたところでギブアップ、あとは拾い読みとした。 ...続きを見る

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2015/12/04 13:12
赤坂真理「東京プリズン」
主人公の「マリ・アカサカ」は、どこまで作家赤坂真理の分身なのかは定かではないが、そのことと小説の本質とは本来は関係ないだろう。 しかし、あえて同じ名前を使うと言うことに意味はあるのだろう。 15歳で米国メイン州の片田舎の高校に不本意ながらも転校させられ、孤独のうちに過ごしたマリ・アカサカは、米国にいる意味と母親との関係を問い続けてゆく。 同時に、作家赤坂真理の天皇、東京裁判にかかわる歴史観を、何の拘泥もなく、語ろうとしている。  ...続きを見る

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2015/11/23 13:17
小野不由美「営繕かるかや怪異譚」しっとりしたうるおいのある怪異譚がいい
おそらく地方都市の古い家並みのなか、古い戸建ての家に現れる怪現象。 工務店や植木屋、僧侶から紹介を受けた「営繕 かるかや」の尾端が、知恵と工夫を駆使し、簡単な造作、営繕で問題を解決する。  それは、この世のものではないものの願いに従って、自然に解決するような工夫だ。  ...続きを見る

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2015/11/23 08:19
クリス・ラシュカ「むらさきふうせん」
わずか20数ページの絵本だが、メッセージは明確であり、ユニークだ。 なぜなら、この本は、作家のクリス・ラシュカとNPO「子どものための国際ホスピス」との共同制作だからだ。  やすらかに死ぬためには、多くの人の協力が必要だ、とくに、子どものためには、おおくの友達の理解と協力、見守りが必要だ、と訴えている。 ...続きを見る

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2015/11/22 12:16
黒川祥子「誕生日を知らない女の子」政治家に読ませたい 
子どもの養護に関するドキュメントを見たり読んだりすると必ず涙がでる。それをめめしいと友人に笑われたこともある。確かにめめしいかもしれないが、この本でも涙をふく。同時に幼児の虐待の過酷さを私は全く理解していなかったと知った。親から離れ温かな里親と暮らせば解決、なんて簡単なものではなかった。 ...続きを見る

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2015/11/18 10:11
G・ガルシア・マルケス「十二の遍歴の物語」
コロンビア人作家、ガルシア・マルケスは、ジュネーブ、パリなどヨーロッパに長く住み、その後、ベネズエラ、メキシコでも暮らした。 ヨーロッパに来たラテン・アメリカの人々の物語という趣旨でうまれた短編集だ。 ...続きを見る

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2015/11/15 19:56
武田砂鉄「紋切型社会 言葉で固まる現代を解きほぐす」
最初のいくつかの章はたいへんおもしろく、特に曽野綾子氏や安倍晋三氏に関わる言説には、快哉を叫ぶほど小気味欲よく、かつそれをうまく言葉にできる才能もある。 久しぶりにおもしろい本だ!と思った。  ...続きを見る

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2015/11/15 08:11
谷川俊太郎・徳永進「詩と死をむすぶもの」
徳永氏は、鳥取市に「野の花診療所」を設立して、死を迎える人々を支援している医師。 多くの著書があるようだが、私は初めて知った。 この本は文庫版であって、原書の発刊は7年前らしい。 徳永氏が手紙を書き、谷川氏が返信する形で「死」やさまざまな話題を語る。 特に、臨床ライブと称して、死を迎えた患者のエピソードが、当然のことに、またこの類のどの本でもそうであるように、良い話が多い。  ...続きを見る

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2015/11/13 07:57
ミランダ・ジュライ「あなたを選んでくれるもの」
映画「君とボクの虹色の世界」の監督ミランダ・ジュライが、次回作「ザ・フューチャー」の脚本がなかなか書けず、何度も手直しする。しまいに現実逃避したくなって、フリーペーパー「ペニーセイバー」に売りたい物の広告を載せている人々を訪ね歩きインタビューして歩く。そこには、まさに驚くべき現実があり、気晴らしどころか、会う人々ごとに新たな感慨がある。それが映画作りに刺激となって、回転してゆく。 ...続きを見る

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2015/11/12 12:29
ミシェル・ウエルベック「服従」 フランスがイスラム化?興味深いが小説としてはどうか?
小説であるのに佐藤優氏の解説が付されている。宗教と政治について語れる人は多くないからだろう。2022年大統領選挙の第一回投票で、フランス国民は、第一党の極右ファシスト政党の国民戦線か、第二党イスラーム同胞党かの究極の選択を迫られた。主人公フランソワは、19世紀の作家ユイスマンスの研究者で、パリ第三大学の文学部の教授だが、政治的立場も特になく、若い女子学生との情事を楽しんでいる。 ...続きを見る

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2015/11/12 12:20
高口康太「なぜ、習近平は激怒したのか」・・・中国社会の実態がわかる
辣椒(ラージャオ)は、微博(中国版ツイッター)がきっかけで、政治意識に目覚め、本人も予想もしなかったほど、彼の描く風刺漫画が一世を風靡した。その結果、日本に事実上の亡命をせざるを得なくなった。習近平はひょっとしたら超長期政権になるかもしれず、生きて故郷に戻れないだろうと述懐する。 ...続きを見る

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2015/11/10 10:17
エリック・ブリニョルフソン他「ザ・セカンド・マシン・エイジ」
産業革命を第一機械時代、指数関数的な高性能化、デジタル化の「目的に向けて環境を制御する頭脳の能力」、組み合わせ型イノベーションの現代を第二機械時代と名付け、「人間は馬と同じ運命をたどるのか」つまり、技術革新のために用なしになるのかという簡単な問いに対する答えが400ページにわたる。流行に流されない真っ当な内容で読みでがある。格別新しい知見はないが、整理や集大成といった印象がある。 ...続きを見る

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2015/11/09 11:01
山中恒「「靖国神社」問答」
戊辰戦争から現在まで、靖国神社の成り立ちから、関係する東アジアおよび太平洋の戦争の歴史をひもとき、平易に解説している、たいへん良いお薦め本だ。もっとも評価は靖国に対する考え方に依存するだろうが。 ...続きを見る

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2015/11/06 19:59
B.J.ノヴァク「愛を返品した男 物語とその他の物語」
短編集、というよりショートショートだ。邦題の「愛を返品した男」という題の話はどこにもない。愛することを知ったロボットを返品した男の話からとってきたのだろう。その話もいい話だが、カメとウサギの再試合の話もいい。マルホランド・ドライブを疾駆するジョニー・デップの話もおもしろい。ケロッグのクジに当たったのに当選金をもらうことを許さない両親に不審を抱いたら、自分の本当の父親はケロッグの重役の息子だと知ったファンタジーも結構いい。 ...続きを見る

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2015/10/30 05:39
井上亮「忘れられた島々「南洋諸島」の現代史」
「南洋群島」は、マーシャル諸島、トラック諸島、パラオ諸島、マリアナ諸島・・・など、第一次世界大戦時ドイツから棚ボタ的に奪い、委任統治領とした島々だ。委任統治領であるから、正式には領土ではなく、日本の国民ではないのに「三等国民」として扱った。 専ら軍事的目的を優先させながらも、同化・皇民化教育を徹底させ、それが、サイパン、テニヤンなどのバンザイクリフ、スーサイドクリフの悲劇につながる。 ...続きを見る

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2015/10/30 05:15
アストリッド・リンドグレーン&サラ・シュワルト「リンドグレーンと少女サラ」・・ピッピの作家の優しさ
最初にサラが手紙を書いたのが1972年4月15日、サラ12歳、アストリッド63歳。そして掲載されている最後のアストリッドからの手紙が1992年2月28日。 2002年にもサラからは送られているが、アストリッドは2002年に逝去されている。20年も続いた文通である。 それも書きたい時に書く、率直な手紙だ。 ...続きを見る

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2015/10/27 08:40
鄭大均編「日韓併合期ベストエッセイ集」
浅川巧氏のエピソードを知りたく探していたら、この本を見つけた。いわゆる日帝時代の経験・出来事について、日本人、朝鮮人の書き手による43編の随筆・エッセイを集めている。場所は朝鮮も内地もあるし、当時書かれたものも、戦後のものもある。編者は政治的な話ではなく、日常の人びとの生活に関わるエッセイを意識的に集めている。だから日帝時代といえ、いいこともあった。日本人にもいい人間もいた。 ...続きを見る

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2015/10/25 10:28
長谷部恭男編「検証・安保法案 どこが憲法違反か」
木村草太、長谷部恭男、大森政輔、青井未帆、柳沢協二、各氏の問題点・論点の解説が約80頁、法案が資料として約120頁。さすがに法案を丹念に読む気はしないけれど、さすがこれだけの論客だと、ポイントをついた論点が読める。 ...続きを見る

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2015/10/20 20:07
ケネス・グレーアム「たのしい川辺 ―ヒキガエルの冒険―」
スコットランドでは1908年に出版され、日本では石井桃子の訳で、1963年に第一刷が出て、すでに50刷を数える、動物ファンタジーの名作にして先駆作。 ...続きを見る

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2015/10/20 19:19
古川日出男「女たち三百人の裏切りの書」
500頁もの大作である。大きな章立てもなく、ひたすら、語り続けられる。それも、不思議な語り口で。 ...続きを見る

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2015/10/17 20:13
松島泰勝「琉球独立論 琉球民族のマニフェスト」
琉球は15世紀前半に統一王国となり、14世紀から1866年まで冊封体制が続いた。1852年ペリーは琉球に上陸し翌年琉球王国とも修好条約を締結、独立した国だった。 ...続きを見る

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2015/10/15 13:12
植木千可子「平和のため戦争論」 必読のお薦め本
筆者は国際関係と安全保障の専門家。 戦争の起こり方、抑止力とは何か、そして、日本の安全保障の選択について、たいへん分かりやすく、冷静に解説されている。 文句なくお薦め本だ。 ...続きを見る

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2015/10/12 09:36
福島原発告訴団編「これでも罪を問えないのですか!」
2年前にまとめられた本で、福島の住民を中心に、1300余名の原告団からなる告訴・告発陳述書を50名分集めたものだ。史上最大となる訴訟も、この本がまとめられたのちの2年間、検察の度重なる不起訴を検察審査会の強制起訴によって、現在は新たな段階にはいっていると承知している。このような陳述書でもよいのだろうかと心配になるぐらい、犯罪事実というよりも、煮えくりかえる怒りを叩きつけたようなものだ。 ...続きを見る

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2015/10/12 07:44
谷山博史「「積極的平和主義」は、紛争地になにをもたらすか?! NGOからの警鐘」.
7.25発行だから強行採決前だが議論は明快だ。 閣議決定、法案の内容について、紛争地の経験豊かな谷山氏や多くのJVCのボランティアが批判する。アフガニスタン、イラク、スーダンなど、軍事的に当事国になっていないからこそ、日本のボランティアチームは現地に受け入れられた。安倍首相の説明も絵空事、机上の空論と、たいへん厳しい。  ...続きを見る

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2015/10/04 10:04
窪美澄「さよなら、ニルヴァーナ」
映画だったら、タイトルに ”…inspired by…”と表示されるだろう。 少年Aのあの事件とその後をなぞった、かなり衝撃的な内容だが、決して、 “…true story..” でも、” …based on …” でもない、見事な創作だが、どこまで実際の事件を借りたのかは定かではない。 ...続きを見る

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2015/10/03 09:38
笠原十九司「南京事件」
筆者の笠原氏は中国近現代史を専門とする歴史学者。 憲法学者より自身の憲法解釈を正しいと思う安倍政権の政治家たちなら、歴史学者が淡々と資料を提示してまとめた、この内容を、そんな事件はなかったと簡単に否定できるのだろうか。 ...続きを見る

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2015/10/01 16:22
星徹「私たちが中国でしたこと 中国帰還者連絡会の人びと」
満州でソ連の捕虜となり、偶々日本に送還されずに中国に移送された方々、中国でつかまった方々が、戦犯として撫順と太原の戦犯管理所に集められた。 そこで、静かに学習・反省を繰り返し、自らの犯罪行為を認め、告白した人びとが、処刑されることなく、日本に帰される。 彼らは中国帰還者連絡会を組織し、自分達の犯罪行為を冊子にしたり、講演したりして、語り続けた。 ...続きを見る

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2015/10/01 16:19
藤井聡「<凡庸>という悪魔 21世紀の全体主義」日本社会の問題を的確に解説した良本
いまの日本社会を覆う問題には、思考停止とその結果もたらされる全体主義的な思潮がある。 その全体主義的風潮を、ハンナ・アーレントなどを引用して解説する、たいへん分かりやすい、入門的、初歩的な本として優れている。  ...続きを見る

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2015/09/26 07:41
宇多川久美子「薬を使わない薬剤師の「やめる」健康法」 ・・・ これは、絶対お薦め本
私が使っている薬は、緑内障の目薬と、花粉症などの抗アレルギー薬で、老人の割には少ないかもしれない。 風邪でも胃痛でも、よほどの症状でなければまず薬は飲まない。 だから筆者の、薬を飲むのはやめようという提案には、基本的には抵抗ない。 ...続きを見る

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2015/09/23 08:27
甘耀明「神秘列車」
土着の言葉もいっぱいで読みにくい台湾の作家の小説だが、ホンワカとした村の話もあれば、日本の植民地時代、大陸との闘争の時代を想起するやや辛口のファンタジーもある。 ...続きを見る

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2015/09/19 14:51
パトリス・ルコント「いないも同然だった男」
作者パトリス・ルコント?、どこかで聞いた人? そう、「髪結いの亭主」とか「ハーフ・ア・チャンス」とか、最近では「スーサイド・ショップ」の監督だ。 彼の映画の多くは自身で脚本も書いているから、小説を書いても不思議はない。なかなか情感あふれる、いい作品だった。 ...続きを見る

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2015/09/19 13:13
原朗「日清・日露戦争をどう見るか」
筆者は日清戦争を第一次朝鮮戦争、日露戦争を第二次朝鮮戦争と名付けている。それは、下関では、朝鮮の清国との宗属関係の破棄をさせ、ポーツマスでは、ロシアに日本が朝鮮に対する利益を有していることを認めさせ、朝鮮の植民地化を目的としたものだからだ。 ...続きを見る

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2015/09/17 18:24
クレイトン・M・クリステンセン「イノベーション・オブ・ライフ」原題の方がよい
「イノベーションのジレンマ」で有名なクリステンセン氏なので、「イノベーション・オブ・ライフ」という邦題をつけたようだが、原題は、”How Will You Measure Your Life? ” MBAを卒業する学生たちと、最終講義に話し合うテーマらしい。クリステンセン氏の同期でも、仕事に成功していながら、離婚、子どもとの別れ、刑務所に行く・・・など不幸な友人が少なくない。どこで、間違えたのだろうか・・・・間違えないための知恵であり方法を模索する。 ...続きを見る

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2015/09/13 16:55
白井聡「永続敗戦論」
ところどころ意味不明だが、たいへん読みごたえある、お薦め本だ。 ...続きを見る

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2015/09/08 20:37
ラティフェ・テキン「乳しぼり娘とゴミの丘のおとぎ噺」は、トルコのリアルなおとぎ噺だ
なんとも不思議な味わいのある物語。トルコ近現代のスラム街の成り立ちから、そこに生きる人々の悲哀に満ちた、しかし、けっこうたくましく、明るいおとぎ話。  ...続きを見る

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2015/09/08 06:17
ブリギッテ・シテーガ「世界が認めたニッポンの居眠り」(阪急コ
オーストリア出身の日本学の学者。日本人の睡眠についての論文で博士号をとったというから、極めつけの日本通だろう。 ...続きを見る

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2015/09/03 16:16
川上量生「コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと」
ニコ動ドワンゴの経営者川上氏が、プロデューサー見習いとなって、ジブリのコンテンツの秘密を学びながら、コンテンツとは何かをかなり論理的に探究してゆく。正直言ってコンテンツの定義自体にはあまり関心ないが、ジブリのアニメや映画論はおもしろい。 ...続きを見る

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2015/08/31 12:36
丸岡いずみ「仕事休んでうつ地獄に行ってきた」は、うつ病じゃないかと思う人にお勧め
私は映画以外TVはあまり見ないので、日テレのキャスターだった丸岡いずみという人を知らなかったが、この本を読んで、なんと凄い頑張り屋さんだったのだろうと知った。 ...続きを見る

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2015/08/27 17:06
伊地知紀子「消されたマッコリ」は、隠れた戦後史
和歌山の北、大阪府岬町に多奈川という街がある。 1938年の国家総動員法・国民徴用令によって、当時「日本人」だった半島の朝鮮人を「強制連行」して、一部がこの多奈川の街の大日本工機とか川崎造船などの軍需工場に徴用されたらしい。 ...続きを見る

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2015/08/27 15:28
ジョゼフ・E・スティグリッツ「世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠」
お薦め本だ。 私は、最近、経済学は現実の課題に対する処方箋を作れる「学」になりえていないのではないかと思っている。 フリードマンや竹中平蔵などの経済学者は世のためになっていないのに、政権の政策を左右する。  アマルティア・セン、ジェフリー・サックス、ポール・クルーグマン、そして、この人、ジョセフ・E・スティグリッツは、世のため人のためになっている経済学者なのに、十分政策に反映できていない。  ...続きを見る

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2015/08/26 08:55
畑村洋太郎「技術大国幻想の終わり」
失敗学で有名な畑村氏の現状認識と日本の製造業への提案だ。 ものづくり、つまり日本の製造業に対する課題の認識には、さすが得意分野と思うが、それ以外の日本社会についての議論は、やや平凡で、畑村氏に対する期待がかなりしぼんでしまったことは否定できない。 ...続きを見る

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2015/08/23 17:16
安田浩一「ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力」
「朝鮮人は、ゴキブリ、死ね」「朝鮮人は二足歩行するな」、「殺してあげたい」・・・など口にするのも恥ずかしい言葉で街宣を繰り返す人々がいる。 それもごく普通の若い人びとが多いらしい。  幸い実際に直面したことはないが、聞くに堪えないことだろう。  ...続きを見る

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2015/08/17 09:33
堤未果「沈みゆく大国アメリカ <逃げ切れ!日本の医療>」
米国の強欲な投資家、保険会社、製薬会社は、強力な資金力でワシントンを制圧、医療・介護で最大の利益を上げる仕組みを作ってきた。  保険会社は幹部をオバマのスタッフとして送り込み3000頁にのぼるオバマケア法を作り上げた。  協力した大学教授は国民が愚かで無知だから成立した法だという。 ...続きを見る

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2015/08/13 09:09
クレイトン・クリステンセン「イノベーションのジレンマ」
読み進めて結構なじみのある論説なので出版月日を見ると2001年。なんと15年前の論でそれで馴染みがあったのだ。 ...続きを見る

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2015/08/13 08:40
伊勢崎賢治「日本人は人を殺しに行くのか」は、いま必読の本
筆者は東ティモール、アフガニスタンで武相解除などの重責を果たした希有な、自称「紛争屋」だ。 「紛争屋」の経験と視点に基づいて、集団的自衛権の行使容認の動きを厳しく批判する。 ...続きを見る

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2015/08/06 15:59
ベン・ホロウィッツ「HARD THINGS」
書店で長く平積みされている本のひとつだが、これはいい本、お薦め本だ。読みやすく分かりやすいし、読み物としても面白いが、起業する人にはたいへん参考になる内容と思われる。スタートアップのCEOの仕事はよくわからないが、普通の企業のマネジメントにも興味深いとおもう。 ...続きを見る

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2015/08/02 08:26
開沼博「はじめての福島学」
開沼氏はいわき市生まれで、311後現在福島大学の特任研究員として復興の支援をしている。社会学者だけあって、福島に対して、先入観にとらわれずデータに基づいた客観的な理解を求めている。 ...続きを見る

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2015/08/02 08:23
金井真紀「世界はフムフムで満ちている」
「自分の持ち場を丁寧に照らしている達人に会うと、うっとりする」と語る筆者が、取材や実際に見聞きした88のフムフムを書き留めてある「達人観察図鑑」。 ...続きを見る

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2015/07/29 17:27
前田司郎「口から入って尻から出るならば、口から出る言葉は」
劇団主宰、劇作家、俳優、小説家、カメラ蒐集家、そして、お坊ちゃんで、自由人っぽい人、つまり、私からは最も遠い存在のひと。 したがって、どのエッセイにも殆ど共感がない(ただ、時事コラムは、かなり共感できたけれど)。 ...続きを見る

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2015/07/28 05:12
内田樹編「日本の反知性主義」
総理補佐官磯崎陽輔氏、橋下徹大阪市長、安倍晋三氏、佐藤正久氏などを、その例として、いま、反知性主義の蔓延が指摘されている。  ...続きを見る

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2015/07/24 14:37
田中修「植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫」
植物に関する興味深い雑学の宝庫で、植物のウンチクが好きな人にはこたえられない本だろう。 新書で軽いし。  いくつかの例をあげておこう。 ...続きを見る

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2015/07/24 14:29
菊澤研宗「ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー」
読みだしてすぐタイトルを誤解したと気づく。「(そんじょそこらの)ビジネススクールでは教えてくれない(秘密の、あるいはとっておきの)ドラッカー(について)」の本と誤解したが、実際は、「(実証的な経済合理性一色である、いまどきの)ビジネススクールでは(時代遅れと看做されて)教えてくれないドラッカー(を復権させる)」本、という意味だった。 ...続きを見る

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2015/07/21 05:41
鈴木大介「最貧困女子」
「読者の具合が悪くなることを承知で例を挙げれば・・・」と、貧困や虐待の中で育った少女の家出という名の逃亡の実例を挙げていて、本当に読むのが辛く、気色悪くなる個所も多い。社会保障や社会学の専門家ではない、底辺や裏世界専門のジャーナリストである筆者は、展望もなく家出して性産業の最底辺で生きる少女たち、住み込みの仕事を失い路地用に出ざるをえなくなるシングルマザーたちの実態を、ただひたすら可視化して伝えようとしている。 ...続きを見る

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2015/07/16 13:13
カズオ・イシグロ「忘れられた巨人」
映画も原作の小説も大好きな「わたしを離さないで」から、しばらくぶりの長編作となった「忘れられた巨人」(Buried Giant) は、アーサー王の時代のファンタジックな世界。ブリトン人の老夫婦、アクセルとベアトリス、アーサー王の騎士ガゥェイン、サクソン人の戦士ウィスタンと、雌龍クエリグ、悪鬼、小妖精、マーリンの魔術、怪しい修道院・・・などが物語を展開してゆく。 ...続きを見る

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2015/07/14 12:39
中野美代子「日本海ものがたり」
利尻・礼文を望む稚内海岸に、ラペルーズ海峡の記念碑があるという。ハワイで死んだキャプテン・クックは有名だが、イギリスに対抗してルイ16世の命で、1785年、北米、南太平洋、日本海を探検したフランス海軍、ラペルーズ大佐の記念碑だ。他国の地図には、宗谷海峡ではなく、ラペルーズ海峡と記載されているものが多いという。他国の視点を得ると、ものは違った様相になることもある。 ...続きを見る

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2015/07/11 15:58
神田知宏「ネット検索が怖い」
サブタイトルに「「忘れられる権利」の現状と活用」とあり、全編、自分に関わる書き込みを削除してもらう方法とその現状について報告されている。  ...続きを見る

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2015/07/07 10:40
ジェニファー・L・スコット「フランス人は10着しか服を持たない」
ずいぶんと、キャッチ―な題名だが、これは日本名。 原題は、”Lessons from MADAME CHIC” 。南カリフォルニアからパリに交換留学した女子学生が、ホームステイ先のマダムに学んだ「暮らしの質」の高さのお話。目次を見ても、女性向きの本とわかる。確かに、こんな暮らしでありたい・・・・ ...続きを見る

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2015/07/06 15:05
2015 1H 印象に残った本
2015年の上半期、印象に残った10冊。  ジャンルもいろいろなので、順位をつける意味はない。 フィクションとノン・フィクションに大別して、いくつか挙げておく。  ...続きを見る

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2015/07/01 07:35
山田宏一・蓮實重彦「トリュフォー最後のインタビュー」
600頁ちかい分厚さにびっくり。始めから読破は諦めて、拾い読み。 ...続きを見る

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2015/06/27 18:26
日経ビジネス「まるわかりインダストリー4.0」
あくまで偏見だが、日経には、海外の動向を輸入し、単純化したラベルをつけて、国内で宣伝しながら自身の商品・サービスを売る傾向があるような気がする。  その単純化したラベルは多くは要素技術である。 システムで考えることは、日本人は苦手だからだと私は思う。  ...続きを見る

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2015/06/20 12:55
くさばよしみ編・中川学絵「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」
2012年のリオデジャネイロ、環境問題の国際会議で、ウルグアイのムヒカ大統領のスピーチ ...続きを見る

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2015/06/20 08:11
恩田陸「EPITAPH東京」
エッセイでもあり、戯曲の走行でもあり、小説もどきでもあり、・・・・ ジャンルを気にすれば、よくわからないまま終わるが、気にしなければ、これはこれで新鮮な形式ではある。 「エピタフ東京、東京の墓碑銘という意味か? 一見、東京各地を散策しながら、墓碑銘を探る「途中下車」風のエッセイかと思ったら、そういうことでもなかった。 ...続きを見る

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2015/06/19 05:51
半藤一利・保阪正康・御厨貴・磯田道史「「昭和天皇実録」の謎を解く」
「昭和天皇実録」は、24年余をかけた12000頁もの大冊。数多くの資料をもとに、何人かが著述したものとらしい。 記述と資料との関係は明記されていないという。記述された事実、されなかった事実を分ける理由は不明。 半藤一利氏ら四名が、記述を追い掛ける。 私には、実録の記述の是非よりも、歴史のお勉強だ。 ...続きを見る

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2015/06/17 17:30
小林雅一「AIの衝撃」
Expert Syatemなどという懐かしい言葉が出てきたけれど、 何度かの失望の時期を経て、AIはふたたび脚光を浴びている。 機械学習の進歩とビッグデータの活用によって、AIは、ビジネスに役立つよう自ら進化するになった。 機械学習といっても、予想と現実とのギャップをコスト関数で評価して、ギャップを縮める数学的統計的な話だと言われると、AIの幻想も少しは現実的になる。  ...続きを見る

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2015/06/10 10:44
エドウィージ・ダンティカ「海の光のクレア」
ハイチ人作家による、ハイチの漁師町ヴィル・ローズの人々の物語。やや重苦しく、静謐な色調で、それぞれ哀しみをじっと湛えたまま生きてゆく人々の物語だ。 ...続きを見る

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2015/06/07 08:32
笠井潔/白井聡「日本劣化論」
笠井潔氏は初めての体験である。 作家や学究というより、活動家にして論客といった雰囲気だ。 それも並みの論客ではない。 日本の劣化については誰も否定しないだろう。 その劣化の内容の解説には、目から鱗のような思いもある。 ただ我々の世代特有な、じゃあどうしたらいいんだに対する答が少ないような気もする。 ...続きを見る

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2015/06/06 09:00
副島隆彦「官製相場の暴落が始まる」
有名な方だが、著作を読むのは初めてかもしれない。 なかなか思い切った発言をされる方だ。 ただ、それが決して眉唾な感じがしないのは、政権・官庁・日銀に対する不信感の方が遥かに大きいからだろう。  ...続きを見る

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2015/06/04 19:24
日経コンピュータ「エンタープライズ開発新潮流」
分厚いDADの本は昨年読んだ記憶がある。エンタープライズ・アジャイルのその後をさっと知りたくて手にして、斜め読みした。アジャイルの話題が1/3、クラウドの話題が1/3、その他が1/3といった感じで、日経らしく、話題はいろいろだった。 ...続きを見る

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2015/06/04 11:29
アルボムッレ・スマナサーラ「執着の捨て方 「私」を手放して自由になる」
ひさし振りに、スマナサーラ師の本。心の中にどうしても手放したくない欲があるから執着となり、悩み事になると言う。執着には、四種類あって、欲(物と心)、見解、儀式、我論への執着がある。 ...続きを見る

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2015/06/02 14:37
松谷みよ子「民話の世界」・・・なつかしい70年代の空気が感じられる
昨年新刊の文庫だが、原本は70年代、まだ戦後意識や民主主義への希望があった時代、「民衆」のエネルギーへの希望があった時代だけに、山を越えて、伝えられる民話を探し、再話して、継承してゆこうとする松谷氏の営為が初々しく感じる。  ...続きを見る

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2015/05/29 04:51
NTTデータ経営研究所「攻めのIT戦略」
企業のIT部門が受け身の姿勢から「攻め」に転じ、経営に対する貢献を果たそうという提案は、何十年も前から議論されていたことであって、その為の本も少なからずあるだろう(多くはない)。この本もIT戦略、態勢、コミュニケーション、人材育成・・と「攻め」への転換に必要な事柄を高い品質で解説した良本だと思う。 ...続きを見る

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2015/05/28 07:50
ヨナス・ヨナソン「窓から逃げた100歳老人」とんでもなく、くだらない、しかし、おもしろい
事前知識もなく読み進めたが、なんと、とても面白いお話だった。 とんでもなくくだらない、めちゃくちゃで、出鱈目で、何のためにもならない、大ぼら吹きの話に似た、ピッピの話にも似た、スウェーデンのヨタ話。  ...続きを見る

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2015/05/20 09:46
長谷川洋介・貝谷明日香「知識ゼロからのマインドフルネス」
こういう実践本は、実際にやってみなければ、何の意味もないだろうが、手順が解りやすくていい。 ...続きを見る

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2015/05/15 15:15
辺見庸x佐高信「絶望という抵抗」
辺見庸氏の絶望と怒りが伝わってくる。 私なりに解釈すれば、もう間に合わない、個として刺し違えるくらいの思いしか手がないという絶望だし、戦後民主主義の守り手と見えた知識人、文化人たちの覚悟のなさとあいも変わらぬやり方だ。 ...続きを見る

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2015/05/15 15:09
小池龍之介「しない生活 煩悩を静める108のお稽古」
「自分より愛しいものは、ついに見いだせなかった」と釈迦が「自説経」で記したように、人のために何かしてるつもりでも、ほんとは所詮「自分のため」・・・とかとか、自己愛、虚栄心、妬み、怒り、欲望、愚かさ、・・・2頁でひとつの話題を挙げ、ほんとうは・・・だと、心の内側、裏側を覗き込むように語る。  ...続きを見る

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2015/05/11 17:57
柳美里「貧乏の神様」、なんとも興味深い貧乏暮し
二部構成で前半は雑誌「創」07年8月から14年10月までのエッセイ、後半は14年の公式ブログ。 講演料を生活費にするのに気が大きくなって息子に3000円の土産を買って後悔したとか、家には2000円しかないとか、カードは没収されて、もはや作れないとか、公式行事に参加するのに美容院に行く金がないので、財布を忘れたことにして嘘をつくとか・・・・、貧乏自慢?が満載。  ...続きを見る

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2015/05/11 15:38
富岡幸雄「税金を払わない巨大企業」は、もっと多くの人に読まれていい
「税に70年近く携わり、税を50年以上研究し続けて、税の表も裏も知り尽くした私が、日本の財政や税制を真に改革するための遺言として、本書を著しました」との、富岡氏の主張は、法人税制は大企業を優遇し、所得税は富裕層を優遇しすぎており、その歪みを正すだけでも日本の財政の健全化をもたらすと確信している。 ...続きを見る

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2015/05/04 05:05
荻原浩「冷蔵庫を抱きしめて」
最近読んだジュディ・バドニッツの「元気で大きいアメリカの赤ちゃん」は、あり得ないファンタジックなストーリーのなかに、辛口の批評精神がうかがえた。 こちら荻原浩氏の「冷蔵庫を抱きしめて」には、二種類の短編があって、やはりあり得ないファンタジックなストーリーの類のものは、毒にも薬にもならない話ばかり。 あり得る方の話には、なかなかいい話がある。  ...続きを見る

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2015/05/02 12:07
佐藤優「「ズルさ」のすすめ」
内容といい、出版社といい、明らかに、若者向けの生き方、処世の考え方本だけれども、案外、40歳台くらいまでは参考になるのではないかと思う。 私の歳では読む意味はないけれど、それでも結構おもしろい。  ...続きを見る

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2015/04/27 05:02
ジュディ・バドニッツ「元気で大きいアメリカの赤ちゃん」
ジュディ・バドニッツの短編集「Nice Big American Baby」。  あり得ないファンタジックなストーリーで、少しだけ、辛辣な批判精神をのぞかせている短編ばかり。 ちょっとびっくりで、ちょっと怖い、おもしろい話ばかり。  ...続きを見る

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2015/04/26 11:19
ピーター・ティール「ZERO to ONE」・・・さすがペイパル・マフィアのスタートアップ観は凄い
ペイパル・マフィアの大物ピーター・ティールがスタンフォードで講義した内容をベースに一冊にまとめた、スタートアップの極意。 さすが、迷いなく明確なメッセージで、しかも、たいへんまともな考え方、やり方の人だとわかる。 ...続きを見る

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2015/04/25 19:03
日経コンピュータ「あなたのデータ、「お金」に換えてもいいですか?」
最近の出来事を解説しつつ、プライバシーに対する考え方の変化に対応すべく、10年たった個人情報保護法の改定のポイントを説明している。 ...続きを見る

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2015/04/15 20:27
森達也・礫川全次「宗教弾圧と国家の変容」
森達也・礫川全次両氏の対談集となっている。 対談だから読みやすいが、論が整理されにくいという点もある。 おふたりが問題としているのは、オウム真理教の事件の解明ができていないこと、麻原彰晃の法廷は異常であること、オウム真理教事件以後、日本社会の集団化、同質化が進んだこと、そして、全体としてオウム真理教に対する宗教弾圧という見方もありうること・・・のように見受けられた。 ...続きを見る

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2015/04/15 17:02
竹信三恵子「ピケティ入門」
入門解説書として、ちょうどよい長さと内容分かりやすさで、お薦め。 エッセンスは以下に凝縮されている。 「ピケティのいう富裕層の政治支配は日本ではすでに実現しています。資産格差と賃金格差、その集積としての政治支配という一連の構図がきれいに出来上がっているからです。 ところが、政府によるマスメディア支配もあって、そのことを一般の人が理解できないまま、規制緩和はいいことだ、お金持ちにカネを回せばトリクルダウン効果でカネが回ってくる、とうれしげに口を開けて見ています。そんな異様な社会に、私たちはいるので... ...続きを見る

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2015/04/15 14:22
りぼん・ぷろじぇくと「新・戦争のつくりかた」
全体で50頁あまりの小冊子。 半分は絵本、半分が法律の資料からなる。 ...続きを見る

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2015/04/11 18:47
鎌田實「1%の力」
諏訪中央病院の患者さん、イラクの病院の先生など、さまざまな感動的なエピソードが語られている。  筆者は、"100% "は、なかなかできないが、"1%"なら、できる。 だから"1%"から始めればよいと、"1%"の無理、努力、がまん、気力、がんばり、誰かのために・・・と説く。  ...続きを見る

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2015/04/07 08:07
堤未果「沈みゆく大陸アメリカ」
TPPを推進したり、かつての年次改革要望書に沿った動きをしたり、次は日本がこんなどうしようもない社会になるのかと思うと、恐ろしい思いがする。 、 どうしてこんなことになってしまったのか。読めば読むほど絶望的な状況で、読む気にならない。オバマの皆保険制度は設計ミスか、若しくは、設計に携わった回転ドアを行き来するロビイストが作り上げた確信犯行為だ。政府が薬価交渉権を持たず、製薬会社が好きに薬価を決め、営業することなくオバマケアが買ってくれる。 保険会社は医師の処方に文句をつけて薬の選択を減らそう... ...続きを見る

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2015/04/06 14:28
村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
村上春樹の作品は意識的に避けてきたこともあって、初めての体験だ。 素晴らしい体験だった。  なぜ村上春樹が人気あるのか分かったような気がする。 簡単に言えば、おもしろい。 ぐいぐい引き込まれる。 何か秘密がありそうな気がしてどんどん先に行きたくなる。  ...続きを見る

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2015/04/04 16:54
池田信夫「日本人のためのピケティ入門」
恥ずかしながら、入門書を読んでもわからない。 経済学はほんとうに苦手だ。  しかし、結論は素晴らしく良い。  「資本主義には不平等化の傾向がある」から、それを是正するために、 「ピケティが提案するのは、グローバルな累進資本課税と、世界の政府による金融情報の共有」。 ぜひとも実現してほしいものだ。 ...続きを見る

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2015/04/03 08:41
ルディー和子「合理的なのに愚かな戦略」整理された、なかなかいい本だ
公表された記事や発言をもとに、各社経営者の想いや感情を推察し、合理的な戦略的決定ではないものの原因を掘り下げてゆく。 それぞれのテーマは決して目新しいものではないと思うが、こうして整理されると、日本企業と経営者の課題が浮かび上がってゆく ...続きを見る

