テーマ:震災・原発

森健「「つなみ」の子どもたち 作文に書かれなかった物語」

2011年6月に最初の作文集「つなみ 被災地のこども80人の作文集」が発刊された。 まだ記憶も新しい、しかし、書くことができるほどには落ち着いた4,5月に、子どもたち自身の意志で作文を書くことを選択した。 そんな子どもたちの作文は大きな反響を与えたという。 同時に、子どもたちにも、ひとつの自信になったようだ。  あの日から何回か…
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徐京植「フクシマを歩いて」

2012年発行で、311の原発事故のあとのフクシマを歩いた考察や、その前後のいろいろな分野におけるエッセイを集めている。 徐京植氏のエッセイであるから、在日の問題、日韓関係の問題、植民地支配の問題、差別の問題、プリーモ・レーヴィ ・・・・ などなど、満載ではある。 ただ、他の本に比べて、やや、軽めの主張のように感じる。 いくつ…
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菊池誠・小峰公子「いちから聞きたい放射線のほんとう」

原発や放射能についての学者の話は、正直言って、100%そのまま受け取ることができない。 意図的な御用学者もいれば、悪気はないのに間違ったことを言う学者もいる。 菊池誠氏がどういう学者なのか私は知らない。 ただ、あとがきにもあるように、放射線が専門でもないのに、この本のために勉強したというから、つまり素人なのだから、どこかに間違いがある可…
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東北学院大学震災の記録プロジェクト「呼び覚まされる霊性の震災学」

第一章のタクシードライバーが遭遇する霊魂については、たいへん興味深かった。 幽霊話に興味を示すのは不謹慎と言われても返す言葉がないが。 その他の調査とまとめは、正直、それほど興味はわかなかったが、テーマそのものはそれぞれたいへん重いものであり、簡単な報告で扱えるものでもなかったろう。 本来ならば、もっと掘り下げて調査するとか、多様…
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青木美希「地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

あまり要約も、批評もしたくない、そんなドキュメントだ。 筆者の青木美希氏は、朝日新聞東京本社社会部の記者。 311発生時より、原発事故後の避難者と福島を精力的に取材している。 このドキュメントを読むと、日本って、ちっともいい国じゃないとおもう。  現地採用の若い東電社員は決して恵まれているわけではない。 事故直後には、APD(…
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安富歩「原発危機と東大話法 傍観者の論理・欺瞞の言語」

最近のこの国は、言葉の価値がひどく落ちているように思える。 安倍語とか菅語なるものもある。 安富氏が「東大話法」と名づける「話法」、言葉の使い方は、ほんとうに日本社会に浸透している話法だ。 言葉巧みなこの話法は、日本社会のエリートが使う話法なので、影響力が強く、論理的には説得力がないのに、結果的には、この話者の意志が浸透してゆく結果に…
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リチャード・ロイド・パリー「津波の霊たち 3.11死と生の物語」

「・・・霊たち」というタイトルで不謹慎にも興味を引いて手にした。  311の被災地で幽霊を見かける人は多く、医師や宗教者が以前から、ごく自然に受け容れていたと、幾つかの真面目な本で読んでいたから本当のことなのだろう。 この本にも、多くの津波による死者に憑依された女性を、エクソシストのような活動で支援した金田住職をはじめ、いくつかの…
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小出裕章「原発と戦争を推し進める愚かな国、日本」

「原発と戦争を推し進める愚かな国日本」という、いたく直截な表題の本は、小出氏が京大を退職して、松本に引っ込み、最初に出版した本となる。  何の遠慮もいらない自由闊達な身になっても、別段、以前と変化は見られないように思う。 つまり、一貫しているということか。  格別に新しい話はない。  なんといっても、昔から繰り返されている課題が…
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永幡嘉之「原発事故で、生きものたちに何がおこったか。」

昆虫の好きな永幡氏が愛してやまない阿武隈山地の里山は、どこにでもある、当たり前の自然だった。しかし、原発事故以後、様変わりしてしまった。 水田跡にセイタカアワダチソウが群生している写真は壮観だ。水がなくなり根が死ぬことがなくなって、ほかの植物が育たないようにする物質を根から出して勢力を広げるセイタカアワダチソウだけが生き残っている…
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小野一光「震災風俗嬢」

筆者の小野氏は戦争から風俗までなんでも取材に向かうジャーナリストらしいが、たぶん風俗の取材をもっとも得意としているのだろう。 週刊誌とか男性向け雑誌の企画を承認されてから、インタビューの交渉に入り、取材している。  正直言って、震災直後に風俗の取材でもなかろうとおもう。 飲み屋で出会った住民も、もっと他に取材することあるだろうと酒…
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奥野修司「魂でもいいから、そばにいて 3.11後の霊体験を聞く」

