V.E.フランクル「夜と霧」

さて、このあまりにも有名な本も、断捨離を生き残って積まれていた、いつも読んだ気になっていて最後まで読まなかった本のひとつ。今回、パンデミックの影響で図書館からの供給が止まり、長年の宿題を果たすいい機会になった。とはいえ、200ページ足らずの本ながら、きちんと読むのは至難の業。別に難しいことが書いてあるわけではないのに、立ち止まらないと自…
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映画「ストレンジ・アフェア」

たいへんよくできたミステリー、サスペンス映画だ。かなり怪しい方向、つまりオカルトに行くかと思われたが、ぎりぎりのところで、ミステリーにとどまった。 プロムの晩、長男ロニーとその恋人メリッサは幸せの絶頂にあるとき交通事故に遭う。ロニーは死に、メリッサは生き残った。その死を境に、ロニーの家庭はばらばらとなり、次男フィリップはエキセント…
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映画「バーニング 劇場版」

原作は、村上春樹の短編『納屋を焼く』という。それは読んだことはない。ミステリーのようでもあり、不条理劇のようでもあり、やや得体の知れない物語だ。好きな人は好きなのだろうが、私にはちっとも面白くなかった 幼馴染のヘミ(チョン・ジョンソ)に偶然出会ったジョンス(ユ・アイン)は、ヘミが旅行中に、アパートの部屋に行き猫に餌をやってくれと頼…
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映画「神と共に 第一章:罪と罰 / 第二章:因と縁」

スペクタル・ファンタジーと称される大作だ。なかなかよくできた大掛かりな映像だが、なんとなく漫画っぽいと思ったら、原作は漫画だったらしい。第一章は、精一杯生きた亡者の地獄めぐりをとおして人生の罪を問う。そして第二章では、地獄の案内役を務めた三人の死者の因縁と許しを描く。ストーリーも韓国映画らしい、人の優しさと欲の醜さがいっぱい。 火…
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「アベノマスク」についてまとめてみよう

アベノマスクが届いて、3日後にホームレスの支援センターに送った。 記念にとっておいても良かったが、莫大な費用の掛かったものだから、役に立つなら役に立ってほしい。 記念と言えば、記念に「アベノマスク」についてまとめてみよう。 01. まず、アベノマスク政策決定過程が不透明、あるいは、ごく少数の官邸の人間で決まったことは…
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夏目漱石「明暗」

何十年ぶりの再読だろうか。多分三回目で、最初は中学生のときだと思う。妙に気に入って、漱石の中では一番好きな小説だったことだけ記憶している。しかし、中学生にこの小説がわかるだろうか。分かるわけはないという意見もあるだろうが、意外に中学生くらいになれば、なんとなくわかっているものなのだ。 さて、こんなに理屈っぽい、心理劇のような小説だ…
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映画「イメージの本」

シネスイッチ銀座でこの映画が公開されているころ、何度か見ようかと思いながら逡巡して結局やめたのは、見てもどうせわからないと、決めてかかっていたからだ。若い時、ゴダール作品はよく見ていた。「気狂いピエロ」、「女と男のいる舗道」なども好きな映画の部類だった。 その後、五月革命以後、ゴダールはやけに政治的になって、当時に一層分かりにくい映画を…
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映画「グラビティ 繰り返される宇宙」

宇宙の危険な地域デッドゾーンに一隻の宇宙船が消えた、その乗組員のひとりに元妻がいると知ったコール(アンソニー・ボナヴェンチュラ)は、ひとり、探索に出る。コールが船を見つけたとき、まったく同じもうひとつの船、ATROPA と衝突しかかった。  現在が逆行して過去にぶつかってゆく、あるいは未来が現在に近づいてくる。永遠の時間のループが…
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フェリペ・フェルナンデス=アルメスト「人間の境界はどこにあるのだろう?」

10年以上も前の本で、なおかつ、あまり明解な答えがあるとも思えない、むずかしい問い、「人間の境界はどこにある?」を投げかけて、結論的にも、やはりわからないという、あまり読む意味を見出せない書物ではある。それでも最後まで到達したのは、やはり、この考察にも興味深い歴史があるからだ。 人間と人間でないものを分けるのが難しいのは、生物学的…
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映画「その日のまえに」

「その日のまえに」の「その日」は、逝く日。「その日」を知っていれば、残り少ない日々を豊かに過ごすことができる。全編をとおしてノスタルジックなリリシズムに溢れている。この抒情感は、50年前の「いつか見たドラキュラ」からまったく変わらない大林映画の特色だと私は思う。重松清氏の原作もよいのだろう。素人の南原清隆と、素人っぽく演技できる永作博美…
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オグ・マンディーノ「この世で一番の贈り物」

