Dora_PaPa_san's_Pages

アクセスカウンタ

zoom RSS 中村文訓「教団X」

<<   作成日時 : 2016/03/22 18:24   >>

トラックバック 0 / コメント 0

手にしたとき、560頁余の分厚さに吃驚した。 

ひとつのカルト教団の師の、ふたりの弟子、松尾と沢渡。松尾は教団とも言えない緩い集まりを続け、沢渡は師が公安と結びついていることを見抜き裏切って自分の教団を引き継ぐ。 沢渡は医師としてアジアを歩きながら、異常な性に傾倒していた体験から、ひたすら破滅に向かうような、いい加減な教団運営をしていた。 

松尾の集まりから沢渡の教団Xにうつった高原は、以前、アフリカで西側大企業が戦争や内乱の黒幕になりながら資源の略奪や搾取を行っている現実に憤り、NGO活動をしていた。 そこにも、独裁政府や企業から裏金を得ながらテロ活動をしていたグループもいた。

そして、公安も国の右傾化を促進するために、テロ活動を仕組んでゆく、誰が事件の中心人物なのか・・・・・


カルト教団の多くは、傑出した力をもつ教祖がいても、動機も運営も酷くいい加減なもので理想もない。国家は、公安を通じて、カルト教団を利用して、警察権力や軍事力の強化、右へのかじ取りを図ろうとする。 そんないい加減なものが多いんだ、だけど、そこに参加する若い信徒は、それぞれの苦しみに耐え、受け入れてくれることを願い続けている・・・と、言いたいようだ。

なかなかの力作だとおもう。 あまり好きな本だとは言えないけれど、ブッダの思想、素粒子論、意識の在りか、戦争、いまの日本の政治状況、アフリカを席巻する新自由主義・・・・広汎な議論が、告白や説教として語られる。それはたぶん右傾化する日本に対する作家が危惧する視点でもあるのだろう。


中村文訓「教団X」(集英社 2014.12.20)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
中村文訓「教団X」 Dora_PaPa_san's_Pages/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる