映画「洗骨」

洗骨という風習が沖縄離島にあると耳にして、たまたまこの映画の存在を知った。土葬や風葬した数年後に、白骨化した骨を家族が丁寧に洗って、あらためて死者を祀る風習だ。洗骨、あるいは改葬と呼ばれる儀式を経て、はじめて本当の埋葬になるようだ。 

この風習のほんとうの意義はよくわからないが、身近な死者の骨を自分の手で洗うというのは、よほど死もしくは死者に対する強い親近感や愛情の気持ちがないとできないことだ。 映画の中では、縞のなか、この世から一歩進むとあの世になる、という場所がある。この世とあの世が同居している、ということだ。それはたいへん興味深い。

さて、映画自体のつくりは、かなり古典的、典型的で、お約束通りであるが、決して悪くはない。 典型的というのは、4年前に妻を亡くして立ち直れない男、都会から母親の洗骨の儀式のため戻って来た訳ありらしい長男と、臨月の大きなおなかを抱えて現れた長女、そして洗骨の儀式を知らない道化役になる娘の相手、ダメ家族を叱咤激励するしっかり者の地元の叔母ちゃん ・・・・ 役回りは教科書的ではある。なかでも、しっかり者の叔母ちゃんがすばらしかった。



映画「洗骨」 ( 照屋年之監督 2018)


 
オフィシャル・サイト
http://senkotsu-movie.com/

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