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zoom RSS 神奈川新聞「時代の正体」取材班「ヘイトデモをとめた街」

<<   作成日時 : 2018/06/10 19:24   >>

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従来から在日朝鮮人が多く住み、他国の人も増え始めた川崎桜本は、ふれあい館という施設もあって、日本人との「共生」がたいへんうまくいっている地域だった。 そこに、再三にわたって、ヘイトスピーチのデモが計画され実施される。  地域住民や支援者によるカウンターが、なんとか桜本商店街を通らぬよう体を張って阻止していた。
 
神奈川県警もヘイトスピーチのデモを申請とおりのルートで承認するし、警官は、むしろカウンターに厳しかった。
認めたデモを遅滞なく通行させることに腐心し、それを妨害するカウンターは違法という考えで排除していた。 

また、再三にわたって、訴えた川崎市の人権担当責任者は、ヘイトスピーチと認識しないとか、ヘイトスピーチが人権の問題であることを認識せず、どっちもどっち論に傾いていた。 

桜本の人々と支援者は、川崎市、国会、メディアに、働きかけを続け、ヘイトスピーチ解消法を成立させた。 
この解消法と付帯決議によって、川崎市は、公園施設利用を許可せず、神奈川県警はカウンターに暴力をふるうこともなく、三回目のヘイトデモを中止に誘い込んでいた。  法律の力は大きかった。

2016.5.24 に、 ヘイトスピーチ解消法が成立した。 自公の法案は、差別的言動を違法なものとしていないとか、国際人権基準の観点から書かれていないとか、問題があったが、自公は修正に応じる気はなく、有田は付帯決議にこだわった。 付帯決議には、「人種差別撤廃条約の精神に鑑み、適切に対処する」の一文があり、さらに、自治体はそれを尊重するとあるからだ。 

条約二条d項 ・・・ 締約国に「いかなる個人、集団又は団体による人種差別も禁止し、終了させる」義務を課しているから、自治体は公共施設を使わせるべきでないという判断につながる

条約二条e項 ・・・ 「各締約国は、適当なときは、人種間の融和を目的とし、かつ複数の人権で構成される団体及び運動を支援し、並びに人種間の障壁を撤廃する他の方法を奨励すること、並びに人種間の分断を強化するようないかなる動きも抑制することを約束する」

川崎の中心人物、崔江以子(チェ・カンイジャ)氏は、安全なところから解消法をただ批判するだけの人を批判して、こういう。  「死ね、殺せと言われ、きのうも今日も明日も怖い。子どもを守れるか怖い。安全な場所で研究をし、安全な場所で正義だけを言う人たちはこの法案は不十分だからなくても良いと考えるのか」 ・・・ ヘイトスピーチの被害者は、ほんとうに殺される怖さを味わっている。 ヘイトデモを阻止するためのラショナルが、どうしても必要なのだ。 

ヘイトスピーチをなぜ放置してはいけないのか。

「ヘイトスピーチの放置は暴力の容認というメッセージを社会に伝え広め、やがて実行する人物を生み出す」。

「ヘイトクライムは突発的に起きるのではなく、あおられることで偏見から差別、差別から暴力とエスカレートしていき、最終的にはジェノサイドに行き着く」。

これは、現実に、相模原で起こったことと同じだ。

崔氏は、在日の生活保護を止めろと言う主張に、こう付け加える。 「生活保護という命の綱を断つ。それは生きるべき人間とそうでない人間を日本人か否かで線引きし、命を絶つことにほかならない。 櫻井氏がやろうとしていることと、障害者は不幸をもたらすのだから、障害者以外の自分たちの幸せのためだという植松容疑者の犯行は、人を人と思わぬ差別思想に支えられている点において何ら変わるところがない」

崔氏は、ヘイトデモの主催をしている人にも対話を呼びかけ、共生を訴える。 
それは、別に高い思想のせいではない。
「そもそも少数者に多数者を物理的に排除するなんてことはできない」から、レイシストに対しても共生を呼びかけざるを得ないのだ。

さて、崔氏をはじめ、カウンターや解消法成立に導いた人々の努力には敬服するし、その記録を残した意味でこの本は価値が高いとは思うけれども、また、神奈川新聞は、ずっと桜本と支援者を追いかけ、彼らの活動を取材、連載して報告していたことは素晴らしいと思うけれども、 
ただ、どうしても文章の五感が私の肌に追わない。 
多用する体言止めや、情緒的なものいいになにか違和感が感じられて、あまり好きな文章ではない。
 


神奈川新聞「時代の正体」取材班「ヘイトデモをとめた街」(現代思潮新社2016.9.30)
まえがきにかえて
桜本の底力
いつまで「差別する自由」を許すのか
記者の視点 少年を一人にさせまい
桜本閉鎖
記者の視点 理のない差別、闘う立場に
チマ・チョゴリ
記者の視点 「共に生きる」の悲痛
桜本と国会
警察は誰を守るのか
記者の視点 法成立を前に ふたいけつぎという意思
狭まる包囲網
デモ中止
あとがきにかえて

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