かつて一時期、オグ・マンディーノのような、人生を成功させるための方法論、などを語るものに、あまり抵抗感のない時期があった。若い時から、この手の自己啓発には疑念があって素直に受け取らなかった。しかしある時期、そう、「ライフ・ダイナミクス」という名のセミナーに参加した頃から、それを選択するかどうかとは別に成功や幸福を追求する方法論があっても…
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河邑厚徳他NHK「チベット死者の書」

もう30年近く前の本だが、私にはちっとも古さを感じない。死の話や仏教の話は時代を感じない。「チベット死者の書」は、チベット語で書かれた経典を、アメリカの人類学者が英語に翻訳するときにつけた題名(The Tibetan book of the Deas)に由来しているという。チベット語の原題「バルド・トドゥル」の意味している内容はすこし違…
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韓国ホームドラマ「世界で一番可愛い私の娘」

Wowow放送中の韓国ホームドラマ「世界で一番可愛い私の娘」が、5月15日で最終回を迎える。キム・ヘスク以外にファンの俳優が出演していないこともあって、あまり真面目に見ていなかったが、ほんとうに韓国ドラマのエッセンスがてんこ盛りのドラマだったなあとおもう。韓国では、最高視聴率33.6%を記録したというから、かなり人気があったのだろう。 …
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映画「魂のゆくえ」

「タクシードライバー」のポール・シュレイダーかなり強い思い入れで創った作品だそうだ。 しかし、その割には、私には、いまいち物足りない。映画館で予告編を見ていて、見に来ようかなと思っていたが見逃したものだ。今となっては見なくてよかった。 愛国的で、従軍牧師をしていたトラー牧師(イーサン・ホーク)は、息子がイラクで戦死し、それがもとで…
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映画「ブレイブ・ロード 名もなき英雄」

トルコの映画には、稀にびっくりするようにいい映画もある。 この映画は、実話に基づいた朝鮮戦争秘話だ。朝鮮戦争の国連軍の一員とした、いち早く参戦したトルコの英雄譚かとおもいきや、あれ、この子!とびっくりする少女が出演していて、俄然、見る目が変わった。韓国ドラマ「応答せよ、1988」の横町でみんなに愛された幼児、チンジュ(キム・ソル)がでて…
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映画「その土曜日、7時58分」

なんとも、豪華で渋い映画があったものだ。監督がシドニー・ルメット、主演がフィリップ・シーモア・ホフマン、共演に、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィニー・・・もう10年以上前の作品だが、たぶん興行成績はふるわなかったろう。素人うけはしない。 娘の養育費もままならないハンク(イーサン・ホーク)に、やはり金ににも人生にも…
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E・キュープラー・ロス「死ぬ瞬間」

度重なる断捨離にも生き残った割には何年も「積ん読」だった、この本を、区立図書館のサービス停止中もあって、ようやく読み切った。別に読みにくいわけでもなく、難しいわけでもない。単に、読まなくても内容がわかっている、という思い込みがあっただけだ。あまりにも有名な本で、ロス医師らのプロジェクトチームが、死につつある入院患者に、死についてのインタ…
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NHK ETV特集「義男さんと憲法誕生」

恥ずかしながら、鈴木義男(ギダンさんと呼ぶ)という、こんな素晴らしい人がいたのかと、初めて知った。 福島に生まれ、法学を学び、東北大学教授時代、軍事教練は殺し合いを教えることと反対して大学を追われ、弁護士として治安維持法の罪に問われた人などを弁護、敗戦後日本社会党の衆議院議員となり、すばらしいタイミングで憲法改定に新たな条文や条項を追加…
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映画「リービング・アフガニスタン」

ソ連のアフガニスタン侵攻がうまくいかない膠着状況から脱すべく、ペレストロイカに伴って撤退を模索、或る部隊、自動車化狙撃部隊の、カブールの北、チャーリーカールの街からタジキスタンにつながるサラン峠を越えて撤退する。しかし、そこには、ハシャムという名の部族長が率いるゲリラ部隊がいて安全に超えられるとは考えられなかった。 そこに、撃墜さ…
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NHK 「欲望の資本主義」スピンオフ 

NHK 「欲望の資本主義」スピンオフ  スピン・オフとは、なかなか、しゃれたタイトルだが、以前に特集したシリーズの追加の番組と言うだけだ。 三人の知識人にインタビューをしている。 私の理解かおいつかなくて誤解している内容もあるかもしれないが、ざっとこんな印象だった ジョセフ・スティグリッツ ・アメリカ型の資本…
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映画「モールス」

あのすばらしいスウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女」の米国版リメイク。静かな田舎町、いつも学校でいじめられている12歳の孤独な少年オーウェン(コディ・スミット=マクフィー )は夜、隣に引っ越してきた謎の少女アビー(クロエ・グレース・モレッツ )と親しくなりながらアビーの秘密を知ってしまう。 一方、小さな田舎町を震撼させるような悪…
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