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2015/04/03 08:26
佐藤正午「鳩の撃退法(下)」
「別の場所でふたりが出会っていれば、幸せになれたはずだった」と書かれた小説本の帯をみて、小説家の津田は、言う。 小説家だったら幸せになれるよう、別の場所で会わせればよいと。 小説家なら現実世界で出来ないことを可能にする。   ...続きを見る

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2015/03/28 15:10
佐藤正午「鳩の撃退法(上)」
上下合わせて1000頁弱の対策だが、最近読んだ1000頁超の壮大な「鹿の王」とはうって変わって、ひどく下世話な事件の物語だ。 主人公の作家、津田伸一がデリヘルの運転手をしながら関わった人々の事件(上巻では、失踪、偽札、不倫、行方不明たぶん殺人)を小説に組立て書き始めつつ、自分自身も思わぬ事件に巻き込まれている。 ...続きを見る

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2015/03/26 08:02
上橋菜穂子「鹿の王(下)」・・・静かで、味わい深いおもしろさだ
大国に侵略され支配された弱小の民族が、移住民に土地を追われ、伝統的な信仰の場、食物、家族と同じ誇りある家畜の馬など、奪われた恨みを晴らすため、土地の病気をもつ、犬やダニを放って、死にいたる病を支配者や移住民に蔓延させようという企みが進行しているらしい。 ...続きを見る

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2015/03/20 18:29
グレッグ・マキューン「エッセンシャル思考」・・・今年一番のお薦め本
「より少なく、しかしより良く」というエッセンシャル思考にぴったりの、簡潔、明快、余計なところをそぎ取って、なお話題豊富な、たいへん良い本だ。 おすすめ。 ...続きを見る

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2015/03/20 18:08
増田寛也編著「地方消滅 東京一極集中が招く人口急減」
2040年の若年女性の数が東京大田区でさえも、2010年比して19.6%減となる。出生率など「率」だけで考えていると見えないものが絶対数で考えると見えてくる。徳島市で-49.1%,、50%を超える893自治体が消滅可能性自治体と定義されている。北海道、東北に多いが全国にわたっている。消滅は、先の話ではなく、すでに地方から進行している。 ...続きを見る

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2015/03/19 04:54
草間徹「やる気もある!能力もある!でもどうにもならない職場」
閉塞感の強い、筆者の体験した4つのケースを紹介、その解説をしながら、日本企業にありがちな課題、特に人材マネジメントの、かなり真面目な議論が続く。 ただ、もともと、解決の難しい問題だから、そんなに良い対策などあるわけもなく、読み進めるだけで気が重たくなる。 初めて管理職になった人には、いろいろと説明が丁寧なので、よくわかる、良い本だといえる。 私のような年寄りには、丁寧過ぎるかもしれない。 ...続きを見る

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2015/03/14 15:14
稲葉剛「鵺の鳴く夜を正しく恐れるために 野宿の人びととともに歩んだ20年」
昔、新宿住友三角ビルに通勤していた頃、西口地下道には、野宿者のダンボールの家がたくさんあった。そのうちダンボールがなくなり、通路に変なオブジェができていた。それは野宿者を排除する目的と知って、当時もずいぶん意地悪なとおもったものだ。 ...続きを見る

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2015/03/13 12:21
佐藤優「創価学会と平和主義」
佐藤優氏と創価学会の組み合わせが意外におもえて手に取ってみた。 結論的には、提灯ではないかとか、本当かとか、疑問は残るが、創価学会への理解は深まった。 そういう意味で良い本ではある。 ...続きを見る

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2015/03/13 04:17
坂口恭平「徘徊タクシー」
ちょっと不思議な小説だ。 途中までは実体験を基にしていて、その後は空想を広げたのではないかと邪推している。  筆者自身とかぶるような主人公、恭平は、祖父が危篤との報に、熊本の実家に帰った。 殆ど無給に近い建築事務所の徒弟みたいな仕事しかしていなかったので、身軽でもあった。  ...続きを見る

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2015/03/08 18:37
土屋信行「首都水没」
私の菩提寺は葛飾四つ木にある。子どもの頃、寺の近くの家々の軒下に小舟がつるされていたことを覚えている。私は単に低い地盤と思っていたが、荒川放水路(現荒川)を構築した時点で、荒川の東側は遊水地として洪水は了解済みだったようだ。たまの洪水なら農業には悪くないからだ。しかし時代が変わり、人口増えたらそんなわけにはいかない。輪をかけたのが地下水のくみ上げによる地盤沈下だ。  ...続きを見る

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2015/03/08 09:33
小池龍之介「こだわらない練習 「それ、どうでもいい」という過ごし方」
食や服装に始まり、なんらかのこだわりを持つ人の方が、レベルが高いかのような風潮がある。 しかし、こだわりというのは、所詮執着なのだと、小池氏は、こだわりを、執着を手放してゆこうと説く。  ...続きを見る

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2015/03/07 17:02
上橋菜穂子「鹿の王(上)」
多様な民族の間の抗争、反目、支配・被支配の関係の中で、猛犬を介して、致死の病を使って攻撃しているのではないかと疑う天才医師。 襲われながらも一命をとりとめ、支配者への怒りを捨てられない戦士  ・・・   多様な民族性、多様な動植物という上橋ワールドに加え、「鹿の王」では、医療・創薬、宗教が加わり、壮大なファンタジーになっている。  ...続きを見る

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2015/03/04 20:07
桜井哲夫「一遍と時衆の謎」
品川は旧南馬場付近に時宗の寺海蔵時がある。その前をよく通るのだが、時宗の寺はあまり見ないし、時宗=一遍としか知らない。 簡単に時宗を知りたいと思い、手にとってみた。 やや専門的すぎたが、いくつかのキーワードは得た。 一遍は伊予の国を旅立ち、諸国を旅しながら、16年間で、25万人以上の信者に念仏札を与えた。 遊行上人ともいわれ、上人自身が直接念仏札を与え、念仏踊を薦めるのは、極めて異例で人気の高いものだったらしい。時は元寇のあたり、鎌倉七里ガ浜でも念仏踊が設けられたそうだ。一遍とともに諸国を歩い... ...続きを見る

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2015/03/01 11:03
マララ・ユスフザイ、クリスティーナ・ラム「わたしはマララ」は、必読の書
タリバンが周到な準備をしてスクールバスを襲撃、マララを狙った三発の銃弾が三人の少女を傷つけ、マララも生と死の間をさまよった。 最終的に若干の顔面神経の障害は残ったが、チタンの頭蓋形成や人工内耳でかなり回復した。  ...続きを見る

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2015/02/28 10:21
川端裕人・三島和夫「8時間睡眠のウソ。日本人の眠り、8つの新常識」
文筆家の素朴な睡眠に関する疑問と専門家の解説という二段構成なので、慣れさえすれば解りやすい内容になっている。 体内時計は平均24時間10分で、通説25時間は間違いとのこと。  ...続きを見る

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2015/02/23 07:07
木村哲「本当に使える 要求定義 改定版」は、若いSEが是非読むといい。
「要求」系の本は結構目を通しているつもりだが、この方は初めて知った。「要求」系の本は、Requirement Engineering的なものから、現場の生活の知恵的なものまで、いろいろなタイプがあるが、木村氏のこの本は、どちらかと言えば現場経験を叩いて比較的すっきりと整理体系化した感じで、「あるある」「そうそう」と同感して、結構全部読んでしまったりする類の本だ。よくできているとおもう。 ...続きを見る

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2015/02/22 06:14
福井健策「誰が「知」を独占するのか―デジタルアーカイブ戦争」
 「誰が「知」を独占するか」というタイトルほどには、グーグルなどの話題が多くはない。むしろ、一社に独占させたくないためのヨーロッパの動きや、デジタルアーカイブを実現するための課題、とくに権利関係に頁を多く割いている。 ...続きを見る

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2015/02/21 08:27
白石草「ルポ チェルノブイリ28年目の子どもたち」
福島の子どもたちに甲状腺がんが発症している。 しかし政府は原発の影響とは「考えにくい」としている。 私はこの「考えにくい」という言葉が嫌いだ。  「本当はそうかもしれないけれど否定しておく」というニュアンスだ。 もっと白黒はっきりしてほしい、はっきりできないなら否定せずに解らないと言ってほしい。 ...続きを見る

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2015/02/11 14:18
内田樹「街場の戦争論」 ・・・ 日本人必読の書
全国民必読の書といっていい。 尊敬する内田樹氏が、日本の状況に対して、かなりの危機意識をもって語っている。 別に処方箋があるわけではない。 そこは不満ではあるが、頼り過ぎてもいけないのだろう。  ...続きを見る

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2015/02/10 10:54
宮下奈都「たった、それだけ」
読後、「たった、それだけ」の意味を考える。  「好きな人と好きな映画を観た。 短い間だったけど、一緒に暮らした。たった、それだけです。 その記憶だけで、生きていけるんです。 もう決して触れてはいけない、幸福な記憶です。」 ・・・・・・ ここに象徴されているのだろう。 たったそれだけの記憶で生きていける、のは、誰にでもありうることだ。  ...続きを見る

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2015/02/06 07:50
ITコーディネーター協会監修「プロセスで解き明かすイノベーション」
ITコーディネータ協会監修のイノベーション経営プロセスガイドライン。 ガイドラインだから、あまり逐次的に読む本ではないかもしれないが、三分の二くらい読んだ。アイデアだけに頼るのでなく、それを設計、製品化、事業化、競争優位へとつなげ、広げてゆくにはプロセスが必要だと言う考え方に基づき、実現のプロセス、認識のプロセス、環境・体質強化のプロセスを詳らかに定義している。 ...続きを見る

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2015/02/05 07:21
早川タダノリ「「愛国」の技法」
時には、右翼系の本も読んで考えを知っておきたいと、早川タダノリ氏の「「愛国」の技法」を手にした。書名をみて勝手に右翼系と勘違いしたわけで、大きな誤解だった。むしろ、戦争を推進するために創られた、当時の貴重な官民の資料を使った数々のプロパガンダを紹介して、警鐘を鳴らしている。  ...続きを見る

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2015/02/05 07:18
Brenda L.Dietrich他 「IBMを強くした「アナリティクス」ビッグデータ31の実践例」
ビッグデータとアナリティクスの事例、実践例として、なかなか出色の内容だと思われる。 こんな分野にも活用されるのかと驚いてもいる。 また、オペレーショナルの分野やビジネスプロセスとの連携など、従来のビジネス・インテリジェンスと一味違うことが分かる。 ...続きを見る

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2015/02/01 08:45
マイケル・ブース「英国一家日本を食べる」は食に興味なくても面白い
辻静雄「Japanese Cooking : A Simple Art」を読み、日本に行くことを決めた。 それも妻、6歳、4歳の男の子の家族連れで。家族連れだから、ビジネスだけでなく、食事だけで内、楽しいエピソードも満載。子どもたちの最高の思い出は、カニでも焼き鳥でもなく、なんと犬カフェ。  マイケルは、だし汁に舌鼓を打ち、お好み焼き、串カツは世界に広まると断言している。 ...続きを見る

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2015/01/28 09:54
辻村深月「島はぼくらと」おもしろかった
島で暮らす高校生四人組が主役の青春小説とおもいきや、地域の活性化やなかなかよくできている。  ...続きを見る

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2015/01/22 14:11
朴裕河(パク・ユハ)「帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い」
韓国人大学教授による慰安婦問題に関する解説と提言。 韓国語版が2013年8月にされ、筆者の期待したほどの反応が無く、シンポジウムを開催したらしい。 その後やや話題になったが、支援団体から、元慰安婦の名誉を棄損したと訴えがあった。 この日本語版と同じ内容ならば、確かに、韓国の支援団体の考え方や行動に厳しい内容である。  ...続きを見る

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2015/01/18 12:49
シャーリーン・リー「フエイスブック時代のオープン企業戦略」
原題は”OPEN LEADERSHIP”。  邦題は、ちょっと内容に即していないのではとおもうが、2011年時点ならソーシャルコミュニケーションもまだあまりビジネスに利用されていなったので、案外良い名前だったかもしれない。 ...続きを見る

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2015/01/18 09:07
東田直樹「あるがままに自閉症です」
「自閉症の僕が跳びはねる理由」に次いで、東田直樹氏の本を手にする。 自閉症の人の心を語っているという興味以上に、身の回りのことごとに対する発想がとても新鮮でユニークで面白い。 「純粋」というのとも違う。 考えてみれば、身の回りのことを言葉にしてゆくという作業はほとんどしていない。 徒然草のようなブログに、面白味がある。  ...続きを見る

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2015/01/17 08:14
伊東光晴「アベノミクス批判」
株高は外人投資家の投機のためであり、円安は為替介入が原因であって、安倍・黒田氏のアベノミクスの効果ではない。 第二の矢の公共事業は、財務官僚が無視しているので何の予算措置もなく実現されない。  原発輸出、非正規の拡大など労働市場の政策など、第三の矢は効果もないし、政策自体に問題がある。  ...続きを見る

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2015/01/10 20:16
岩城けい「さようなら、オレンジ」
潮の香りがする米国(らしい国)の田舎町にたどりついたアフリカ難民ナキチは、夫に逃げられ、ふたりの息子を抱えている。 スーパーマーケットで自分の丈より大きな肉塊を捌き、細かくして、商品にする肉体労働を、朝の三時過ぎから始める。 昼に仕事が終わってから、英語の学校に行く。  ...続きを見る

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2015/01/10 19:40
冨山和彦「なぜローカル経済から日本は甦るのか」
私には、たいへん勉強になる良い本だった。 中小企業というと大田区の町工場がよくでてくるが、実は中小企業の大半は、非製造業でローカルな経済圏にある。  医療、教育、交通などの公共サービスをはじめ、小売業なども、需要がなくなることはないし、グローバルに対応する必要が無い。   ...続きを見る

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2015/01/05 18:46
平川克美「復路の哲学」
「おとなは、大事なことはひとこともしゃべらないのだ」という向田邦子の言葉(「あ・うん」)から始まり、「語られることもなく、ただ耐えるだけの日々を送り、語ることを自ら禁じてきたようなおとなたちに寄り添って」、人生の往路から復路へと足を踏み入れた、おとならしい言葉をつむいでゆく随筆だ。  ...続きを見る

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2015/01/05 18:20
デイヴィッド・ピリング「日本―喪失と再起の物語 上/下」
原題は“BENDING ADVERSITY JAPAN AND ART OF SURVIVAL” で、「喪失と再起の物語」という邦題は素晴らしい。  「日本と日本人」論ではあるが、むしろ、「物語」と呼ぶのにふさわしい。  ...続きを見る

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2015/01/01 18:42
てぃ先生「ほぉ・・ここがちきゅうのほいくえんか」面白いがちょっと引っ掛かる
20代後半の男性保育士、てぃ先生(@_happyboy)が、保育園の子どもたちの楽しい言葉をツイートしていて、それらを一冊にまとめた本。男の子四人、女の子四人の面白いエピソードが満載。 ...続きを見る

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2015/01/01 08:19
細川義洋「「IT専門調停委員」が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則」
重要単語、語句説明、「プロマネのひとりごと」、IT調停委員からのアドバイス、鉄則とその説明・・・と、77の単語ごとに解説されている。 訴訟を話題に、その予防という視点がユニークな点。 勿論プロジェクト管理一般論も含む。 ごく短い、皮肉っぽい「プロマネのひとりごと」が滅法面白い。例えば変更管理について、「呼吸のように起こり続ける要件や仕様、設計の変更を、膨張する管理工数など気にせずに行い続けるという、正に「管理のための管理」の典型」と、悪魔の辞典ばりの解説だ。  ...続きを見る

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2014/12/29 06:46
2014 読書 ベスト20
「この一年に出会った本」という、朝日新聞の書評欄がある。 そこでは、ひとり三冊を挙げているが、私は、映画ベスト20に合わせて、20冊を挙げてみる。 ジャンルもバラバラだから順位はつけない。 ...続きを見る

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2014/12/28 07:12
ATカーニー栗谷仁「最強の業務改革」
「業務改革」とは、ビジネスモデル改革、オペレーション改革、キャパシティ改革という3つの構成要素から成り立つと定義している。 ビジネスモデル改革とキャパシティについては、比較的さらりと書かれていて、あまり大したことはないなあと読み進めたが、後半のオペレーション改革については、本社間接業務からR&Dに至るまで、8業務領域に分けて、改革のポイント、事例が説明されている。説明は要領を得て、言葉は簡潔、結構濃密だ。オペレーション改革は、業務効率化/生産性向上(投資効果、投入人員、付加価値、プロセス改革)、... ...続きを見る

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2014/12/17 15:08
上橋菜穂子「明日は、いずこの空の下」
17歳、高校生の時にイギリス、エジンバラに行き、「グリーン・ノウの子どもたち」の舞台を見た感動に始まり、文化人類学のフィールド調査で旅した思い出、もう20ヶ国以上になる母親と行く年に一度の海外旅行のエピソードなど、「明日は、いずこり空の下」という、旅のエッセイ。 ...続きを見る

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2014/12/16 05:45
木皿泉「昨夜のカレー、明日のパン」
8編の短編集かとおもいきや、すべて繋がっているひとつのお話、それも、なんなとくホンワカした、いい話。  ...続きを見る

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2014/12/11 14:12
ダン・セノール「アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか」
IBM PC搭載インテルはイスラエルの技術者が本社を説得した独創的なものだったが、製造は数社に委託された。80386のときはインテル一社供給を実現し、湾岸戦争でロケット弾が落ちる中、8割にも及ぶ自主的出勤者がガスマスクをつけながら生産、供給を絶やさなかった。いまインテル内でイスラエルの存在は巨大だ、常に戦争のリスクがあるのに。 イスラエルは、テクノロジーのスタートアップの数が図抜けて多い。医療、バイオ、システム系が特に多いが、マイケル・ポーターの説く「クラスター」が成立している。有利な資金支援... ...続きを見る

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2014/12/08 20:01
鈴木秀子「あなたは生まれたときから完璧な存在なのです」
「著者紹介には、東大博士課程卒、スタンフォードで教鞭、などと並んで、日本で最初にエニアグラムを紹介した人とある。なかなかの有名人らしいが、私的には、著者名の脇に括弧書きされている「聖心会シスター・セラピスト」の方に興味がある。  ...続きを見る

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2014/12/07 14:46
半藤一利・保阪正康「日中韓を振り回すナショナリズムの正体」
「本当に、イヤな時代になりました。」・・・250頁も読んで最期の言葉がこれでは立つ瀬がない。半藤氏保阪氏のような論客をして、ただ嘆くだけでは、一体、日本の行く末を憂慮している一般人はどうしたらよいのか。 お二人は具体的な対策をお持ちでないようなので、せいぜい言論の世界や講演活動でご活躍いただきたい。   ...続きを見る

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2014/12/06 19:52
大川玲子「イスラーム化する世界」
「イスラーム化する世界」と、おおきな題名であるが、クルアーンの現代的な解釈に携わる4人を紹介して、イスラームの現在をあぶり出す。 イスラームについての入門書ではなくて、やや地味な、しかし、しっかりした本だ、とおもう。 イスラームについては何も知らないから内容の評価などはできもしないが。 ...続きを見る

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2014/12/03 13:04
夏井睦「炭水化物が人類を滅ぼす」
前半は、糖質制限をして、砂糖はもちろん、炭水化物を摂取しなくなって、ダイエットもでき、糖尿病も治り、眠気もなくなり、すっかり健康になった人々について説明がある。 糖質制限をすると、最初はエンゲル係数が高まるが、一日2食で十分で、徐々に食事量も減ってゆくという。  もともと一日2食だったのが、米の飯が始まったから3食になったのだとか、後半は、炭水化物は不要なのだという仮説を裏付ける、ありとあらゆる論を動員している。牛はセルロースだけでよいし、母乳にはブドウ糖が含まれないとか・・・・。 ...続きを見る

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2014/11/28 15:43
湊かなえ「夜行観覧車」
海辺の街から坂道を登りきった高台の高級住宅地ひばりヶ丘に、念願の一戸建(この街でいちばん小さな家だが)を建てた遠藤家は、古くからの住民、小島さと子には耐えられない異分子だった。中学生彩花は、大声を張り上げては、そこら中の物を投げつけ、母親真弓に「あんたのせいだ」と悪態をつく。真弓のせいで見知らぬ街に引っ越し、真弓のせいで有名中学に落ち、密かに好きな隣家の慎司からはばかにされる。 彩花の癇癪、喧騒に真弓もため息ばかり。 夫啓介は二人の争いから逃げまわっている。   遠藤家の隣の邸宅は高橋家で、... ...続きを見る

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2014/11/23 14:43
片岡義男「短編を七つ、書いた順」
いたくユニークな署名に惹かれて手にした。 創作小説なのか、筆者の身の回りの出来事を脚色しただけのものか、定かではない。 そう思うのも、登場人物が、作家、俳優、写真家、歌手・・・と遊び人と言っては失礼か(?)ばかりだし、 舞台も殆ど渋谷近辺だ。 筆者の住いは知らないが、筆者の知人たちの生態ではないかと怪しんでも不思議はない。  ...続きを見る

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2014/11/19 09:27
斎藤昌義「システムインテグレーション崩壊」
どちらかといえばユーザーよりもSI事業者向けに書かれたもので、人月単価に基づくSI事業はユーザーニーズの変化・スピード、クラウドなどの環境、もともとある構造的な問題によって減少してゆく。 したがってSI事業者は、クラウドをベースに付加価値をつけ、OSS, アジャイル請負, イノベーションできる人材を育てようと提言している。 アバウトな話ではあるが、おおよそは間違っていないだろう。 筆者も予想するように、「おっしゃることはごもっともですが、なかなか簡単にはいかない」という、SI事業者の反応が推察... ...続きを見る

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2014/11/16 18:40
乙川優三郎「トワイライト・シャッフル」
-房総の海辺の街、海を望む別荘地、ホテルのバー、レストラン、海女小屋・・・等々に過ごす人びとの人生の断片を切り取っている。 苦しい日々を昔のように海に潜って乗り越えようとする、ただ二人だけ残った海女。 イギリスから流れ流れて日本人の男と結婚して幸せな日々を送っていたのに、夫に先ただたれ、ひとり静かにテラスで海を眺める女、単身赴任で夫が居なくなった後、ただひとり新居に残され、散歩に生きる力を見出した女、不思議な妾婦に渾身のボサノバを傾ける売れないジャズピアニスト・・・・みな、美しい海には似合わない... ...続きを見る

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2014/11/08 20:18
水野和夫「資本主義の終焉と歴史の危機」は、お薦め本。 ほんとうのことだろう
資本主義に代わるシステムを知恵を出し合って創りださないと、資本主義の終焉とともに民主主義が崩壊すると危機を訴えている。先進国と後進国、北と南、というように「周辺」を必要とする資本主義は、新興国の成長とグローバリゼーションによって、国内に「周辺」を創りだす、つまり、格差を拡大させ、中間層を崩壊させてゆき、中間層によって支えられている民主主義が崩壊するのだ。 ...続きを見る

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2014/11/06 19:11
株式会社巡の環「僕たちは、島で、未来を見ることにした」
島根県隠岐諸島のひとつ海士島に移住した若者が株式会社を設立、島の関係性の中にどっぷり根を下ろしつつ、島にとっての「外貨」を稼ぎ、雇用を作り出し、島と都会(東京)をつなぐ役割を創りだすため奮闘しているル。Iターンの若者を多く受け入れている島、しかし家族をもち子供を育ててゆくのは大変だと島の人は懸念する。 ...続きを見る

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2014/11/03 13:41
アーロン・シヤピロ「USERS」
原題は、”Users, Not Customers : Who Really Determines the Success of Your Business” 日本語の副題は「顧客主義の終焉と企業の命運を左右する7つの戦略」 ・・・ つまり、"Customer First" ではなく、”User First”で成功する。 そのための方法を提示しましょうってこと。 ...続きを見る

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2014/11/03 13:32
渡辺京二「無名の人生」
「逝きし世の面影」の作者が、自らの人生を振り返りつつ、日本、国家などについての随想を語る。 「逝きし世の面影」は、私も以前読んだが、たいへん素敵な本だった。 ただ、勘違いした読者が渡辺京二は右翼ナショナリストではないかと、随分見当違いな批判もあったらしい。 ただ単に、江戸時代の人々の暮らしは、結構幸せなものだったと、外国人の見た目の資料から解説しただけだったのに。  ...続きを見る

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2014/10/29 19:20
古市憲寿「だから日本はズレている」
「「おじさん」とは、「いくつかの幸運が重なり、既得権益に仲間入りすることができ、その恩恵を疑うことなく毎日を過ごしている人のこと」であって、「自分の幸運を棚に上げて、不遇な状況にある人を自己責任だと切り捨てる」・・・そういう「おじさん」は、かりに日本がおかしくなったことに気づいても、「ズレた」ことしか考えつかない。 例えば東京オリンピックの招致で日本をひとつにしようとか、例えば強いリーダー出現で日本が変わると期待したり、例えば「若者」が日本を変えてくれるなどという幻想を抱く、挙句の果てはポエムの... ...続きを見る

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2014/10/22 07:34
上橋菜穂子「獣の奏者 5/6/7/8 」
「獣の奏者」を勝手に前半と後半に分けた。 前半はエリンが母の死からジョウンに育てられ、カザルムで王獣リランの命を助け飼育に成功して、闘蛇を使った大公の次男のクーデターを防いだ。 後半は、エリンがイアルと結婚し、息子ジェシを得ながら、ラーザとの戦闘に備えるため、闘蛇や王獣の繁殖を行い、決戦に向かってゆく。 それは、残された人々しか知らない王獣と闘蛇の秘密が明かされるときでもあった。 ...続きを見る

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2014/10/20 10:03
小林史憲「テレビに映る中国の97%は嘘である」
「カンブリア宮殿」「ガイヤの夜明け」などの小林プロデューサーの中国支局在任中の「活躍」を描いている。 タイトルは刺激的だが、内容はおもしろく、いたってまともな記者活動記録である。タイトルの「嘘」は、中国は建前と本音が複雑だという意味である ...続きを見る

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2014/10/17 07:25
岩本沙弓「アメリカは日本の消費税を許さない」は、日本が変わるための必読の書
筆者岩本沙弓氏は初めて知った。 目から鱗の連続で、これは文句なくお薦め本と私は言える。 筆者は輸出還付金を大企業に払う消費税は、非関税障壁であり、消費税増税と法人税減税のセットは、付加価値税を実施しない米国にとって、報復措置の対象であると喝破し、ただでさえ消費税は国民や中小零細企業にとって厳しい税であり、国民経済を考えると、法人税増税+消費税凍結が正しいと主張する。 ...続きを見る

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2014/10/16 07:44
最相葉月「セラピスト」
箱庭療法を始めた河合隼雄、風景構成法を編み出した中井久夫、ボーン・セラピストといわれる山中康裕など、戦後の精神療法の歴史を俯瞰する内容でもある。 認知行動療法の盛んな今、昔の心理療法を紹介して意味があるのかと言う声もあると、筆者もあとがきで述べていたが、セラピストとクライアントとの「同行二人」を治療の原点とする良さを訴えているかのようだ。 ...続きを見る

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2014/10/15 05:19
渡辺和子「面倒だから、しよう」
「あれ、前にも読んだかな?」と一瞬戸惑う。読んだかもしれないし、「置かれた場所で、咲きなさい」と、内容が極似している?せいなのかもしれない。 だから、特に新たな感慨もない。  ...続きを見る

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2014/10/12 15:23
水野和夫「世界経済の大潮流」は、内容はともかく格調高い
水野和夫氏の著作は初めて読む。 読みやすく、日本の経済書には珍しく世界史的な発想で描かれている。 ただし、私には著述の正しさの程度はわからない。  ...続きを見る

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2014/10/06 11:26
ラリーキーリー「ビジネスモデル・イノベーション」
ビジネスモデル・キャンパスで有名な「ビジネスモデル・ジェネレーション」を難渋しつつ読み通したのは2年も前のことだが、同様の装丁の「ビジネスモデル・イノベーション」は、すいすいと読み進められる。一言でいえば全編これ事例集と言っていい。  ...続きを見る

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2014/10/01 18:42
エドワード・ルトワック「自滅する中国」俯瞰的、戦略的な良本だ
ルトワック氏は中国問題ではなく、戦略の専門家らしい。 戦略不全症候群という言葉も出てくるが、最大の問題は、中国自身が古代から戦略に秀でていると勘違いしていることだ。 1890年代のドイツと同様に、中国は間違った戦略を変えられない。 軍事拡大に走って、周辺国をみな敵に回しつつある。 共産党つながりのベトナムまで、米国と同盟をしかねない。  ...続きを見る

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2014/10/01 14:11
戸塚隆将「世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?」
書店で平積みされよく見かける本だが、「世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?」の「この基本」は、ほんとうに、基本中の基本のはなしであった。続編(実践編)も出て、売れているのは、ゴールドマンサックス、ハーバード、マッキンゼーの名前だろうか。また、外資で育った人には当たり前だが、日本企業の人には新鮮な内容が多いのかもしれない。 例えばメール返信でも、日本企業では返信しないのが普通なのだから。 ...続きを見る

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2014/09/28 17:18
東浩紀「弱いつながり 検索ワードを探す旅」
エッセイ風の語りで、検索と観光をテーマにしている。 大きい字で、すいすい読めるが、内容は結構哲学的で複雑だ。 賛同できないことも少なくない。   ...続きを見る

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2014/09/23 08:01
猪熊弘子「「子育て」という政治」
情報システムと並んで保育は私にとって興味の尽くせぬ領域だ。 いま二歳児を保育園にお迎えに行き家まで届ける有償ボランティアを実施中だが、保育園のなかにはいった途端、子どもたちの笑顔と声に自分の顔も笑いに崩れてゆくのがわかる。 ...続きを見る

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2014/09/21 17:17
中野冠・湊宣明「経営工学のためのシステムズアプローチ」は、良い教科書
遥か昔、ORと呼ばれる領域があった。 そのときの本のトーン、内容と、すこぶる似ている。 以下に挙げるような考え方、手法、技法をさらりと理解するには、たいへん良い教科書、それも、無駄を省いて、ポイントを突いたなかなかよい教科書と思う。 私には向いていないし、好みでもないけれども。。。。 ...続きを見る

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2014/09/20 11:56
瀬木比呂志「絶望の裁判所」
「絶望の裁判所」とは、よく名付けたものだ。 確かに絶望的な裁判所であり、裁判官の集団だとわかる。ご本人もちょっと変わった方なのかもしれないが、私も好きな「エリナーリグビー」などをあとがきに記すくらいだから、裁判官だったにしてはまともな方なのだろう。 ...続きを見る

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2014/09/20 11:04
グレン・グリーンウォルト「暴露 スノーデンが私に託したファイル」
スノーデン氏は、早くからグリーンウォルド氏がセキュリティ環境を整えれば、極秘情報を送ると匿名で伝え続け、インストール方法までガイドしていたのに、グリーンウォルド氏は何もせず随分とタイミングが遅くなったらしい。 ...続きを見る

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2014/09/17 19:32
上橋菜穂子「天と地の守り人」
「精霊の守り人」から始まる、女用心棒「短槍使い」のパルサと、異界と現実界を行き来する新ヨゴ皇国皇太子チャグムとの、こころ優しい思いやりに満ちた旅と闘いの日々が、「天と地の守り人」第三部で、ひとまず終わった。 なかなか壮大なファンタジーだが、自然、多民族、政治、・・・ いろんな視点があって、おもしろい。  ...続きを見る

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2014/09/15 08:15
上橋菜穂子「獣の奏者」
守り人シリーズ、旅人シリーズとも通ずる自然に従って生き物を育てること、政治と権力闘争に翻弄されない主人公の苦しみと希望・・・・能書きはともかく、たいへん、おもしろい ...続きを見る

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2014/09/08 14:42
中川李枝子他「石井桃子のことば」
我が娘は、幼児の頃、紙くずなどを部屋のごみ箱に捨てるとき、「ディックブルーナ、ぶんとえ、いしいももこ、やく」と、意味もわからず言ってから捨てていた。ごみ箱が、ブルーナの「うさこちゃん」の絵だったからだ。 幼児でも知っている石井桃子さんだが、詳しい経歴や業績は知らなかった。  ...続きを見る

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2014/09/06 11:29
日経コミュニケーション「すべてわかる4G大全 LTE-AdvancedからLTE-Bへ」
自称なんでも屋のディレッタントの私は、ネットワークも少しはやったが、最近の無線LANなど全くわからない。この本もやたらと略語が飛び交い、全く歯が立たない。 ...続きを見る

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2014/09/05 09:03
上橋菜穂子「蒼路の旅人」
「虚空の旅人」に続く、チャグムの旅。 「虚空の旅人」では、タルシュ帝国のサンガル王国への侵攻は、なんとか防げたかと思われたが、いまは、サンガル王国から救援依頼の急使が届く。 それを罠と見破ったトーサとチャグムだったが、帝の冷酷な政治的策略で、ふたりともサンガル之海に向かった。 ...続きを見る

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2014/09/01 09:34
原田秀司「UI デザインの教科書」絵がいっぱいあって、分かりやすく、楽しい
建築物と同様にWebサイトやアプリケーションは立体構造だと指摘し、カラム・レイアウト、レスポンシブ・デザインやナビゲーションの方法にかなりの頁をさいている。「戻る」のあるAndroidとiOSの違い、パンくずの考慮、グローバルとローカルナビゲーションなど興味深い。 ...続きを見る

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2014/09/01 07:33
吉村萬壱「ボラード病」は、怖い小説 (ネタバレ注意)
ヘンな小学生の授業風景など、丹念に描いてヘンな小説だなと思っていたら、さりげない言葉で、すこしずつ明らかになってゆく事実は恐ろしい。 なんとも怖い。 ...続きを見る

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2014/08/31 08:39
ショーン・エイブラハムソン他「クラウドストーミング」
組織の外部の力を適切なプロセスで運営し、広いブレーンストーミングを通してアイディアを募集、評価、して製品開発などにつなげてゆくことを筆者は「Crowdstorm」と呼んでいる。 例として、「レゴ クウソウ」(空想)の新製品、 DARPAのロボットカーレース、 ゴールドコープの鉱脈探し、スターバックスのベータカップ、GEの送電網技術開発、P&G、・・・など多く挙げられている。 アイディアの募集だけでなく、ビジネスモデルの刷新にもなりうるといって、ビジネスモデルキャンパスの活用をすすめている。 ... ...続きを見る

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2014/08/29 19:16
上橋菜穂子「虚空の旅人」は、守り人シリーズ三部作を凌ぐ快作
「虚空の旅人」には、バルサもタンダもでてこない。 主役はチャグムとシュガ。そして舞台は、南の海洋王国、サンガル王国だ。 さらに南の大国、タルシュ王国の陰謀で、サンガル王国の危機になるところをチャグムとシャガが結果的に救った。 しかし、めでたし、めでたしではない。政治の世界への苦い思いを残している。 ...続きを見る

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2014/08/25 17:25
上橋菜穂子「夢の守り人」
「精霊の守り人」、「闇の守り人」と続いて、守り人シリーズ三作目の「夢の守り人」は、ちょっと込み入った話でむずかしいところがある。 格別の悪や化け物は出てこないが、異界のは、この世の不幸から逃げて夢の中に浸りたい人々の夢を肥やしにして受粉し、種を得る。 この世の現実に戻りたくない人々は命を失うかもしれない。 ...続きを見る

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2014/08/25 08:16
上橋菜穂子「闇の守り人」
「守り人」シリーズの(2)にあたる。 精霊の守り人チャグムを助けて後、故郷に戻り、カンバル王国で、ジグロゆかりの人びとにジグロの汚名を晴らしたいと思い立って旅立った。カンバル王国から逃げてきたとき通った洞窟は、闇の守り人が支配する恐ろしいところだったが、あえて同じ道をたどった。 そこで、何者かに襲われたふたりのこども、兄のカッサと妹のジナを助けた。何者かと槍を交えた時、ジグロが昔語った槍舞いのような気がした。 何者かがジナに与えた青色石が、カンバル王国を震撼させた。。。。 ...続きを見る

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2014/08/22 15:55
神田茜「ぼくの守る星」
ディスレクシア(発達性読み書き障害)のぼく(翔)は中学二年。当然成績も最下位周辺だが、障害はクラスの誰も知らない。 母親は教師に特別扱いを要求するが変わらない。参観日にわざわざ音読を当てられ母親と早退したこともある。音読に失敗すると、クラスの皆は面白がって笑う。 仲の良い山上くんは、ぼくにお笑いの才能があると勘違いして、漫才の企画をマジに考えている。 好きな中島まほりには素直に話せる。父親は新聞記者でカイロにいる。あまり家族に関心ないみたい。母親は父親より優秀な記者だったが、ぼくの障害で会社を辞... ...続きを見る

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2014/08/21 08:16
上橋菜穂子「神の守り人 来訪編、帰還編」多様な視点がてんこ盛りのファンタジー
ひとつの民族が、別の民族を貶めることによって、その正統性を成り立たせている、そんな構図のうえに、政治権力に必要な武力、革命思想、権力と密着した裏の闇世界、権力な度関係なく人を救う心、商売人と用心棒家業の信義と仁義 ・・・・ てんこ盛りの多様な視点が満載のファンタジー物語、 すばらしい。  ...続きを見る

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2014/08/20 20:12
出口治明「仕事に効く教養としての「世界史」」は、おもしろい
予想したより、遥かにおもしろい。 筆者の推測も交えて、民族や人物の動きをダイナミックに、あちらこちら関連付けて説明するから、そうだったのか!みたいな納得感がある。 ...続きを見る

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2014/08/18 10:08
上橋菜穂子「聖霊の守り人」すばらしいファンタジー
カンバル王国の生まれで、わけあって諸国を流れ歩いている、その筋では知らぬ者のない「短槍使いのバルサ」、30歳の凄腕の用心棒家業を営む美しい女。バルサはたまたま通りかかった橋で川に転落した、新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムを助ける。母親の二の妃から、チャグムが殺されるので、守ってほしいと懇願される。 ...続きを見る

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2014/08/11 09:09
ボリス・シリュルニク「憎むのでもなく、許すのでもなく」
筆者5歳のとき、父親は対独戦に参加するも病院で逮捕される。 母親は一斉検挙で逮捕されるが、その直前に察知して筆者を孤児院に送る。 しかし結局6歳のとき、逮捕されてシナゴーグに集められる。 そこのトイレの天井に隠れたあと、看護婦の目配せで、病院に贈られる病気の女性の下に隠れ、逃亡することができた。 ...続きを見る

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2014/08/10 18:08
小路幸也「キサトア」大人が読んでも嬉しいティーンズ向けの素晴らしい童話
大人が読んでも嬉しい、ティーンズ向けの素晴らしい童話、 そう、童話といっていいだろう。 日本人作家らしくない世界の構成たが、訴えたいことは自然だ。  ...続きを見る

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2014/08/02 09:26
ピーター・センメルハック「ソーシャルマシン」
モノがソーシャルネットワークに参加する、という概念は奇異に感ずるが、モノというのはデータの集まりなのだと解すると、頷ける。  M2M, IoTというだけでなく、ソーシャルという概念を付加して、よりビジネスの機会を作り出している。 事例や、デザインの考え方など、親切なガイド本にもなっている。 ...続きを見る

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2014/07/30 20:03
厚香苗「テキヤはどこからやってくるのか?」
お祭りにゆくと、露店の人はどこから来るのだろうといつも思っていたら、ぴったりの本がでた。ただ内容は学術的だ。 ほとんどの露店商は地元の人で、寅さんのような遠くから流れてきた人はほとんどいないらしい。 神社など「ショバ」ごとに、なわばりは決まっていて、テキヤ集団単独(イッポン)か、協同(アイニワ)で運営する。ミセワリの時には緊張感が漂うらしい。 なわばりのテキヤ集団に属していないタビニンが場所を割り当ててもらうためには、正しい口上を述べて許可をもらう必要があったが、今は名刺など使って寅さんのような... ...続きを見る

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2014/07/30 19:15
ヘンリー・サンダース「チャイナズ・スーパーバンク 中国を動かすなぞの巨大銀行」
中国開銀(中国国家開発銀行)の発展の経緯や、陳総裁のビジョンや政策、融資の実態などを、ジャーナリストであるサンダース氏が、入手できる少ない資料で紐解いている。  ...続きを見る

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2014/07/27 13:32
陳破空「日米中アジア開戦」・・・なにか開戦が不可避のように思えてくる
天安門事件のリーダーの一人で米国亡命中の陳氏だからか、あるいは、これが本当だからか、中国共産党、人民解放軍の腐敗に対する批判が激しい。  ...続きを見る

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2014/07/25 06:16
いとうせいこう「想像ラジオ」
DJアークと名乗る三十八歳の冬助は、高い杉の木の上から、ディスクジョッキーを始める。想像力によって、聞こえてくるラジオ、スイッチを切ったままでも聞こえてくるラジオ。なんとなく楽しい小説だと思っていたら、第一章の終りの方になって、冬助もリスナーも、「魂魄この世に留まりて」いるとわかる。そして、流す音楽がアントニオ・カルロス・ジョビン「三月の水」、そう、震災と津波で、冬助は高い杉の木の上にひっかかったらしい。 第一章、三章、五章は、DJアークの語り、二章、四章は、こちらの世界の話、といっても、不思... ...続きを見る

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2014/07/19 19:54
内田樹編「街場の憂国会議」国を憂う全国民必読の書
内田樹氏は、いつもたいへん示唆に富む論を提供してくれる。 今回も、内田樹氏が呼び掛けた8人と内田氏自身の指摘は、たいへん鋭く現在の日本を浮かび上がらせる。 彼らも、現状を憂えているが、私も、相当日本の将来を心配しているのだ。  ...続きを見る

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2014/07/18 06:23
片田珠美「他人を攻撃せずにはいられない人」
息子の夢を打ち砕く父親、妻の自立や外出を阻む夫、部下をけなし責任転嫁する上司、優しく親切にアドバイスしてくれる友達と思ったら敵だった「フレネミー」、・・・いろいろな実例が登場する。 支配欲、攻撃、責任転嫁、ひとのせい、自分以外は無価値、お前が悪いと罪悪感をかきたてる、贈り物で心理的負担、脅し・・・手口は多様だ。 ...続きを見る

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2014/07/11 05:32
山折哲雄「これを語りて日本人を戦慄せしめよ 柳田国男が言いたかったこと」
遠野物語の冒頭に、「国内の山村にして遠野よりさらに物深き所にはまた無数の山神山人の伝説あるべし。願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。」とあるらしい。 その平地人を日本人に置き換えて題としている。 ...続きを見る

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2014/07/09 18:51
田中聡「陰謀論の正体」は、哲学的で理解が難しいが、なかなか的確な主張が多い
せっかく陰謀という面白いテーマなんだから、もっと読み手がわくわくするような書き方をすればよいのにと思いながら読み進めたが、なかなかどうして、哲学書とか思想書のような味わいがあり、幻冬舎新書にしては、難解だ。  ...続きを見る

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2014/07/06 14:59
エリック・シュミット、ジャレッド・コーエン「第五の権力 Googleには見えている未来」
「Googleには見えている未来」とあるので、やや技術的な未来図が語られるのかと思いきや、原題”THE NEW DIGITAL AGE (Reshaping The Future of People, Nations and Business)” のとおり、かなり国家や社会的課題が多く、Google会長の本としては、かなり違和感がある。 ...続きを見る

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2014/07/06 08:08
2014上半期 読書 ベスト10
6月も終わり、今年上半期に読んだ本の中から、ベスト10 。  といっても、評価は良く変わるし、そんなに差があるわけではない。  全部で57冊のうちの10冊。  ...続きを見る

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2014/06/29 14:01
小山田浩子「穴」
日本の最近の小説は、とても小さな、狭い世界の話が多いように感じる。 よく言えば繊細だということだが、わるくいえば、そんな重箱の隅をつついて、穿ってどうする、と思うことがある。 小山田浩子氏の「穴」も、不思議な小説で、嫌いな小説ではないが、そんな訳のわからない話をして、何が言いたいんだよ・・・・と思ってしまう。 ...続きを見る

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2014/06/28 12:50
佐藤幹夫「ルポ高齢者ケア 都市の戦略、地方の再生」
佐藤氏は、フリージャーナリスト。 都市の高齢化対策を、柏市、新宿、池袋、山谷で取材、地方の高齢化対策として、熊本県、同山鹿市、同菊池市、群馬県上野村、宮城県石巻市を取材している。  ...続きを見る

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2014/06/28 12:12
ニコ・メレ「ビッグの終焉」
ニコ・メレ氏は、プログラマーで、大統領選対に参加したり、スタートアップの経営に参加したり、ユニークな人だ。インターネットを基盤としたラディカル・コネクティビティが、あらゆるビッグなもの、メディア、政党、政府、企業・・・を凌駕してしまう。本の装丁や活字の大きさから、筆者は手放しで絶賛しているかと思いきや、ビッグが果たしていた有為な役割が消えてゆく懸念に注目している。 ...続きを見る

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2014/06/25 15:54
アンドリュー・ゾッリ「レジリエンス 復活力」は知的好奇心をくすぐる良書
訳者あとがきによれば、レジリエンスの辞書的な意味は、「外部から力を加えられた物質が元の状態に戻る力」や「人が困難から立ち直る力」らしい。 筆者アンドリュー・ゾッリ氏は、「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力」と定義する。 ...続きを見る

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2014/06/19 04:39
クォン・ヘヒョ「私の心の中の朝鮮学校」
朝鮮学校の子どもたちの絵に、クォン・ヘヒョ氏の文で構成している。クォン・ヘヒョ氏は、朝鮮学校の歴史、北と南と朝鮮学校の交流、311で被害を受けた仙台の学校の支援など、身近な言葉で詩的に語っている。 ...続きを見る

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2014/06/15 14:35
鹿島田真希「冥土めぐり」・・・しっとりとした「冥土めぐり」と女の園の「99%の接吻」
図書館の日本の小説の棚にある本の99%は知らない作家の本だ。 鹿島田真希という作家もそのひとり。 「冥土めぐり」と「99の接吻」というふたつの作品からなる単行本。 どちらも嫌いな小説ではないが、この人の別の小説を探して読もうと言う気にはならなかった。 ...続きを見る

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2014/06/14 10:08
島田裕巳「なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか」、日本の神社の知識はこれ一冊で済む
神道に関わる同じような新書をよく手にする。 神道、半島との関係、日本と日本人とはなにか ・・・ そんな ことごとに興味を持ち続けているためだが、読んだはじから忘れてゆくのも事実だ。300頁弱の豊富な内容で、これ一冊で日本の神社については大体カバーできる。  ...続きを見る

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2014/06/14 08:16
ヘンリー・ペトロフスキー「エンジニアリングの神髄」は、エピソードがおもしろい
途中でやめるかもしれないと思いつつ、最後まで読み進めた。 とても不思議な本だ。 ペトロフスキー氏は諧謔を好む皮肉屋さんのようで、本論よりもエピソードや雑談が面白い。  ...続きを見る

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2014/06/13 04:32
今枝昌宏「ビジネスモデルの教科書」
コーポレートレベル、事業レベルと分け、事業レベルのモデルとして、多くの事例を挙げている。 ビジネスモデルキャンパスにまとめているのもいい。  ...続きを見る

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2014/06/04 19:56
森口佑介「おさなごころを科学する」・・・たいへん興味深く、歴史的にうまくまとまった乳幼児観
絶対音感のトレーニングは早すぎても遅すぎても効果ないという。5,6歳頃が多く、絶対音感を持っている人で、9歳を超えて音楽を始めた人はいない。子どもの脳の発達には、「臨界期」とでも呼ぶ時期がある。乳児は、LとRの区別もできるし、大人ではできない猿の顔の区別ができる。・・・・ ...続きを見る

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2014/06/04 09:22
菊池誠・小峰公子「いちから聞きたい放射線のほんとう」は、わかりやすい
計算物理学者の菊池誠氏とミュージシャンの小峰公子氏が対話・質問・回答しながら、放射能について、知識を深めてゆく。菊池氏の専門は原子力とは関係ない。小峰氏は、物理に弱い若い女性の役回りだが、郡山の実家で除染も経験し、「セリフ」の割には、結構しっかりしている。 ...続きを見る

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2014/06/03 04:42
松田千恵子「グループ経営入門」
事業会社に対する本社機能の力を、企業グループ内の投資家的機能として見極める力、連携強化機能の連ねる力、代表機能の束ねる力と捉え、それぞれの力を強化する方策を論じてい.る。 ...続きを見る

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2014/05/30 20:10
佐藤優「佐藤優のウチナー評論」
2008年1月から2010年3月まで、佐藤氏が連載していた琉球新報のコラムを集めた本。 ...続きを見る

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2014/05/26 11:57
きむらけん「鉛筆部隊と特攻隊 もうひとつの戦史」
鉛筆部隊と称された下北沢の小学生が疎開先の信州浅間温泉で、出撃前の特攻隊員と過ごした風景を、関係者や文献を探し出してまとめあげた記録。 よくこれほど人が人を呼んで芋づるのようにたどれたものだ。 ...続きを見る

