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zoom RSS 東谷暁「山本七平の思想 日本教と天皇制の70年」

<<   作成日時 : 2017/12/24 15:11   >>

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山本七平氏の、雑誌に挙げられた評論は、生前よく眼にして読んだが、まとまった著作は「日本人とユダヤ人」くらいしか記憶がない。 もう一度、日本教や、現人神についての言説を追いたいと思い、手にした。 

山本七平氏は、三代目のキリスト教徒であって、戦前・戦中のあの時代を異教徒として過ごした体験が、日本人とは何かを考え続けさせたのだろうか。 山本氏には必ず宗教の背景を感じる。この解説書で初めて知ったのは山本氏の従軍体験だ。余計な親切心から部下を死なせてしまった事件や、敗戦後、戦犯として訴追されるのではないかと不安だった収容所暮らしなど、日本軍三部作や、日本軍を嫌っていたはずの山本氏が百人斬りの野田少尉を弁護した経緯などが興味深い。 そして天皇のために死んでいった兵隊たちを考えてか、現人神がどのような経緯で生まれたのかの研究は、なかなか本格的だ。

「「現人神」の思想の起源をさかのぼってみれば、実は、江戸時代初期に日本にやって来た、朱舜水という朱子学者である亡命中国人に行き当たると七平はいうのである」「朱舜水に始まる水戸学の流れと、山崎闇斎派の日本的な朱子学の流れが合流することで、(中略) 無条件の尊王思想が生まれた、そしてその無条件の尊王思想が、七平の世代に膨大な犠牲を強いた「現人神」を生み出したということになっていた」

中国戦線で戦う兵隊が、亡命中国人に発すると知ったら、「現人神」思想の呪縛を免れるだろうか。 そんなことはないだろう。

改めて、何冊か読んでみたい。



東谷暁「山本七平の思想 日本教と天皇制の70年」(講談社現代新書2017.8.20)
プロローグ 七平とは何者なのか
第一章 社会現象としての「日本人とユダヤ人」
第二章 「三代目キリスト教徒」の異常体験
第三章 「私の中の日本軍」と果てしない論争
第四章 名著「「空気」の研究」はいかにして生まれたか
第五章 山本書店主と「日本資本主義の精神」
第六章 二十年かけた「現人神の創作者たち」
第七章 戦後社会と「昭和天皇の研究」
第八章 「禁忌の聖書学」と日本人
エピローグ 七平が洞察した「未来」の日本

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