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zoom RSS 原田伊織「明治維新という過ち」・・・長州のテロリストたちを語る痛快な読み物

<<   作成日時 : 2016/11/30 14:47   >>

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昨年発行の本だが、ことし読んだ中ではいちばん痛快な書だ。 歴史は勝者がつくるもので、「封建鎖国の時代から近代化に向け勤王の志士たちが闘った明治維新」は、薩長がつくりだした都合のよいストーリーだ。 

王政復古の大号令など、クーデターの失敗をとりもどすため、西郷は赤報隊を使って、江戸の町を放火・略奪・強姦・強殺を繰り返し、挑発し続け、幕府は江戸市中取締を命じ、同時に薩摩藩邸焼打ちを行った。 それが鳥羽伏見の戦いのきっかけなのだ。

いちばんマシな西郷でさえ、短刀一本で決着をつけると山内容堂を脅すくらいだから、長州のならず者、跳ね返り、悪ガキ集団は、ただのテロリストに過ぎなかった。 そのリーダー格が吉田松陰であって、松陰は松下村塾を主宰していたわけではない。  ただ集まって談論風溌、攘夷攘夷と喚いていただけだ。 奇兵隊は「近代」にはいった象徴として美しく扱われているが、「実態は「ならず者」集団に近かった。百姓は勿論含まれていたが、犯罪者、元犯罪者など、要は「宗門人別改帳」から外された暴れ者が多かった。

もっともひどかったのが、東北鎮撫軍の「世良脩蔵というたった一人のふしだらな長州人の存在が、戊辰東北戦争の直接の原因であったことは確かである」

尊王攘夷と言いながら、長州は、御所・天皇に向かって発砲していたし、池田屋事件は、天皇拉致の打ち合わせだった。 更に、 岩倉具視と大久保利通は偽の「討幕の密勅」、偽勅をつくった。 いかに天皇を軽んじていたのかの証左だ。 勤王・尊王など、口先だけの、とんでもない嘘なのだ。

彼らは、女狂いの徳川光圀・斉昭、異常な藤田東湖らの観念論、水戸学を信奉、吉田松陰は、朝鮮、フィリピンなどへの侵略、膨張を主張していた。  だから、長州テロリストの後継者たちの陸軍がアジアを侵略していったのは不思議ではない。 

よほど、幕府には、まともで優秀な官僚が居た。 幕府の五傑とも呼ばれる、井上清直、岩瀬忠震、川路聖謨、水野忠徳、小栗上野介忠則。 彼らの外交力は相手国も感心するほどだ。 さらに、スペシャリストも少なくない。 通訳の堀達之助・立石得十郎、咸臨丸航海長にして数学者の小野友五郎・・・など。 
 


筆者は武家の佇まいを尊ぶから、長州テロリストたちの品性下劣には我慢できないし、どんな暗殺も否定している。 だから、司馬遼太郎が桜田門外の変を肯定するのを非難する。  司馬氏は明治維新至上主義で、司馬氏の描く坂本竜馬は、わざわざ竜馬と字を変えたようにフィクションに過ぎないとも言う。 坂本龍馬は、グラバー商会の営業だと。

以前から、明治維新と太政官政府は、日本をおかしくしたのではないかと私は感じている。 その元凶のひとりが侵略主義の吉田松陰だとも思う。 だから、我が意を得たりという気がした。 

長州を地盤にする現政権のやることをみても、長州は品性下劣だという筆者の主張に賛同せざるを得ない。 ましてや吉田松陰を美化して世界遺産にしようなどと、とんでもないことだ、と私は思う。

筆者は福澤諭吉の言葉を記している。 

福澤諭吉は、「新政権が西郷の官位を剥奪した瞬間に、新聞各紙が西郷非難を始め、世論がそれに迎合したことを」怒り、「新聞記者は政府の飼い犬に似たり」と述べた。

まるで、満州事変後の新聞各社のようだし、安倍政権下の大手メディアのようではないか。 

最後に筆者は語る。 

「私たちは、勘違いをしていないか。 「新時代」「近代」と、時代が下ることがより「正義」に近づくことだと錯覚していないか」





原田伊織「明治維新という過ち」(毎日ワンズ 2015.1.15)
第一章 「明治維新」というウソ
第二章 天皇拉致まで企てた長州テロリスト
第三章 吉田松陰と司馬史観の罪
第四章 テロを正当化した「水戸学」の狂気
第五章 二本松・会津の慟哭
第六章 士道の終焉がもたらしたもの







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