映画「ビール・ストリートの恋人たち」

1970年代のニューヨーク、コンビニで恋人女性ティッシュにまとわりつく白人男性を店から追い出したことで、白人警官に目をつけられて強姦事件の犯人にでっち上げられたファニー、なんとか再審請求して無罪を勝ち取り刑務所から出してあげたいと奔走するティッシュの家族たち・・・しかし、現実はなかなか思い通りにならない。 70年代の理不尽な人種差別を権…
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メイ・サートン「74歳の日記」

メイ・サートンは1912年ベルギーに生まれ、4歳の時に父母と共に米国に亡命、成人して英語教師、劇団主宰などを経て、詩人、作家、エッセイストとして活動、多くのファンを得たが、1995年に亡くなった。鹿が庭に出るような自然豊かなメイン州に独居し、体調と相談しながら著述、朗読、講演活動などを精力的に行っている。 73歳の二月末に軽い脳梗…
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映画「バイス」、すごい映画

これは文句なくすごい映画だ。好きな映画でも楽しい映画でもなく、すごい映画だ。 まず、キャスティングがすごい。これだけ芸達者なメンツをそろえて共演させているなんて。 次いで、それがみな実在の人物で、大物政治家とその関係者で、実際の物語と銘打っているのだから、その大胆さがすごい。 そして、映画の編集、構成がユニークかつ古典的なのに斬新ですご…
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岡和田晃「反ヘイト・反新自由主義の批評精神」

何の偶然か、岡和田氏という、いまどき稀有な批評家を見つけた。まだ、こんな人がいたのかと、それは大変な驚きであり、60年代、70年代に一気に引き戻された気分だ。だが、哀しいかな、私の読解力、忍耐力は、あの当時の一割にも満たない。つまり、読み続けられないのだ。残念ながら半分も行かずにギブアップ。  そのなかで、いつか手に取って…
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映画「アリータ:バトル・エンジェル」共演陣の豪華さにびっくり

クリストフ・ヴァルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリという、そうそうたる顔ぶれが共演するって、なんなんだろう、こんな漫画みたいなSFファンタジーに。 イド(クリストフ・ヴァルツ)がゴミ捨て場で拾ってきたロボットのような頭部と部品を、自ら修繕して、サイボーグの少女を再生させて、アリータと名づけた。元妻らしきチレン(ジ…
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加藤陽子「天皇と軍隊の近代史」

「総論 天皇と軍隊から考える近代史」を読めば、筆者のイシューのおおよそはわかる。 第1章からの本文は、その論題を詳細に展開したもので、ある意味、かなり専門的、学術的であるから、理解しにくいところも多い。いずれにしても、汲めども尽きぬ興味の湧いてくる領域であることはまちがいない。 筆者の主要な関心は、「政治主体としての軍、特に陸軍」…
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ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

ブレイディみかこ氏は、私がかなり信頼している書き手の一人である。彼女の書き物からは、必ず何がしらの示唆や知恵を授かる。イギリスはブライトンの、まるでケン・ローチの映画を見ているかのようなリアルな格差社会の姿を知ることができる。今回は、息子が公立校の中では再上位ランクのカソリック小学校から、真逆の地元の公立問題中学に入学、多様性と格差に直…
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斎藤成也他「大論争 日本人の起源」

なかなか魅力的なタイトルに引き込まれるが、だからといって日本人の起源が明らかになるわけでもない。 最終章にフェイクと定評ある「竹内文書」があるくらいだから、常識にとらわれない「論争」を意図したのだろう。しかし、私のような無知な素人にとっては、もともと常識に欠けているので何が論点なのかもよくわからないのが正直なところだ。 それでも、…
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中原昌也他「映画のディストピア」

私のイメージするディストピア映画は、どれも似通っている。一握りの富裕層があらゆる権力を握っていて、圧倒的多数の貧民が、荒んだ狭い地区にひしめきあって貧しい暮らしをして、暴力的に管理されて働かされる。酷い場合には、彼らは殆どゾンビになっている・・・・その環境に疑問をもって戦いを挑むヒーロー、ヒロインが現れる・・・といったものだ。 し…
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映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

この映画の面白いところは、辻一弘氏(現カズ・ヒロ氏)のメイクアッブで変身したゲイリー・オールドマンの演技もさることながら、ウィンストン・チャーチルがいかに当時のイギリスで偶然生まれた首相であって、英国が徹底抗戦に傾いたのは、ぎりぎりの選択だったという事実だ。 政敵から見れば、ウィンストン・チャーチルは、口先だけでごまかす、勇ましい…
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映画「マイ・サンシャイン」

邦題を「マイ・サンシャイン」と名づけたのはどうしてなのだろうか。両親と暮らせない子どもたちを引き取って面倒見ている女性ミリー(ハル・ベリー)とその隣人オビー(ダニエル・クレイグ)の妙な男の人生に陽のあたる祝福でもしたかったのだろうか。原題は「KINGS」、これはあきらかに、ロドニー・キングとともにあると言いたいのだと思う。だから、たぶん…
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米澤穂信「Iの悲劇」

「Iの悲劇」の「I」とは、「アイ、ロボット」の「I」ではなく、何かのイニシャルでもない。いわゆる、I-ターンの「I」だった。 住民が誰もいなくなったある村に移住を呼び掛けて村を再生させようとする、Iターン・プロジェクトにまつわる悲喜劇を語っている。 移住者に起こるトラブル、事件を、ミステリータッチで謎解きをしてゆく。まあ、エンターテイ…
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湯川聡「よくわかる最先端白内障治療」

この手の実用書はあまり記録することはないのだが、よくまとまった分かりやすい本なので記録しておく。 私も眼科の医師と白内障・緑内障の手術を同時にするかどうか相談している。白内障の手術自体は比較的簡単に考えているが、それでもレンズの選択、事後のケアなど、考慮することは少なくない・ ・・・レーザーによる白内障手術の進め方 1. …
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映画「バハールの涙」

女性戦場ジャーナリストのマチルド(エマニュエル・ベルコ)は、同業の夫を地雷で失くし、娘を置いて戦場を駆け巡っている。娘との電話だけが生きがいでもある。そんなマチルドが、ISとの戦闘に果敢に挑む女性だけの部隊と出会った。隊長のバハール(ゴルシフテ・ファラハニ)は、クルド人弁護士で夫と息子との幸せな日々が、ISの来襲で一瞬で吹き飛び、夫は射…
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ブロニー・ウェア「死ぬ瞬間の5つの後悔」

「死ぬ瞬間の5つの後悔」というタイトルだけでは、想像つかない側面がある。それは、筆者ブロニーの半生記でもあるという面だ。 「5つの後悔」は、ブロニーが介護の仕事をして看取った人々の思いなどを挙げているが、それ自体は必ずしも目新しいものではない。 この本の特色は、ブロニーの並外れたポジティブな人生観、しかも不遇や孤独や鬱のときも経験したう…
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