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2014/05/18 16:20
趙景達「近代朝鮮と日本」
李氏朝鮮末期から韓国併合までの出来事、政治文化とか政治思想と呼ぶべき思潮などがまとめられていて、当然、日本との関係も記されている。 近現代史の記述は筆者の視点や立場がストレートに反映されるのかもしれないが、正直な読後感は、韓国もしょうのない国だけれど、日本は、やっぱり、ずいぶん酷いことをしてきたんだなぁというものだ。 ...続きを見る

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2014/05/18 13:59
アクセル・ハッケ「ちいさなちいさな王様」
アクセル・ハッケの絵本、初めての体験だ。 絵本といっても大人の絵本かもしれない。 子どもには多分つまらない。  王様は、本棚と壁の間の狭い隙間〜、ある日僕の部屋に現れた。 王と女王が固く抱き合って、高いところから飛び降りる、すると地面でバウンドして、空の高みに飛び上がり、2人で星の一つをつかんで戻ると、その星が1人の王様になる。 それも、いきなり大きな大人で産まれ、歳とともに小さくなって、見えなくなるくらい小さくなって、代が変わるのだ。 ...続きを見る

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2014/05/11 13:49
マリリン・マンズ&リンダ・ライジング「FEARLESS CHANGE、なかなか良くできたパターン集
ある意味、一種のカタログ本といっていい。 何のカタログかというと、「パターン」のカタログ。 何のパターンかというと、変化・違いを生み出すチェンジエージェントが組織文化に即して、「そこにいる人々」に対してアイデアを伝え、浸透させてゆくための「パターン」(繰り返し用いられたベストプラクティスをある状況における問題への解決方法の形式で文書化したもの)。  ...続きを見る

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2014/05/10 08:51
佐野裕「インフラエンジニアの教科書」は、入門書
最近、vSphereを学ぶ機会があった。VMはともかく、ハードウェアなども、分かったつもりでいると随分認識と違うと思い知った。特にストレージは、私の現役時代とは隔世の感がある。そこで、最近出た「教科書」を眺めてリフレッシュ(?)してみたかった。 ...続きを見る

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2014/05/10 08:30
アダム・ペネンバーグ「バイラルループ」は、お薦め本
2010年邦訳出版なので、そんなに新しくない。 話題は旧知のものが多いが、スタートアップの中で、"バイラル"といっていい企業を手際よくまとめている。 先月読んだ「グロースハッカー」と共通する話題(ホットメールなど)もある。 古い意味でマーケティングなので、重なるのだろう。  ...続きを見る

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2014/05/04 08:45
村井康彦「出雲と大和」
村井氏は邪馬台国が畿内、大和盆地にあったと推論する。 さらに大胆に、 邪馬台国は出雲系の氏族連合によって擁立された王朝だったと主張。  九州の豪族だった神武が東征、邪馬台国と戦い、神武優勢ながら邪馬台国にもまだ勝機があるうちに、邪馬台国は帰順、「国譲り」したという。 つまり、大和説だが、連続的に邪馬台国から大和朝廷につながるのではなく、非連続的だという立場だ。 ...続きを見る

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2014/04/26 11:10
大塚ひかり「本当はひどかった昔の日本」・・・昔の日本も、それなりの悪の国
大塚ひかり氏もあとがきで述べているが、「昔は良かった」と語る人がとみに増えているのではないか。 例えば、日本は昔から民を思う天皇のもとで平和に暮らしていたとか、昔は今と違って家族仲良く暮らしていたとか、そう主張する人は少なくない。 ...続きを見る

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2014/04/25 19:52
ビクトリア・スウィート「神様のホテル」は、医療の本質を教えてくれる
医師であり、ヒルデガルトの研究者でもあるビクトリア・スウィート氏が、「「奇跡の病院」で過ごした20年間」を綴っている。 サンフランシスコ郊外の「ラグナ・ホンダ」は、150年も前につくられ、米国最後の「救貧院」として、地域の貧者のための病院となっていた。 ...続きを見る

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2014/04/19 15:59
中村文則「去年の冬、きみと別れ」・・・不思議な作りの小説
題名から純愛小説かもと勝手に想像していたら、えらい違いで、凝りに凝った、ハードボイルド的、推理小説的な、変わった小説だった。 ...続きを見る

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2014/04/18 21:02
エベン・アレグザンダー「プルーフ・オブ・ヘブン」・・・科学者の体験した臨死体験の内容は!・・・・
脳神経外科の有名医師である筆者エベン・アレグザンダー氏は、ある日、大腸菌性髄膜炎という、成人には珍しい奇病で一週間も昏睡状態となり、家族や医師たちの懸命の治療もむなしく諦めたころ、奇跡的に目を開いた。エベンは、その間、いわゆる臨死体験を体験していて、その素晴らしい?体験をまとめたものが本書である。 ...続きを見る

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2014/04/15 09:00
出光佐三「マルクスが日本に生れていたら」
旧版の初版が1966年。70年安保直前のかなり政治的に激動していた頃だ。 そのころ出光興産の社長室で、マルクスの勉強会をしていたと言うから、やはりかなり変わった経営者であることは間違いない。 ...続きを見る

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2014/04/10 08:48
百田尚樹「永遠の0 ゼロ」
不覚にも何度も何度も、涙がこぼれ落ちた。 花粉症のせいか、歳のせいか。・・・ 日本人は、特攻や戦争の話には、落涙する習性があるらしい。 しかし、百田尚樹氏は最近あまり好きではない作家のひとりとなった。 また、この「永遠の0」も、決して出来の良い小説ではないと思う。そんなに都合よく饒舌に過去や祖父を語ってくれる人が見つかるわけがない。 また、こんなに劇的なことが起こるわけないし、こんな心やさしい剣豪!がいるわけもない。 所詮、作り話で、百田氏の言いたいことだけ登場人物に語らせているだけだ、そうとわ... ...続きを見る

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2014/04/06 13:53
室谷克実「呆韓論」・・・これでもかという反韓国論は意外に観念的ではなかった
いろんな主張を知っておきたいとおもう。 自分の信条や感性に沿う書物ばかりに接していると、まちがうこともある、とおもう。 どうせメチャクチャな嫌韓論と予想て読み進めたが、意外にしっかりした本だたった。 ...続きを見る

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2014/04/04 12:49
百田尚樹「海賊と呼ばれた男(下)」
上巻を読んで、中身を忘れるほど間が空いてしまったが、下巻を読んだ。上巻と同様、話は面白いし、出光佐三氏の凄さ、立派さには感銘する。 ...続きを見る

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2014/04/02 09:03
香山哲司「なぜマイクロソフトはサーバー攻撃に強いのか」
「なぜマイクロソフトはサイバー攻撃に強いのか」・・・なぜなのか、よくわからなかった。 たぶん読み方が悪いのだろう。 BYODなどと言う言葉ができる前から、持ち込みPCがOKだった企業は少なくない。 検疫ネットワークなどのは仕組みがあるかどうかがキーだった。 マイクロソフトもPCの持ち込みも持ち出しも制限していない。 もちろんポリシーに準ずるものだが、ポリシーに反するものは排除する仕組みはあるのだろう。 ...続きを見る

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2014/04/01 16:39
谷島宣之「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」
ご存知日経BPの谷島宣之氏の本。 企業の情報システムを取り巻く考え方を通して、文化論や、維新以来の近代化を問いなおしている。 「日本と日本人論」や日本の「近代化論」は、私が深く関心をもつテーマでもあり、興味深く読んだ。   全編、「古くて新しい」話である。 谷島氏は、私同様、企業がシステムを内製する方が良いと考える人だが、同時に、その難しさも理解されている。内製の多い米国が良いと簡単に断じているわけでも、もちろんない。 日本の「(グランド)デザイン」の弱さについて、福田恒存氏や昔の人がが遥... ...続きを見る

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2014/03/29 17:24
ハッピー「福島第一原発収束作業日記」で現場を知る。 
福島1F現場で作業しているハッピーさんが自らのツイートを再編集して一冊の本としたもの。 現場の末端には解らないこともあるし、現場の末端にしか見えないものもある。  ハッピーさんが現場で見たことと、経験に即して推測したこと、おかしいと思ったこと、願い、なと゜など折々の思いが記されている。  もちろん推測のことも多いが、それが正しい保証はない。 ハッピーさんもそれを注意している。 しかし、不思議なことに、政府や東電が言うことよりもはるかに説得力があり、たぶんハッピーさんの言うことは殆どが正しいのだろ... ...続きを見る

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2014/03/24 08:33
菊池英博「そして、日本の富は略奪される」・・・日本の米国への植民地化が進む
よくこんな議論がある。中国と米国を比べて、辺境の国日本はどちらかにつかねばならないのなら、民主主義の価値観を共有しているから、米国の方がマシなのだという議論だ。 しかし、この本を読んで思った。 あくまで私見だが、むしろ米国の方が危険なのかもしれないと。 ...続きを見る

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2014/03/24 07:59
アリス・マンロー「イラクサ」
アリス・マンローの小説は多分初めての体験だ。短編作家に徹した、カナダの超有名人らしい。この短編集は、、“Hateship, Friendship, Courtship, Loveship, Marriage”という、最初の作品の題名がそのまま短編集の名となっている。 小竹由美子氏の翻訳は、別の作品「イラクサ」を短編集の題名としている。そんなことしていいのかなぁと思うが、短編集そのものには意味がないのだろう。 ...続きを見る

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2014/03/15 05:13
フランソワーズ・エリチエ「人生の塩 豊かに味わい深く生きるために」・・・私も記憶を紡いでみよう
「シュールレアリストの手法、連想と思い浮かぶままを書き留める手法にならって」、120ページも続くリストに思い出や記憶や好きなものが書き連ねられている。 身近なもの、映画、旅、フィールド調査・・・なんでもありだ。 ...続きを見る

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2014/03/09 16:53
ライアン・ホリディ「グロースハッカー」薄い冊子に情報満載
伝統的なマーケティングの専門家であった筆者はある日、グロースハッカーによって旧来のマーケターが追われるという記事を見て、猛勉強し、自身、グロースハッカーに転身した。  ...続きを見る

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2014/03/08 09:35
ケリー・マクゴニガル「スタンフォードの自分を変える教室」
ベストセラーの書だけあって、とても面白い。「自分を変える」というより、「意思力」”Willpower”を強くするための知恵を、主として心理学の実験例をもとに、実証的に説明している。 多くの心理学実験は興味深いものだし、マクゴニカル氏の例は、ダイエットしたいのに、お菓子に手を出してしまう意思力の弱さの例が大半を占めるので、たいへん身近な話になる。 ...続きを見る

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2014/03/07 20:03
ジョン・W・ダワー,ガバン・マコ―マック「転換期の日本へ」
かなり"過激な"マコーマック氏の主張は、日本は米国の属国で、沖縄の民主主義を東京が抑圧している。 沖縄が東アジアの共同体の核になることを期待する、ということだ。 ダワー氏はそこまで楽観的ではない。 サンフランシスコ講和条約から中国、韓国が排除されたことで、極めて歪な形で戦後の体制が進められた。 それは、米国がソ連、中国封じ込めのために構築した東アジア支配の構造だ。 それがいま限界に、転換期に差し掛かっている。 ...続きを見る

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2014/02/28 09:19
蛇蔵・海野凪子「日本人の知らない日本語」
評判のシリーズ第一巻。第3巻の方が面白く感じたが、こちらも題名にある「日本人の知らない日本語」が満載だ。というか、「私の知らない〜」か。 ...続きを見る

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2014/02/26 10:23
向 正道「ITマネジメントの新機軸」・・・地味だが良い視点の本だと思う
なかなか読み進められない、やや退屈な書だ。  退屈なのは、新奇をてらったものでもなく、地味で、まっとうな言説だからだ。  「新機軸」とあるが、別に新しい画期的な説が述べられている和敬でもない、と思う。 他部門からきた情報システム部門長にはぴったりの開設だと思う。  ...続きを見る

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2014/02/23 18:32
谷本真由美「日本が世界一「貧しい」国である件について」・・・これは必読本!
Twitterで私もフォローしている "@May_Roma"(谷本真由美)さんの著書だ。 twitterでも常に明快な言説だが、この本も、そこまで言うかというほど遠慮会釈のない、"ここがおかしい"日本と日本人論だ。 しかし、97%くらい、言ってることは正しいと私も思う。  外国で仕事している谷本氏の言説は、外資企業で暮らした私には、ピンとくる。  ...続きを見る

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2014/02/21 09:57
小林雅一「日本企業復活へのHTML5戦略」
小林氏の主張はシンプルだ。 HTML5を新たなプラットフォームの武器として、日本勢に世界に向けて再挑戦してほしいということだ。  ...続きを見る

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2014/02/15 09:03

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