Dora_PaPa_san's_Pages

アクセスカウンタ

zoom RSS 内田樹編「街場の憂国会議」国を憂う全国民必読の書

<<   作成日時 : 2014/07/18 06:23   >>

トラックバック 1 / コメント 0

内田樹氏は、いつもたいへん示唆に富む論を提供してくれる。 今回も、内田樹氏が呼び掛けた8人と内田氏自身の指摘は、たいへん鋭く現在の日本を浮かび上がらせる。 彼らも、現状を憂えているが、私も、相当日本の将来を心配しているのだ。 

内田氏も、他の論者も、安倍晋三氏の政権は、基本的に新自由主義の政策であって、日本全体を株式会社化し、「民主制を抑制して、トップダウンの、効率的に意思決定ができるシステムを」作ろうとしている。 ナショナリズムは、民主主義のF面倒で高いコストを嫌い、「国民統合のためのコストを嫌い、「ナショナリズム」を煽ることでそれに代替」させ、手っ取り早くまとめるのにうってつけだから活用している要素も大きい、とみている。

安倍晋三氏とその同質な人々は、成長論者であって、「成長が止まり、マイナス成長に転じたときのために社会制度をどう整備するか」については何も語らない。語らないどころか、そのような話題は敗北主義とみる。 まるで勝利か死かと叫んでいた陸大出の参謀たちとよく似ている。 

「経済成長率という数値は、「生活がよい」ということとは相関しない」。 その証拠に、2012年の第一位はリビアだ。 日本は江戸の暮らしや、商店街のような定常モデルを求めるべきで、株式会社というシステムは定常モデルでは成立が困難なのだ。 





自民党の改憲草案は、一言でいえば、民主主義と基本的人権を抑制し、「米国の戦争にに、いつでも、どこでも、いかなるときでも参戦できる国」にすることを目的としている。 

片山さつき氏の例がおもしろい。 片山氏は、ケネディの演説のように、国に何ができるかを考える国民がお好きなようだ。 それが、憲法の定める基本的人権、天賦人権説はダメで、国民の義務を歌うことに直結してしまう。 要するに素人で、不勉強なのだ。 人類の歴史など考えない。 天賦人権説など西欧のものだと決め付ける。 

「公共の福祉に反しない限り」は、一般に「他人の人権を侵さない限り」という意味とされている。 それを「 公益および公の秩序に反しない限り」に変え、人権や表現の自由を抑制する。 さらに、緊急事態で総理大臣に権力集中を可能にしたり考えられている。 

家族の助け合いを課す草案を先取りして、最近、生活保護法を改悪した。 また、共謀罪、国家安全保障基本法案改定など、憲法改定せずに実質的に変えてゆく、いわゆる「ナチスの手口」を真似し始めたのではないだろうか。



国民も空気を読み始めて、忖度を繰り返し、出版中止、上映会中止、放送禁止などが目立ち始めた。 

大阪市市営バス運転手の給料を民間と比較してもらいすぎだと、橋下氏の切り下げに市民は拍手喝さいを送った。「市民たちはこのとき彼らが進んで労働慣行上の大きなルール変更に同意署名したことに気づいていなかった。 彼らはこのとき「同一労働最低賃金」という新しいルールを受け入れたのである」

「格差社会が浸透しつつある中で、「自分は権力側にいる」「主流側にいる」との安心感を求め、体制側から排除されることを恐れる心情から出てきているのでないか」





内田樹編「街場の憂国会議」( 晶文社 2014.5.10)
・株式会社化する国民国家・・・内田樹
・「気分」が作る美しい国ニッポン・・・小田嶋隆
・安倍政権による「民主主義の解体」が意味するもの・・・想田和弘
・安倍さん(とお友だち)のことば・・・高橋源一郎
・空気と忖度のポリティックス−問題は私たちの内側に存在する・・・中島岳志
・国民国家の葬式を誰が出すのか・・・中野晃一
・オレ様化する権力者とアノニマスな消費者・・・平川克美
・戦後最も危険な政権 -―安倍政権研究・・・孫崎享
・フォロワーシップの時代−「経世済民」を担うのはだれか? ・・・鷲田清一

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
街場の憂国論
内田樹の評論集。 日本が抱える諸問題を、ユニークな視点や枠組みで捉える。グローバル化やリバタリアンには批判的。 農業でも何でも国際競争力をつけるために生産性を上げようと ... ...続きを見る
天竺堂の本棚
2015/12/22 09:41

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
内田樹編「街場の憂国会議」国を憂う全国民必読の書 Dora_PaPa_san's_Pages/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる