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zoom RSS 山田正紀「ここから先は何もない」

<<   作成日時 : 2017/12/20 17:17   >>

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“BEYOND HERE LIES NOTHN’” というボブ・ディランの曲に触発されたかにみえて、シンギュラリティの先には何もないかもしれないと語りたいのかもしれない。ちょっとカッコつけたタイトルのSFだ。

登場人物は、超一流ハッカー、宇宙生物学者、法医学者、謎の美少女と、彼らをコーディネートするアレンジャーと、彼らの雇い主となる日本の宇宙開発機構と、米軍、米国の天才科学者 ・・・ 小惑星探査機が持ち帰ったものを巡って、米国チームとサイバーセキュリティの格闘を繰り広げる。

探査機が当初のプログラムになかった不思議な動きを示し、一切の通信が遮断した中で、つまり、完全なスタンドアローンのコンピュータ・システムにいかにして初期プログラム以外の作動をさせることが可能か、というテーマから超一流ハッカーの活躍が始まる。

そして、そこには、どうして地球に生命が誕生したのか、 十五億年から二十億年前に、突然、複雑で微妙な内部構造をもつ細胞が誕生したのはなぜか、五万年前のホモ・サピエンスの大躍進・脳の機能的変化はどうして起こったのか、という人類の起源に関わる謎が解明されるのか、そこに神の意志があるのか・・・という根本テーマが現れる。

大テーマに挑んだはいいが、どうも、作者は、その処理に苦慮したのではないだろうか。作者がつい本音を漏らしたかのような、「ひどく陳腐でありふれた話になった」のは、Artificial Super Intelligence に、話を持っていくからではないのか。

読みながら、いろいろな連想がわく、ジェイムズ・P・ホーガンのSF小説「星を継ぐもの」に似ているのは、それに不満だったと筆者はあとがきに記しているように、意識しているからだが、人類の起源に挑んだ映画「プロメテウス」にも、火星から地球に飛来した映画「ミッション・トゥ・マーズ」にも、連想されるものがある。 

あまり本質に関係ないが、ユダの福音書を唯一の聖典としているイーシュ教原理主義者の大統領候補が、エルサレムをイスラエルの首都にすると強固に主張し始めたとか、グッド・タイミングだね


山田正紀「ここから先は何もない」(河出書房新社 2017.6.20)
プロローグ
三億キロの密室
五千四百万キロのアリバイ
四百メートルの偽装
ドンデン返しの宇宙
四十億年の孤独
エピローグ
あとがき

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