映画「ホテル・ムンバイ」

テロ事件の圧倒的な緊迫感で二時間余をあっという間に観終わってしまった。2008年、ムンバイの五つ星ホテル、タージマハル・パレス・ホテルがパキスタンから来たイスラム教徒のテロリストの少年たちによって占拠され、従業員も宿泊客が多数殺された実話に基づいているから、結末もかなり厳しい。

靴を忘れてクビになりかかったアルジュン(デヴ・パテル)は、オべロイ料理長(アヌパム・カー)のお情けで残り、ロビーフロアのレストランでサービスしていた。突然の銃声で異変を察したアルジュンは、電気を消し、お客様をテーブルの下に隠れさせ、6階のチェンバールームのオベロイ料理長と携帯で逃亡路を模索していた。

レストランのお客様の中には、VIPのザーラ(ナザニン・ボニアディ)とデヴィッド( アーミー・ハマー)夫婦、ロシア人の会社社長ワシリー(ジェイソン・アイザックス)もいた。 各階の客室一室ごとに宿泊客を射殺してゆくテロリストたち、状況の把握ができないオベロンは、チェンバールームは分かりにくく入り口ドアも頑丈だから、階段を使ってあつまるようにと指示する・・・・

宿泊客や従業員の群像劇であると同時に、パニック・ムービーでもあり、実話をもとにした社会派ドラマでもある。お客様は神様だとする一流ホテルの誇りで、ホテルに残り、お客様の安全に命を懸けた従業員たちの物語でもある。 オベロン料理長が、家族のある者など、家に帰っても良い、決して恥じることではないと、決して表面的ではなくして個々の選択に任せていたことは、当然とはいえ印象に残った。

映画作りもなかなかよくできている。テロリストの少年たちも悪人ということでなく、彼らなりの迷いなどもよく描けていた。



映画「ホテル・ムンバイ」(アンソニー・マラス監督 HOTEL MUMBAI 2018)


オフィシャル・サイト
https://gaga.ne.jp/hotelmumbai/

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