筆者奥野修司氏は、宮城県の在宅緩和医療のパイオニア、岡部健医師の強い勧めに従って、取材を始めた。 岡部医師は真面目なTV番組でも話題になっていた方で、震災後に宗教者の参画を求めた方だ。  奥野氏は、しぶしぶながら被災地の「霊体験」を集め始めたが、たくさんある幽霊体験、恐怖体験よりも、生者が死者との関わり合いによって生きてゆく力を…
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アルノー・ヴォレラン「フクシマの荒廃」

わずか200頁の読み物だが、なかなか読み進められない。フランスのジャーナリストの割には(?)きっちりフクシマの現場に入り込んで取材した重みがずっしり響く。原題の直訳は「使い捨て人間たち」 「2012年の終わり、東電の調査で、フクシマの作業員の半数近くが労働法違反の条件下で労働していたことが判明した。ある下請け会社に雇用された労働者…
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佐藤栄佐久「福島原発の真実」

経産省、保安院などの官僚、東電の、度重なる嘘やデータのねつ造・改竄・隠蔽に業を煮やした福島県は、識者を呼び、まじめに原子力とその政策について勉強を重ねた。  プルトニウム削減のためのプルサーマル導入を国策として進めたい国・経産省は、地方の想いや疑問や依頼をいい加減に嘘であしらい、金で解決できると思っている。 政策は国が決める、「よ…
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鈴木真奈美「核大国化する日本」

10年前、311の5年前の本。原爆など兵器の時には「核」で、原発など「平和利用」のときは「原子力」と使い分けているけれど、どちらも同じものと筆者は強調し、核兵器と原発の2006年時点の世界の状況と、原子力の基本について、まるで用語辞書のように解説している。 日本は、「NPTに参加すると否とに関わらず、当面核兵器は保有しない政策をと…
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東浩紀編「福島第一原発観光地化計画」

戦争、災害などの跡地を訪ねる旅、ダークツーリズムは、「観光」のひとつの形態になっている。 チェルノブイリでも石棺等を訪ねるツアーがある。  映画「故郷よ」では、結婚式当日、消防士の新郎はパーティのさなか事故で呼び出され、二度と帰らぬ人となった。新婦のヒロインは故郷を去ることができず、数年後チェルノブイリのツアーガイドになるというス…
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NHKスペシャル 「原発メルトダウン 危機の88時間」 まるでヒーロー物語

NHKスペシャル 「原発メルトダウン 危機の88時間」  http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160313 NHKらしい、再現ドキュメンタリーのつくりで、現場が頑張っていたヒーロー物語の作りだ。  現場はこんなに頑張っているのに、官邸や本社…
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菊地洋一「原発をつくった私が、原発に反対する理由」

筆者は1941年生まれ、20歳の頃から建築設計や建築プロジェクトの企画工程管理にたずさわり、32歳、73年から80年まで、GEの技術者として、福島第一6号機、東海第二の原発構築の企画工程管理にあたった。 その7年余の経験で、原発は、「大丈夫なはずがない」とわかり、原発から「逃げ出し」た。 そして、50歳を境に、91年から全国を行脚…
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広瀬隆「東京が壊滅する日 フクシマと日本の運命」 歯に衣着せない驚愕の歴史的事実が次々に

タイトルにある「東京の壊滅」は、後半に少し触れてある。 そもそも原発とは何ものなのかを、原爆の開発の歴史から説き起こす。 筆者が過去に書いたものを改めてリマインドするものだ。  それによって、主張したいポイントは、原爆の核実験の放射能より、福島で飛び散った放射能は大量なのだ、だから当然、その悲惨な影響は予想されるのだ、にもかかわら…
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福島原発告訴団編「これでも罪を問えないのですか!」

2年前にまとめられた本で、福島の住民を中心に、1300余名の原告団からなる告訴・告発陳述書を50名分集めたものだ。史上最大となる訴訟も、この本がまとめられたのちの2年間、検察の度重なる不起訴を検察審査会の強制起訴によって、現在は新たな段階にはいっていると承知している。このような陳述書でもよいのだろうかと心配になるぐらい、犯罪事実というよ…
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開沼博「はじめての福島学」

開沼氏はいわき市生まれで、311後現在福島大学の特任研究員として復興の支援をしている。社会学者だけあって、福島に対して、先入観にとらわれずデータに基づいた客観的な理解を求めている。 例えば、福島県のコメの出荷高は、意外に米どころであって、311前は4位だったが、2013年でも7位と下がった。 下がってはいるが、関東圏などへの出…
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映画「小さき声のカノン」

鎌仲ひとみ氏が耳を傾けているのは、勿論行政の安全だという声でもなく、また反原発論者の危険だという声でもなく、どちらにせよ、その場で生活を送り、かつ、子どもたちを守るためにどう選択をし、行動するか悩むお母さん方の声だ。  二本松の真行寺の若奥さんとその仲間たちがいまできることは、少しでも被曝を減らし、被曝の影響を弱めることだ。 その…
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白石草「ルポ チェルノブイリ28年目の子どもたち」

福島の子どもたちに甲状腺がんが発症している。 しかし政府は原発の影響とは「考えにくい」としている。 私はこの「考えにくい」という言葉が嫌いだ。  「本当はそうかもしれないけれど否定しておく」というニュアンスだ。 もっと白黒はっきりしてほしい、はっきりできないなら否定せずに解らないと言ってほしい。 白石氏が訪れたのは、チェルノブ…
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美しい国日本の民俗芸能が原発事故で失われてゆく

NHK ETV特集 「あの舞をもういちど ~原発事故と民俗芸能~」伝統芸能の祭りの宝庫だった福島は、原発事故で一瞬の間に9割の祭り失った。津波よりもっと多くのものを原発事故は失うとわかる。    浪江町請戸地区は、数少ない、いち早く祭りを実現した。 フクイチからわずか6kmで、しかも全戸津波で流されたから、祭りの実現はありえなかっ…
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菊池誠・小峰公子「いちから聞きたい放射線のほんとう」は、わかりやすい

計算物理学者の菊池誠氏とミュージシャンの小峰公子氏が対話・質問・回答しながら、放射能について、知識を深めてゆく。菊池氏の専門は原子力とは関係ない。小峰氏は、物理に弱い若い女性の役回りだが、郡山の実家で除染も経験し、「セリフ」の割には、結構しっかりしている。 内容はかなりわかりやすい。311の直後もそれなりに解説を読んだが、そんなに…
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ハッピー「福島第一原発収束作業日記」で現場を知る。 

福島1F現場で作業しているハッピーさんが自らのツイートを再編集して一冊の本としたもの。 現場の末端には解らないこともあるし、現場の末端にしか見えないものもある。  ハッピーさんが現場で見たことと、経験に即して推測したこと、おかしいと思ったこと、願い、なと゜など折々の思いが記されている。  もちろん推測のことも多いが、それが正しい保証はな…
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大鹿靖明「メルトダウン」、この国の将来はやはり暗い

自分のなかでも忘れ始めた311を思い起こしたいと手に取ってみた。 あらためて、東電の経営陣や、政治、経産省などの官僚に怒りを感じ、情けなく思い、それが何もしていない自分に戻ってくる。 311から電源回復に至るまでが1/3、菅政権崩壊までが1/3、そして野田政権のエネルギー政策閣議決定までを記録している。 下村氏が語る「批判されても…
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布施祐仁「ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場」は、あらためて原発のいびつさを感じる

「イチエフ」の現場を支える労働者たちの声を取材している。 東電は三次下請けまでしか認めていないために、四次以下は所属を偽り、多大なピンハネを被りつつ、雇用保険も、社会保険も労災もなく、使い捨てされている。線量をごまかさないと、仕事を続けられない。この構造に抗すれば仕事がなくなるぞと脅され、受け入れざるを得ない労働者たち。中には組員も少な…
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東浩紀「思想地図β vol2 震災以後」を1年以上過ぎて読む

311から数ヵ月後の人々の想いが綴られている東浩紀編集長の雑誌。 それを1年以上過ぎた今読むと、記憶は薄れているとしても、認識や考え方は殆ど変っていないように思う。常識なのかもしれないが初めて知ったことが一つある。弁当や食糧など、避難所の人数で公平に分けられない数の支援物資は、受入れを拒否するか廃棄していると語っている。東氏や津田氏の言…
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NHK ETV チェルノブイリレポート 「科学的に認められなかった」

ウクライナは、年間5mSVでも、甲状腺がん以外の病気の増加をレポートしている。 現場の医師は、低線量被曝の影響と確信しているが、国連も「科学的に証明されていない」として、無視されている。 そして、日本でも、年間20mSVでもよいと決めたとき、チェルノブイリでの増加は科学的に証明されていないとして、反論は拒絶されている。 このとき、…
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開沼博「「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか」

中央の「ムラ」ではなく、福島の「原子力ムラ」はなぜ生まれたのか、それについての深い考察を期待したが、結果的には、読む力が足りないのか、よくわからない。 只見川開発、常磐・郡山新産業都市、福島第一原発・・・と続く、中央での開発計画を地元に呼び込む運動は、特に歴史的にどうこう理屈づけることもなく、地元の活性化や雇用を願ったものにまちがいなか…
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