Dora_PaPa_san's_Pages

アクセスカウンタ

zoom RSS エマニュエル・トッド「「ドイツ帝国」が世界を破滅させる」

<<   作成日時 : 2016/01/17 08:13   >>

トラックバック 2 / コメント 0

ソ連の崩壊を予言し、「帝国以後」で米国の終わりを語ったエマニュエル・トッド氏のインタビューを選択・翻訳してまとめたもの。 氏の著作は可能な限り追いかけている。 ジェフリーサックス氏にも近い人口動態から説き起こす歴史観や、家族制度に見る文化論は、嘘ばかりの経済統計や経済論より正しく歴史を見通せるようだ。

簡単に要約すれば、アメリカは東欧圏にNATOを拡大し、軍事な負担を免れたために、結果的にドイツの勢力圏を広げる手伝いをした。  ドイツは旧共産圏の良質で安い労働力を得て、ヨーロッパで、ただ一人、貿易黒字を続け、通貨切り下げの出来ない国になっている。 ウクライナにしても、ドイツの積極的なかかわりが混乱のもとになったし、ユーロを守るのは、ドイツにとってプラスというだけだ。 

アメリカはドイツと日本をコントロールすることが戦略だったが、いまドイツはコントロールできない国になった。 アメリカの力の低下を露見させないよう、アメリカはウクライナでドイツのあとをただ追認しているだけだ。

そして、ドイツ自身の直系家族の伝統がある。 ヨーロッパを2度も地獄に陥れたドイツは揺れが激しい。 あくまで緊縮を他国に押し付けるドイツは、結局のところ、ドイツの1%の富裕層に動かされている。 情けないことにフランスはドイツのいいなりだ。

トッド氏は、債務危機は、借り手でなく、貸し手の問題だと、つまり、1%の富裕層の銀行が国家に安全な貸し付けを行っているのだから、デフォルトすべきだと過激なことを言う。  

そして、ヨーロッパで悪者になって嫌われて、欧露戦争寸前となっているロシア。 ロシアが崩壊しないことがアメリカにとって重要だという。 ロシアが崩壊すれば、ドイツとアメリカの間の緩衝がなくなると考えているらしい。






エマニュエル・トッド「「ドイツ帝国」が世界を破滅させる」(文春新書 2015.5.20)
1. ドイツがヨーロッパ大陸を牛耳る
2. ロシアを見くびってはいけない
3. ウクライナと戦争の誘惑
4. ユーロを打ち砕くことができる唯一の国、フランス
5. オランドよ、さらば!銀行に支配されるフランス国家
6. ドイツとは何か?
7. 富裕層に仕える国家
8. ユーロが陥落する日

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
読書メモ:「ドイツ帝国」が世界を破滅させる
2日追記:昨日(2/1)のニュース23に出演したのですね. http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye2693443.html -------- ソ連の崩壊を予言したとされるフランスの人類学者,エマニュエル・トッドのインタビュー集.いろんな雑誌やネットサイトのものが翻訳・編集されて日本で出版.つまりこの本の「原書」というものはないようです.文春新書で昨年(2015年)5月に刊行されています. センセーショナルな本の表題は,冒頭の章のタイトル「ドイツが... ...続きを見る
ペガサス・ブログ版
2016/02/03 15:07
読書メモ:「ドイツ帝国」が世界を破滅させる
ソ連の崩壊を予言したとされるフランスの人類学者,エマニュエル・トッドのインタビュー集.いろんな雑誌やネットサイトのものが翻訳・編集されて日本で出版.つまりこの本の「原書」というものはないようです.文春新書で昨年(2015年)5月に刊行されています. センセーショナルな本の表題は,冒頭の章のタイトル「ドイツがヨーロッパ大陸を牛耳る」を“増幅”させたもののようです. ...続きを見る
ペガサス・ミラー
2016/02/03 15:10

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
エマニュエル・トッド「「ドイツ帝国」が世界を破滅させる」 Dora_PaPa_san's_Pages/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる